今年度から中3になる息子の話です。
息子は、公立中高一貫に通ってます。不器用で要領はあまり良くないほうです。
「文武両道」を掲げる学校で、ある程度の学力はある子ども達が集まる進学校で剣道部にも入り、頑張ってます。
小学校時代、のんびり自分のペースで、大好きな読書を楽しんできた子が、大量の課題と部活の毎日。土日の休みはおろか、長期休みもあってないような生活。
学習面は頑張っても頑張っても、みんなも頑張ってるから、なかなか成果が見えにくく、生活面は、要領の悪さや不器用さが際立つような形になることが多く、
剣道部は、もともと運動面が苦手な子ですから、こちらも、頑張っても頑張っても、小学校からの経験者組にはとうてい追いつかず、という具合で…。
時折、学習計画の立て方、大量の課題プリントの整理、それこそ、丸つけからの間違った問題の訂正が大事なこと、みなぎるやる気よりうさぎとカメのカメの歩きのような
地味なやる気で毎日を大事に、なんて話しまでしながら、息子を見てきましたが、ついに来ました、バッテリー切れ。
ちょくちょくバッテリー切れの前に、親子で話しをする時間を作り充電はしてきたのですが、今回は充電に時間がかかっております。
すべてにおいてやる気がなくなり、興味関心もなくなり、目の前のことだけをこなすようになり、視野は狭まり、すべて受け身で自らは何も考えない毎日。
朝、起きて動くまでに時間がかかるようになりだすと、今度は、私の方が、余計な心配に支配され冷静さを欠いていきそうで、バランスを保つのに必死でした。
そんな時に、ありがたいことに、そんな受け身で自ら考えない息子に、罰が下りました。部活内の連絡ミスで、大迷惑をかけてしまったのです。
自分自身の負の連鎖を気づかせるチャンス。なぜ、今回のようなことが起きたのか、
息子とじっくり話し、本人も、自分がどれだけ、周りを見ず、何も考えずにきたかを噛み締めたようで、すべては自分自身の気持ちのもち方につながること、生活を整えることが気持ちを整えることにつながることを理解してくれました。
朝、起きてすぐ動けるようになり、生活面は良い変化が見えてきました。
春休み、崩れそうになるのも何とか自分なりに立て直して頑張ってます。
学習面も頑張っているようですが、やる気の持続がむずかしいようです。学習の仕方、努力の仕方を見直す「更新」作業が必要なのかなと思うのですが、私の介入を嫌がります。「また、結局、お母さんに頼って、お母さんの言うようにしなきゃいけないのが嫌だから。自分で何とかしたい。」と、白状しました。 介入したい気持ち満々の私の気持ちを汲んで、自分の気持ちも話してくれますし、私の話しも、多少面倒くさげにですが、聞いてくれますので、ひとまず、介入しないことにしつつも、塾長の「親子で読む、やる気アップセミナー」の生徒の対処法までをコピーしたものを、息子の携帯に毎日、配信中です。((* ´艸`))
しっかり読んでるようです。努力できる耐性はありますから、努力の仕方についてや学習方法などを見直し、自分にあった方法を見つけてくれればと思います。
今回のメルマガで、話しだけじゃなく、ちゃんと子どもに落とし込んであげる、というところは、納得です。
私は、話すだけで落とし込む部分を子ども任せにしていたと反省しました。
この春から兄と同じ学校に通う次男坊。見守り方をもう少し工夫して、兄弟が共に、学生生活を楽しめるよう、サポートしたいと思います。
あらためて、やる気アップセミナーを読み直したり、メルマガ記事も読み直したりしてると、新たな気づきがあります。
今年度もよろしくお願いします。
不器用で要領の良くない生徒は、こと学校教育に関しては損をすることが多いですよね。
もちろん、そういうお子さんならではの強みもあり、社会で活躍されている方もたくさんおられますから、能力の問題と言うよりも個性だと思います。
成績や受験、自信喪失させないことなどを目指すと、そこを補う方法論などの指導も必要になりますが、日々の課題に追われているとそれもなかなか難しい面があると思います。
早熟型のお子さんほど中学入試からの中高一貫が向くのに対し、晩成型のお子さんほど公立からのコースが向くのもありますから、今後ますます中高一貫が広まる世の中では、お子さんのタイプも踏まえた中学選び、高校選びも重要になってくるかもしれません。
バッテリー切れが来てしまうと大変ですよね。
たとえ亀の歩みでも、前に進んでいるうちはまだ良くて、一度気持ちが切れてしまうと完全に立ち止まってしまい、その間に周りがどんどん進みますから、相対的には戻るのと同じ状態になってしまいます。
また、時には退行現象のようなことも起こり、それこそ子供返りしたかのような様子を見せることもあります。
そうして、せっかく積み上げてきた学力や学習習慣はもちろん、日常生活のしつけや基本的な習慣、生活力や思考力だけで無く、根本的な「生きる気力」まで全てが低下してしまい、親御さんはますます焦り、悩まれてしまうというつらい場合も出てきます。
(こうした現象は、小学校高学年から中学生で最も多いですから、共感される方もかなり多いのでは無いでしょうか)
ただ、その変化にすぐに気づいて、冷静に対処されてきたのは素晴らしいと思います。
部活内の連絡ミスは結果的に幸運だったと言えますが、そこをプラスに転じられるかどうかは普段からチャンスを伺っているかどうかにかかっていて、対処法を間違えば、ますます自信を無くして意欲低下に向かう可能性もあったはずです。
失敗だけを責めるのでは無く、また、いきなり学習面の改善を求めるのでも無く、気持ちの持ち方や生活を整えることに話を持っていったのも良かったですね。
持っていく先を間違えると、さらに悪化するきっかけにしかならない場合は多いものですから。
しかし、親御さんが賢くて気が回りすぎると、それがゆえに今度は「子供が自立できない」というマイナス面もあります(笑)
もちろん、今回のようにお子さんが本音で話してくれている間は大丈夫ですから、「結局、お母さんに頼って、お母さんの言うようにしなきゃいけないのが嫌だから。自分で何とかしたい」気持ちを逆手にとって、自立できる大人の男に育ててあげてくださいね。
頼り甲斐の無い男は、大人になってから独立もできませんし、異性にもモテませんから(笑)
そして、きっと今のお子さんには、お母様のようにしっかり話を聞いてくれる人で、かつ、生き方の見本となるような大人の男性の関わりがあると良いのでしょうね。
女性とは異なる距離感を保ちつつ、「そんなだと、またお母さんに頼る羽目になるぞ」などと叱咤(?)されながら進んでいけば、今の壁を破る力も湧いてくることでしょう。
学校で良い先生と出会えることを願っております。
また、「話すだけで落としこむ部分を子供任せにする」のは、かなり多くの親御さん(だけで無く教師も)がやる失敗ですよね。
一方で、それでうまくいくと今度は「落とし込むことをし続けて、自分で考えて実行する力を育てない」のが次に来る失敗です(笑)
生徒が「足し算、引き算、掛け算・・・」と階段を登っていくように、自立させる関わり方にもはずすことのできない階段がありますから、着実に登って行ってくださいませ。
もちろん、今のご様子であれば私の心配など必要無いと思います(笑)
なお、昔書いていた長文の記事は、今と違って複数の状況を想像しながら、いくつもの視点を盛り込んで書いていたものですから、読まれる方の段階によってその都度発見がある内容になっていると思います。
「読み返すと新たな気づきがあります」と言っていただけるのはとてもありがたいことですが、それは同時に「読み手の方が当時よりもレベルアップして、読み取れる内容が増えている」ことを示してもいます。
当時は我ながら長くて読みにくい記事で、多くの皆様には不評だったわけですが、無駄なことを書いて長かったわけでは無かったわけでがありません(笑)
一方、最近はあまり複数の視点を盛り込まないように気をつけていますから、読む度に味が出て来るようなことは少ないと思いますが、代わりに読みやすくはなったと思います。
どちらが良いとは一概に言えませんが、どちらもお役立ていただけましたら誠に幸いです。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
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楠木塾長
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