ぽこぽこ様から、お寄せいただいた教育相談のご紹介です。


 

成績の伸び悩みについて、ご相談です。
今春、中3です。中1から通塾しています。

塾の先生の話では、これ以上、成績はあまり伸びないと思う。
もうひとつ伸びないのは、幼少時の子育ての影響で、自分の範疇ではない。
過保護で、勉強に関して積極性の無い子供になっていると言われます。
仕事ができない人間になりそうとか、コミュニケーションが取れないから、将来、困るだろうとか言われ、身も蓋もない気持ちになります。
確かに、塾で満足しているところもありますが、体育会系のクラブに所属しながら、よく頑張っていると思います。
点数が上がると嬉しそうです。
でも、4にならないからダメだと、がっかりもしています。
思春期なので、あまり親とも話したがらず、接し方が難しいです。
塾は週2回で、1回2時間半です。
試験1週間前は毎日通っています。
1人で20人を見ておられ、集団についていけない時は個人で見て下さるなど、きめ細かく指導してして頂いております。
ただ、親が関与する歳でないと、塾での進捗状況は年1回しか聞くことが出来ません。
これだけ頑張って伸びないのは、性格、資質、意欲の問題でしょうか。
塾を変わることは、息子は嫌がっています。
親としても、安易に塾を変わるのが良いのか、そういう問題ではないのか悩んでいます。
これも、過保護になるのでしょうか。
もう少し、伸びる力があるそうなので、きっかけを作ってやりたいと思うのですが、何かアドバイスがあればお願い致します。

 


 

成績の伸び悩みについてのご相談ですが、内容としては、塾選びに関するご相談と言った方が良いかもしれませんね。

 

「伸び悩み」にも様々な状態があります。

例えば、テストで20点もとれない生徒がいくら勉強しても伸びないと悩むこともあれば、テストで90点以上をとれる生徒がもう一段階突き抜けたくて伸び悩むこともあります。

また、今が80点で伸び悩んでいるとしても、もともと20点から伸びた後で伸び悩むのと、もともと70点から伸びた後で伸び悩むのとでも、判断や対処法は変わってきます。

 

今回は、伸び悩む前の成績と後の成績が分からないため踏み込んだ話はできませんが、「中1から通塾している」「4にならないからダメだと、がっかりもしています」の言葉から、最初は下位からはじめて、今が中位から中の上になるかならないかまで伸びてきた状態だろうと思います。

塾に入ってから全く伸びていないのに、「これ以上、成績はあまり伸びないと思う」などと言う日本語のおかしい先生や、傲慢すぎる先生ではさすがに無いでしょうから(笑)、「今の塾に通ったことで、ある程度まで成績が伸びた」という前提で書きますね。

 

塾や先生には、指導するのが得意な学力層がある

まず問題となるのは、「今までの通塾でどれほど伸びてきたのか」ですね。

もちろん、「4がとれない(=3しかとれない)」程度の成績で伸び悩むのは、厳しく言えば指導力不足と言ってしまうこともできなくはありません(笑)

しかし、もしもこれまでの指導で、その塾が「お子さんの成績をかなり大きく伸ばしてきた」のであれば、「これ以上、成績はあまり伸びないと思う」の言葉も、それなりに納得できる点があると言えます。

 

実は、先生や塾には「得意な学力層」があります。

下位の生徒を中位まで引き上げることが得意な先生もいれば、中位の生徒を上位に引き上げることや、上位の生徒をさらに伸ばすことが得意な先生もいます。

私のように、いろいろな学力層の生徒を教える機会を志向するタイプは少数派で、大抵の先生は自分の得意な学力層の生徒を重点的に見たがりますから、どうしても得意な層とそうでない層ができてしまいます。

 

そのため、例えば「学校の授業に全くついていけず、小学校の内容も理解できていない」ような生徒を引き上げることが得意な塾や先生の場合、中程度まではスムーズに上げられるのですが、そこから先はノウハウが不足しているため、上昇が止まってしまいがちです。

そして、そこにある大きな見えない壁を超えさせるには、少し次元の異なる金融緩和・・・ならぬ、指導力が必要になるため、運良く生徒がそこを自力で超えてしまわない限りは、「頑張って教えているのに伸びない状態(=お手上げ)」になってしまいがちなのですね。

そういう意味では、先生の言葉に「今まで十分に伸ばしてきたが、ここから先を伸ばすのは難しい」という意図が込められているとすれば、ある意味で率直かつ妥当なアドバイスと言えるでしょう。

 

こうした場合、実は「塾や先生の替え時」と言えます。

中位から先を伸ばすのが得意な塾や先生にバトンタッチすることで、さらに上へと伸ばしていくことができますからね。

最初は補習塾で基礎から学んで、成績が上がったら進学塾に移ると言うのがまさにこのパターンです。

 

これは決して、補習塾が劣っているわけでも、進学塾が優れているわけでも無く、ただ単純に「生徒に合った塾を選ぶべき」と言うだけの話です。

同様に、下位の生徒を伸ばす先生と、上位を教えるのがうまい先生でも、どちらが優れているという話では無く、単に「得意とするフィールドが違う」という話に過ぎません。

眼科と皮膚科に優劣が無いようにですね。

 

ただし、こういう状況の場合に、「他の塾へ行くと良い」とアドバイスしてくれる先生や塾はほとんどいませんし、それは期待するべきではありません。

中3は塾にとって最も収益性の高い学年で、その生徒をむざむざ別の塾に送るような行動は、よほど良心的でお人好しの塾だけです。

仮に人が良くても、小さな個人塾で経営が厳しければ、言いたくても言えない状況もあり得ますしね。

 

そういう意味で、あまり強くお奨めするのは少々気が引けるのですが、替え時であることだけはお伝えしておきます。

そこから先、より良い指導を求めて別の塾を探すか、今まで指導してもらった恩や義理を重視してそのまま残るかは、ご家庭ごとの判断となるでしょう。

 

もちろん、月謝を払って通わせているわけですから、恩や義理を感じる義務はありませんよ(笑)

言いにくいかもしれませんが、相手が良心的な先生なら、他塾へ移ると聞かされたとしても、「うちではこれ以上伸ばしてあげられないから、本当はその方が良いだろう」と素直に送り出してくれることでしょう。

(あまり良心的で無い場合は、生徒の事より収益を優先しますから、必死で引き止め工作をしてきます)

 

続いて、もう1つは「大して成績が伸びていない」場合ですね。

問題が大きいのはこちらとなります。

 

悪質な教師の言い訳に騙されない

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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