教育に関連するニュースをお届けしています。
今日お届けするのは、休校の影響に関する記事です。

 

 

最も早い時期に行われる総合型選抜(旧AO入試)は、2週間から1ヶ月ほど日程を繰り下げて、残りの入試は変更なしというものですね。

当初は後ろ倒しの庵も出ていましたが、最終的にはほぼ変更なしということで落ち着きそうです。

 

そして、学校の授業が追いつかないことを踏まえて、日程は遅らせない代わりに試験範囲を縮小するようです。

共通テストはもちろんのこと、大学ごとの個別試験についても、

  • 高校3年で学ぶことが多い数学Ⅲや物理、日本史B、政治・経済などの各科目で、学びきれなかった範囲を避けられるよう選択問題を設ける
  • 学習指導要領を超える「発展的な学習内容」は出題しない

各大学にこういった要求をしたようですね。

 


※追記

上記に反する形で、国立大学協会が「出題範囲の配慮はしない」との素案を出しました。

文科省の方針に対して、国大協が異なる方針を示し、さらに各大学がそれを無視してバラバラに反応する・・・というのは、先日の大学入試改革の時からお馴染みとなった風景ですから、ここまでは予想どおりです。

また、出題範囲を縮小すると作問が難しくなってしまうという事情もあるため、全大学へ一律で求めることはしない(と言うより、できない)といった事情もありそうなところですね。

もちろん、大学によっては「うちはコロナにもしっかりと対応しています」とアピールする意味も含めて、何らかの対応をしてくることも考えられます。

いずれにせよ、結局は各大学がどう判断するか次第ですから、しばらくは様子見でしょう。

 

ちなみに、出題範囲が変わらない場合、個別試験(二次試験)は浪人生がやや有利となります。

ただ、もともと今年は共通テストに変わることによる浪人生のデメリットがありましたし、後述の第2日程を浪人生は選択できませんから、一方的に有利となるかは微妙です。

そもそも、少し前に医大の年齢差別・女性差別で問題になったように、出題範囲が変わらないぶんを現役生が有利になるように内々で評価したとしても分かりませんから、そこの可能性も皆無とは言えません(苦笑)

なお、難易度については言及していないため、そこで調整してくる可能性は残っています。

 


 

また、今冬の試験日程は2段構え(見方によっては3段構えとも)にするようです。

通常は、本試験と追試(2週間後)の2つがあり、追試のほうは会場に向かう途中の事故などやむを得ない事情に限ってしか受けられなかったのを、現役の高校3年生が「新型コロナ感染対策の休校長期化による学習遅れ」を理由に、追試を選ぶことができるようになります。

これによって、事実上ほとんど全ての生徒が、本試験と追試の好きなほうを選択して受けられる状態になるということですね。

後日、大学入試センターによって「第2日程を選択できるのは休校に伴う学習遅れがあると校長が判断した場合」とする方針が出されました。

 


追記

途端に使い勝手が悪くなりましたね。

ただ、さすがにこの状況で、選択できないと判断する校長は少ないでしょうから、その点はそこまで問題にならないでしょう。(ごく一部では問題になるかもしれません)

より問題なのは、選択の時期を「秋の出願時」に限ることのほうで、秋以降の感染拡大には全く対応できず、せっかくの柔軟な方針が台無しです。

2週間後に試験をもう1つ用意するだけの状態にあまり意味があるとは言えず、受験時の混雑緩和が目的と言われたほうが納得の措置ですね。

 

なお、上述のとおり、浪人生は個別試験で有利になるかもしれませんが、現役生は第2日程を受験することで共通テストでは有利になる部分もあるかもしれません。

通常なら、たった2週間程度の期間は、1年間の余裕があった浪人生からすればほとんど影響ないのですが、今回は新方式のテストとなるため、実際の出題例を見てから2週間の余裕があるというのは、意外と大きなアドバンテージになるかもしれませんね。

ただし、共通テストが後ろにずれれば、それだけ個別試験(2次試験)の準備時間は減ることになりますから、総合的にはむしろ不利になるかもしれない・・・というのが、特に難関校を受験する場合には注意が必要な点でしょうか。

 


 

その上で、今冬にもコロナウイルスの感染が広がるかもしれないことを想定して、上記2つの試験が受けられなかった場合に、さらなる特例追試を用意する動きもあるようです。

上の2つの試験は、事前にどちらを受験するかを申請した上で、1つだけ受けるものですから、当日に感染してしまったら、もう片方を・・・とはなりません。

そのため、不意に感染をしてしまった生徒に対して、さらに追加の機会を用意しておくというのは、とても素晴らしいですね。

 

もちろん、毎度のごとく直前までゴタゴタと変更する可能性もありますが(笑)、おおよそこういった形を想定して良さそうです。

なお、選択制は浪人生には当てはまらないため、他の事情がない限りは、本試験のほうを受けることになると思っておいてください。

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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