雪虫様から、お寄せいただいた教育相談のご紹介です。
小学校4年生から娘の勉強をマンツーマンで教えてきた父親です。
地方で大手の塾が無い地域に住んでいます。
そこで、中学受験対策塾大手のテキスト&問題集を買ってやってきました。
4年生ではちんぷんかんぷんでしたが、6年生の頃は応用問題も解けるようになりました。
子供も勉強はそれほど好きではないですが、張合いはでてきたようです。
中学1年生になり、参考書、基礎問題集、応用問題集は教科ごとに評判の良いものを私が
買って、それを私が作ったスケジュールでこなしてきました。
学校の1学期期末テストでは、100人生徒がいたら、1、2番に入る程度になり、軌道に乗ったかに見えました。
ところが、急速に反抗期に入ってしまい、頓挫してしまったのです。
子供の言い分は、
1)問題が判らなかったり、成績が悪いと私(父親)が怒る。
2)遊びなど、したいことの時間が取れない。
3)手伝い、勉強が終わらないと遊びに行かせてくれない。
4)勉強して良い大学に入って収入が良くなっても幸せになれるとは限らない。
5)逆に収入が少なくても幸せな人生はいっぱいある。
6)自分で選んだ問題集などで自由に勉強したい。
などと言い出したのです。
まだ、これらを聞き出しただけで反論はしていませんが、私の反論としては、
1)多少は認めるが、塾やスポーツの世界でも指導者が怒るのは極自然。成績で怒ったことはない。
2)それなりに遊んでいるのでは? 時間の効率を上げて欲しい。食事を食べるのも家族で一番遅い。
3)終わらないと行っちゃ駄目、と言っていますが、実際はそうでなくても友達との約束を駄目と言った事はない。
4)、5)前々から収入は大事だと話をしていますが、心底理解してもらうのは難しいです。
女の子なので、「やりたい学問ができる」、「職業の選択幅が広がる」というのも難しい説得です。
6)妻に超基礎的な問題集を買ってもらったようです。内容を見ましたが全然駄目です。易し過ぎ。
折角軌道に乗りかけたのに、毎日の勉強スケジュールが完全に停止し、どうしたら良いか
分らなくなってしまいました。ほっておいたら学力はたちまち下がるでしょう。
そもそも、私の考え方がおかしく、私が教育されなければいけないのか、私のアプローチを
変えるだけで良いのかさえ、判断がつかなくなってしまいました。
どうしたらいいでしょう? アドバイスをいただけたら幸いです。
小学4年生からとあったため、最初はてっきり中学受験に関するご相談かと思ったのですが、そうではなくて良かったです(笑)
しかし、そんな早い時期から、お母様ではなくお父様のほうが、マンツーマンで勉強をずっと教えてこられたとはすごいですね。
しかも、塾無しの家庭学習のみで、定期テストでもトップクラスとは、教え方もかなりお上手なのだろうと思います。
そうやって、せっかくうまくいっている中で、反抗期によって良い流れが中断されてしまったことは、お父様としても本当に残念でしょう。
さて、早い時期から、勉強に関して父親が直接関わることが良いか悪いかは、ご家庭や生徒の状況によっても判断の分かれるところです。
父親が関わるほうがうまくいく教科などもありますし、母親よりも強制力が働きやすいため、とりあえず短期的な成績に関してはプラスに働く事のほうが多いです。
一方、1つ確実なデメリットと言えるのは、「反抗期になってから父親が登場する」という選択肢が無くなることでしょうか。
親子関係さえ良ければ(←ここは重要です)、反抗期になってから「勉強」に関して父親が協力することで、立て直せる(または、もっと伸ばせる)ような場合が意外とあるからですね。
もちろん、世の多くの父親は、そのタイミングが来ても登場してくれず、母親が1人で悩むことになるわけですから、どの時期だろうと子育てに協力してくれるだけで嬉しいと感じる方もおられるかもしれません(笑)
ところで、父親が娘の勉強に関して関わる場合には、1つだけ心がけたいことがあります。
それは・・・
※御返事はメールマガジン内でさせていただきました。
週刊 楠木塾の「読者からの教育相談」でご回答をいただいた雪虫です。
無料セミナーで子供の接し方を中心の色々なことを教えていただきました。
特に、「支配する愛」から「寄り添う愛」へ、そして「見守る愛」というキーワードを中心に色々な事例を示していただきながら、どうやったらそこへ移行できるかを教わりました。それで大体感触が掴めたタイミングで、週刊塾でご回答をいただいたので、非常に分りやすかったです。
多分私(父親)が前のめりしすぎていて、あまり怒らないように教えていたり、冷静にテスト結果を見ているようで、子供から見ると目が血走っていたり、怒っている気配を感じていたんだと思います。
最近は努めて勉強の話をしなくして、特に子供と同性である母親(妻)に子供のその時その時の精神状態をアドバイスしてもらいながら腫れ物に触るように子供に接していたら、子供との関係は徐々に回復してきました。
そして、びっくりしたのは、妻(母親)に「練習問題は自分でやりたいけど、数学、理科、社会の参考書の部分はパパに解説してもらいながらやっていきたい。」と自分で言い出した事です。まだ実行には移っていませんが、子供も今の成績を維持し、或いは伸ばす意欲がでてきたようです。
また、親を対象とした高校の説明会の資料を机の上に置いておいたら、子供が自ら手に取り、行きたい高校を定め始めました。
こんなに短期間で子供との関係を修復できつつ、子供が進学の意欲を失わなかったのは先生のおかげです。
今後ともメールマガジンとこのご回答を参考にしながら、子供を見守りつつ進む道のサポートをしていきたいと思います。
本当にありがとうございました!
楠木塾長
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