いつもメルマガを楽しみに、拝見させていただいています。
小6の息子の塾を変えるべきかどうか迷っています。

息子はあまり闘争心の強くないややおとなし目の穏やかな子で、決めたことは淡々とはやるが、字が汚いなど、高い完成度というのは苦手、というタイプの子です。
成績はまあ中位ぐらいかと思います。
理解度は悪くないが、呑み込みが早いタイプではないので、最初はじっくり手順を踏んで学んだ方がよさそうです。
住んでいる校区は郊外のThe文教地区!というようなところで、校区の中学はそのために転入する人が多いほど落ち着いていて優秀な子が多いそうです。
普通の中学と同じ定期試験では百点が続出するらしく、試験も若干難し目、ノートなども厳しくチェック、係りなどもすべて立候補制でそういう積極性も、すべて成績に影響するそうです。
みんな塾に行っているので、あまり学校では基礎を教えないようです。転入してきたのに内申が取れないという理由で中学受験させる家庭もあるようです。
我が家は共働きでとても中学受験させるパワーも親になく、おとなし目の息子には落ち着いた今の校区の方がよさそうです。

どうにかそのような中学でうまくやって行ってほしいと、少し変わった塾に5年生から入れています。
手っ取り早く言うと、高校受験に強い小規模集団個別先取り塾です。
小学生の間は、宿題用の教科書準拠の問題集は渡されますが、最低ラインの量のみ決められており、自分のペースで進めます。
授業は5年生までは思考力を高める算数文章題や国語の読解など、6年生の中盤から中1の先取りをし、大体中学の2学期分ぐらいを先取りして、たぶん、定期試験対策に力を入れている感じです。
1学年30人弱、入塾試験はないので、優秀と聞いている子も、違う風に聞いている子も行っています。
専任の先生は2人で、少しバイトの先生もいるのかもしれません。
小規模の割にはいい高校に行っているようには見えます。
懇談は申込制ですが、塾長が30分ぐらいしてくれて、まあ、それなりに子どものことも見てわかってくれているなとは感じます。
だから、塾としてはいい方なんじゃないかとは思います。

ただ、問題は、この塾はうちの子に合っているのだろうかということです。
昔なら、塾に行かなくてよかったような呑み込みの早い積極的なお子さんは部活もバリバリしながら、この塾で要点を押さえて上位校に行っているんだと思います。
そして、そうではない子は成績が上がらないという理由で、どこかで塾をかえているのではないかと思います。

塾に行き始めて3ヶ月経っても成績が上がらないならその塾は…ということでいうと、それまでの学研教室の時の方がよかったのですが(ママ先生が親の代わりに手厚く面倒を見てくださるので)、小学校では塾で基本学校の勉強は教わっていないということからすると、一般的な基準では判断しにくいです。
うちの子はとりあえずノルマは比較的律儀にこなす子ですが、こういう自分でどんどん進んでいかないとという自学支援塾?では、家庭でコントロールでもしない限り、あまり効果が出ないのではという点が気になっています。
この1年で、私も共働きという言い訳を捨て、子どもの学習をかなり見るようにはなったのですが、そもそも自分があまりきっちりしたタイプではないのと、これからの反抗期を考えると、これで中学を乗り切れるのだろうかとも思います。

また、先取りも普通には上位の子にしか効果がないということから言えば、わが息子は微妙です。
ただ、逆に言うと、あの中学に行くなら、彼は少し先取りをしておいた方がいいよね、でないと、委縮しちゃうよねというのも事実かと思います。
もっと普通の数単元先取りして、こまめに単元テストをしてくれるような普通の塾に行かせるべきかと、もう半年ほど迷っています。
変えるのは中学に入るタイミングでもいいとは思うのですが。

近所には、上位校合格者を大量に出している大手塾もあり、高校受験用小中学生塾・大学受験塾・個別塾・英語塾・中学受験・幼児教室・実験教室・体操教室とまで、水も漏らさぬサービス?をしているところもあります。
集団がきつくなったら、個別で面倒を見るという「手厚さ」です。
もともと上位の子なら、そこでもいいんでしょうけど、そもそも入塾テストに通るかどうかも分からず、微妙です。
年上の親戚が行っている中規模のまあ良質と思われる塾もあるのですが、親戚が優等生なだけに、若干微妙です。
小学生でもかなりの宿題が出ていたようなので、がっちりノルマがあるようです。

なお、息子は別に今の塾に不満はなく、私が家でする宿題の量を増やすと嫌な顔はしますが黙々とやり、でも、塾で質問したり、課題を積極的に見てもらって積極的に先に進むこともなく、という感じです。
つまり、今の塾のまま自分でノルマ管理をするタイプじゃないけど律儀な子に自分でできるようにする、もしくはあまりマメでない母のノルマ管理力を上げるのか、あるいは普通にノルマが多い普通の塾に入れ母はそのサポートに回るのかの選択肢かなと思います。
息子は多分性格は主人、頭は私に似たんだろうと思います。
主人は全く塾に行かず上位高校、大学も国立という人ですが、私は中堅私立中に行って、最初のテストがよかったので自分ができると勘違いし、意外にうまく進学できたタイプです。
素敵な勘違いをさせて、伸ばしてやりたいなと思って選んだ塾ですが、分以上の母力が要されている、あるいは、そもそも合っていないのかなと思い、客観的なご意見が伺えればとご相談させていただきました。

どうぞよろしくお願いいたします。

 


 

いつも楽しみにしていただきまして、誠にありがとうございます。

進学先の中学校によって環境はかなり大きく異なりますから、噂などを耳にして、不安を感じている小学生のお子さんをお持ちの親御さんは、他にも多いのではないでしょうか。

 

地域や中学校による差異は昔からあるわけですが、最近は特に分化が進んでいますよね。

私立は当たり前なのですが、公立でさえ教育熱心な家庭の子供が一部の学校に集まるなどし、国や都道府県もそれを後押しするような政策を連発して、地域や学校による明らかな教育格差が問題になってきています。

例えば、公立中高一貫校や学区制廃止の広がりは、一部の公立校のエリート校化を着実に進めていますし、各種の研究校や特殊な指定校の広がりは、学校間の差異をますます広げるほうに働いています。

そうした政策はこれまで小さいながらも脈々と行われてきたわけですが、今後は戦略特区の動きもあって、さらに大きく行われることになり、それによって分化もますます進んでいくでしょう。

 

学校が多様化することで、生徒たちの選択肢が広がり、自分に合わない一律の押しつけ教育から逃れて、より自分に合った教育を受けられる状態が生まれるとすれば、よても良いことだと思います。

しかし、学校を自由に選ぶことができず、極端に走った学校に生徒の側が合わせなければならないようになるとすれば、それは押しつけられるものが変わっただけで、均質化を押しつけられた従来の教育と本質的には変わりません。

本来の公教育の感覚から言えば、どれもほどほどにバランス良く教えてくれて、そこから先は子供の個性に合わせた選択ができるような環境(=入った後で学びながら選択できる)が良いと思うのですが、なぜかどこもかなり極端な方向(=入った時点でいきなり決まる)に進んでいるように見受けられます。

何よりも、生徒の特性に合わせた選択では無く、単に住む場所が近いかどうかや、親の収入があるかどうかによって得られる教育が全く違ってくる現状は、はっきり言って理不尽しか感じません。

 

遠くに良い学校が見つかっても、自由引っ越しできるような余裕のあるご家庭は少ないですし、仮にぎりぎり通える範囲で見つかっても、そこに通うために必要な学費や交通費を負担してやれるご家庭ばかりでもありません。

現実には、すぐ近くの通える範囲の学校から選ぶしか無いですし、特に中学校に関して言えば、今住んでいる地区で定められた学校に通うしか無いですよね。

結局は、住む場所や収入で決まるわけで、この現状が差別で無くて何なのでしょう。

もちろん、インターネットを使った教育が、これを大きく打ち破る可能性を秘めているとは思いますが、それはもう少し先の話であって、今まさに中学・高校に通う生徒や親御さんたちには間に合いません。

今通っている学校を変えることは難しいわけですから、今の環境の中でいかにうまくやっていくかを考えながら、やれる範囲でやれるだけのことを子供にしていってあげるしか無いと思います。

(学校が合わない時の選択肢は、転校か不登校くらいしか無いわけですが、今後はフリースクールやオンライン学校や家庭での独学などの別の選択肢が広がっていくと良いですね)

 

さて、大きく話がそれてしまいましたから、本題に戻りましょう。

 

塾の指導力はどうか?

最初に残念なお知らせですが・・・

 

※御返事はメールマガジン内でさせていただきました。

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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