教育に関連するニュースをお届けしています。
今日お届けするのは、コロナの影響に関する記事です。

 

コロナ下の授業「難しすぎる」5割 小中高校生調査:朝日新聞デジタル

 コロナ下の学習状況について、研究者のグループが小中高校生らに尋ねたところ、約5割が「授業の内容が難しすぎると思う」、約4割が「授業の進み方が早すぎて、内容がわからない」、約3割が「学校の宿題や課題が…

 

これは、はっきり「コロナ前」と比較して尋ねたものなのでしょうかね?

普通に「授業の内容が難しすぎると思う」と聞けば、かなりの割合が「そう思う」と答えますよね。

コロナ前にした同様の調査結果と並べて比較してくれないと、前より難しいと感じるようになったのかどうかが分かりません。

 

一方で、こんな報告もありました。

 

不登校と自殺者が過去最多に 小中学生、コロナ禍の不調が浮き彫りに:朝日新聞デジタル

 2020年度に30日以上登校せず「不登校」とみなされた小中学生は前年度より8・2%増の19万6127人で、過去最多だったことが文部科学省の問題行動・不登校調査でわかった。小中高校から報告された児童生…

 

こちらは以前と比べてのことですから、分かりやすいですね。

感染を避けるために休んだ生徒は除いての人数ですから、はっきりコロナ(と一斉休校)の影響で不登校が増えています。

それだけ、心身に不調を来した子供たちが多かったのは、本当に悲しいことですね。

 

ただ、心身に不調を来たせば、学力も低下して当然・・・かと思いきや、以前に学力テストの結果から、一斉休校で学力低下は起こらなかったという報告もありました。

このあたり矛盾していると言いますか、錯綜している状況ですが、政策のつじつま合わせのような報告も混じってくるため何とも言えません。

 

なお、一斉休校に絡んで、オンライン授業が広まりましたが、なぜかこれが欠席扱いになるという理不尽な状況もあります。

 

「出席停止」欄の名称変更OK 文科省、保護者らの不安の声受け:朝日新聞デジタル

 コロナ禍の影響で児童生徒が在宅でオンライン授業を受けるなどした際、その日数を記載する「指導要録」上の欄について、文部科学省は22日、「出席停止・忌引等の日数」という現行の名称を変えることを可能とする…

在宅でオンライン授業を受けると、「出席」でも「出席扱い」でもなく、なぜか「出席停止・忌引等の日数」にカウントされるという、意味不明な状態です。

もちろん、出席停止などと書かれれば印象が良いはずもないわけで、生徒や保護者が不安になるのは当然のことです。

 

それに対して、「出席停止・忌引等の日数」の欄の名称を、「出席停止・忌引・その他出席しなくてよいと認めた日数」や「オンラインを活用した特例の授業・出席停止・忌引等の日数」に変えてもいいよ(ただし、教育委員会の判断で)というのが、今回の通知ですね。

「在宅授業による出席扱い」なり「オンラインを活用した特例の授業」なりの欄を1つ新たに設ければ良さそうなものですが、そういう柔軟な対応はできないようです(苦笑)

ついでに、少し前の10月1日には、調査書に「出席停止・忌引等の日数」を記載しないよう求める通知も出していたということで、いきあたりばったり感が凄まじいですね。

状況が状況なのですから、せめて在宅授業を受けた場合には「出席扱い」にしても良さそうなものですが・・・

まずい教育行政のせいで生まれる、保護者・生徒へのしわ寄せはまだまだ続きそうです。

 

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楠木塾長

指導歴20年以上のプロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行う。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。