カナヅチ様から、お寄せいただいた教育相談のご紹介です。
相談させてください。
春から週2回通塾し、時々宿題を忘れながらも夏休みも自習や授業に通っていましたが、お盆休み明けから勉強をしなくなりました。
学校から帰ると友達の家でゲーム三昧です。昨日、ゲームをしていて塾をさぼりました。子どもと話をすると、もう受験はどうでもいい。ゲームができないなら勉強もする気になれない。辛いだけなのはいやだ。と涙ながらに訴えてきました。
どれだけこの時期が大切かを話しても全く響きません。
みかねた主人が、ゲームを買ってやるから勉強をしっかりやれ、と。私(母)はゲームを買うなら時間などのルールは私に決めさせて、というとまた息子はため息をついてそれじゃ今と変わらない、息がつまると自暴自棄な態度をとるので主人は子どもの自主性に任せてみる。といいました。
この時期に夢中になっているゲームをいつでもできる環境を与えることは間違っていると思いますが、買わなくても受験生の友達の家に行くだけです。相手の子にもお互いよくないと思います。
子どもの自主性を信頼してゲームを与えるというのにとても抵抗があります。
かといって今のままでは勉強もしない状態でどうしたらいいかわからないです。
アドバイスください。よろしくお願いいたします。
典型的なゲーム依存の状態に近づいているご様子ですね。
「毎日」「長時間」のゲームで、時間が来ても切り上げることができず、現実から目を背けだし、ついには親に歯向かい、嘘までつくようになる・・・など、ゲーム依存やネット依存に向かっていく子供の行動は共通しています。
ただ、今はまだ家庭内でゲームができない状況のようですから、おそらく本格的な依存にまで足を踏み入れかけているというほどの状況ではなさそうな印象です。
そういう意味では、ゲームの問題だけでなく、もう1つ別の問題もありそうなところですが・・・まずは、いただいたメッセージに沿いながら見ていくことにしましょう。
ゲームができないなら勉強もする気になれない?
中3の夏休みは、受験や部活など、他の何かに対する逃避行動として、別の何かに走ってしまう傾向が強いです。
最も多いのは非行や問題行動ですが、部活への過度の熱中や、友人や恋人との関係など、他の様々な面でも、(やるべきことをやらなければ)時間がたっぷりあるだけに、予想外の方向に振れてしまいがちです。
普段の生活は、メトロノームや振り子時計が行ったり来たりしながらもリズムを刻むのに似ていますが、この時期は振りきって戻ってこなくなるようなイメージですね。
今回は、もしかすると、それがゲームに向けて発現してしまったのかもしれません。
そうした中、1つ気になるのが、勉強をしなくなった原因についてです。
もちろん、ゲーム依存が直接的な原因だとは思いますが、ゲームへの熱中度がこの時期に急にひどくなったのは、何がしかの背景があるような気がします。
それが純粋に受験に対するストレスなのか、学校や家庭内での人間関係に対する不満なのか、もっと別のことなのかは分かりません。
引っかかるのは、お子さんの「それじゃ今と変わらない、息がつまる」の言葉で、もしかするとゲームがどうこう以前に、家庭内における閉塞感だったり、親御さんからの締めつけの強さだったりに不満を持っていたのかもしれません。
そういった居心地の悪さゆえに、自分の家を離れて友達の家に頻繁に出入りするようになり、そこでゲームにはまってしまい・・・というのは勝手な憶測に過ぎませんから、聞き流してください(笑)
ただ、「息が詰まる」という言葉には、何らかのメッセージがありそうですから、そこのところの気持ちを理解してやることが、問題改善のヒントになるような気がします。
それを踏まえつつ、「この時期の大切さを伝えている」と「子供の自主性を信頼してゲームを自由にやらせる」の2つの対応策について、詳しく見ていきましょう。
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楠木塾長
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