教育に関連するニュースをお届けしています。
今日お届けするのは、不登校に関する記事です。
休校明けは、不登校や保健室登校が休校前の倍になった学校もあるなど、登校渋りや不登校の生徒が増えています。
それを受けて、この手の対応マニュアル(?)的な記事も爆発的に増えているわけですが・・・中には内容が怪しいものもあります。
今回取り上げた記事は、NHKニュースということで影響力が大きいだけに、怪しいというわけではないのですが、誤解を招きやすい部分について触れておきます。
親はどう接すればいいか 4つのポイント
- 強制的に行かせない。
- 特に体調が悪くて行きにくい場合は、体調の回復に努める。
- 学校と話し合い、短時間だけ行かせることなどから始める。
- 本人の状態に合わせたリズムで行かせる。
記事内にある4つのポイントですが、基本的には正しいです。
ただ、一番最初の「強制的に行かせない」のところだけは、そのまま鵜呑みにすると危険です。
と言うのも、サボりや怠けが原因であるものはもちろんのこと、子供の状態や性格によっては、ある程度は強制的に行かせないとまずいケースも普通にあるからですね。
ここを間違えると、うまく工夫(?)すれば無理やわがままが通ってしまうという悪い成功体験を与えたり、不登校を防ぐどころか、サボり癖から生じるタイプの不登校に向かわせてしまったりすることにもなりかねません。
一昔前の、権威的・強制的なやり方や、子供の気持ちを無視するようなやり方が否定され、子供の意思や思いを尊重する関わり方が肯定される風潮が強くなっていますよね。
しかし、子供が「もっと気づいてほしい」「いっそ叱ってほしい」と思っていたずらをしている時に、何も言わずに好きなようにさせるのが全く逆効果なように、そもそも子供の表面的な言葉どおりにしてやることが、本当の意味で子供の思いに寄り添うことにはなりません。
薬も過ぎれば毒になるように、強制的な関わりも受容的な関わりも、どちらも行き過ぎればまずいものですから、子供に合わせた関わりを大切にしたいものです。
なお、これは「休校明けで突然行きたくないと言い出したケース(もともと不登校ではなく、新たに登校渋りを見せた時のケース)」に当てはまる話です。
逆に、もともと不登校の状態にあった子供が相手の場合は、上の4つのポイントはわりと高い確率で正解になると言えるでしょう。
本当に体調が良くない場合には、体調の回復を優先させるのは絶対ですし、再登校の過程においては、本人のリズムに合わせるのも、とても大切なことです。
前提条件が変われば話は全く違ってきますから、この手のノウハウやマニュアル的な記事を読む場合には、そういった点を踏まえたいですね。
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楠木塾長
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