メールマガジン「週刊 楠木塾」の読者からいただいたメッセージ
とてもためになるニュースマガジンを贈っていただき誠にありがとうございました。
私は高二の息子の保護者として、拝読しております。
数学などで学力の中で、子どもの思考力を伸ばすためには先生の力量が本当に必要なんですね。
そして、力量ある先生に教えていただくためにはやはりそれだけの資金が必要なのかもしれません。
子どもに教える力のない親としては(教える年ではないですが)せっせとお金を稼ぐか、節約するに尽きるのかな~と思っておりましたが、モナリザの例にあるように生活の中でもいろんな話をして、そこから息子の思考を意識させずに伸ばしてあげることは多少なりともできるかもしれません。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
塾長からのお礼とメッセージ
ためになると言っていただき、誠にありがとうございます。
書いていて手応えが無いのが一番怖いため、こうしてご感想をいただけると非常に助かります。誠にありがとうございます。
>数学などで学力の中で、子どもの思考力を伸ばすためには先生の力量が本当に必要なんですね。
教師の力量が必要なのは、誠にそのとおりですね。
学校でも塾でもそうですが、「思考力」以前に、生徒の「思考」について考えが及ばない教師が多すぎると思います。
例えば、授業態度が良いのに伸びない子がいますよね。
「どうしてだろう?」と不思議がる教師もいますが、理由は分かりきっています。
そういう生徒は、きちんと前を向いて聞いていても、肝心の「頭を使う」ことをしていないのですね。
表面的な授業態度の良さと、頭の中の授業態度の良さとは、そもそもが全くの別物なのです。
この「生徒の頭の中を見る」という視点の無い教師は、その時点で指導力が足りないことが分かります。
新たな知識を与えることだけでなく、頭を使わせることも教師の大事な役目です。
ですから、授業が「分かりやすい」のは当たり前で、そのレベルで止まっていてはいけません。生徒が考えるような構成を用意し、時に思考に追い込み、常に頭の中を確認する必要があります。
そのためには、教師自身にも一定の思考力が無くてはなりません。
そういう意味でも、教師の力はかなり大きな影響を及ぼしますね。
>そして、力量ある先生に教えていただくためにはやはりそれだけの資金が必要なのかもしれません。
そういう側面はありますね。
学校の勉強に限らず、社会に出てからも、何かを学んだり、より良い情報を手に入れようと思ったら、それに応じたコストがかかるものです。
そして、本当に力のある人ほど、多くの人から必要とされますから、時間的・物理的制約が大きくなり、かかるコストも自然と高くなります。
ですから、良いものが高いのは仕方ないでしょう。
しかし、どんな業界でもそうですが、特に金銭的に評価するのが難しい教育業界では、良くないものでも高いものが多いです(笑)
例えば、私が無料で行っている教育相談でも、ほぼ同じかそれ以下の内容であるにも関わらず、有料で行っている人はたくさんいます。
金額にすれば、安くて5000円から、高ければ数万円ということもあります。もっと專門的な内容ならともかく、私が公開している程度の内容ならば、もっと良心的な価格でできるだろうと思ってしまいます。
また、先日始めた正会員でも、近いうちにリリース予定のコンテンツだけで、市販価格は10万円以上になります(苦笑)
教育サービスは料金設定が難しいため、私の設定が安すぎるのか、市販価格が高すぎるのかは分かりませんが、いくら何でも10万円はとりすぎだろうと思ってしまいます。
「高くても良いもの」にはお金を惜しむべきでは無いでしょうが、「高いのにひどいもの」にはお金も時間も使うべきではありませんし、「安くてもそれなりに良いもの」はたくさんあります。
全ての人があり余るお金と時間を持っているわけではありませんし、厳しい時代だからこそ、情報の選別は上手にしていってほしいと願います。
そして、より良い情報だけでなく、より良い情報を手に入れるための情報(メタ情報)を提供していくことができればと考えております。
>生活の中でもいろんな話をして、そこから息子の思考を意識させずに伸ばしてあげることは多少なりともできるかもしれません。
私は「思考力とは勉強よりも、むしろ日常生活でこそつくもの」だと考えております。
よく「数学で思考力がつく」と言いますが、確かに「学校教育」という枠の中では数学が特に適しているものの、親御さんがわざわざ学校教育の枠内にとらわれる必要はありません。
そしておっしゃるように、思考訓練などを意図的にするよりも、生活の中で意識せずに伸ばすほうが、最も自然かつ柔軟な思考力が伸びると考えます。
そういった過程で伸びた思考力を土台にして、勉強の中でも訓練を重ねることで、さらに高い思考力がつくのではないでしょうか。
実際に私の場合ですと、考える力や習慣の無い生徒を教える際には、指導の最中よりも、授業内の雑談や、授業外で接する時間で負荷をかけることを意識しています。
特に「勉強が苦手な生徒」の場合にはそうです。日常生活で使えない頭を、嫌いな勉強で使えるはずが無いからですね。
ぜひ、保護者の皆様には、直接勉強を教える以外にもできることがあることを知っていただき、日々の生活の中で良い影響を与えていっていただきたいと思います。
そういったヒントもまた、記事の中で提案していきたいと思います。
>今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
ご感想をお寄せいただきまして、誠にありがとうございました。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
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楠木塾長
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