あったとさ様からお寄せいただいた、教育相談のご紹介です。
折に触れて、ブログやメールを拝読し、自分の立ち位置を確認しております。
いつもありがとうございます。
中3の娘の母です。今のところ、成績はいい方です。部活も熱心にして、部長も務めました。小学校の時に数学に興味を持ち、市販の参考書と問題集で高1数学まで進んで勉強したり、音楽やスポーツの習い事でも結果を出し、自分で決めたことをやりぬくタイプです。
しかし、部活終了後はファッションとスマホに夢中です。ファッション雑誌は付箋をつけるほどくまなく読みます。それは趣味なのでいいのですが、スマホも、机の上に置きっぱなしで、勉強しているのかスマホしているのかわからない状況です。
中2の時に買い与えた際にスマホは使い始める当初からきまりを設けるべきだったのですが、それまで使っていた携帯では、「9時半になったら寝てることにして、見ないことにする。」等自分できまりを作って実行しており、スマホを買っても変わらなかったので、親があえて何も言わなくても大丈夫だろうと、時間規制等も設けず、また、ネットの危険性は伝えつつも、フィルタリングもせずに与えてしまいました。でも、今年の夏休み以降急激に時間が増え、休日は何時間もみています。一応、夜遅くまでやっている人にはなりたくないと、夜11時までと自分では決めて実行しています。それでも、ずいぶん長いな、と思います。
定期テストの勉強も、テスト前の直前3日間から1週間程度の期間に集中して勉強することで対応していましたので、勉強計画をたてて長期的に取り組む、ということは出来ていませんでした。
ここにきて、模試等をうけたところ、数学や国語はいいものの、社会等の暗記ものが全くだめです。勉強不足と思われます。はじめて夏期講習で塾に行き、そこではまじめに授業をうけていましたが、そのまま通塾をすすめられても、本人にその気がないので行っていません。地域のトップ校に行くものと思っていましたが、志望校は特に決めないで真ん中くらいで入れる学校にいくとのことで、目標を持つこともしません。
うっかり、「勉強、大丈夫なの?」と聞いてしまいましたが、反抗期ですので、「なんでそんなこと言うの?」と返されました。「勉強するしないはともかく、しているときは机からスマホを離すことは約束してほしい」というと「わかった」といいますが、実行にはうつしていません。最初に取り決めをしなかったことをとても後悔しています。
できればトップ校を目指してほしいと思っています。本人も以前やりたい部活があると言っていましたし、文武両道で、かつ、通いやすいです。行きたいと言っていたのに、なぜそこを目指さないのか、それが反抗期のためなのか、本心を親に言いたくないからなのか、子供の気持ちが読めません。
直前にあせるタイプなので、12月、1月ごろに自分でも今の状況がまずいと気づくのではないかと思いますが、そこまで待って子供の求めに応じてサポートすべきでしょうか。手遅れとは思いつつ、スマホと離れて勉強時間を確保させるために、何か、親ができることはあるでしょうか。
お返事をいただくのが2,3か月後とのことですが、その時期であっても今後のために回答を伺っておきたいと思い、メールさせていただきました。
どうぞよろしくお願いいたします。
いつも大切にお読みいただいているようで、誠にありがとうございます。
立ち位置を確認し、必要に応じて修正できる・・・そんな内容がお届けできるように、精進して参りますね。
さて、スマートフォンについては本当に悩ましい問題ですよね。
普通の感覚だと、成績の悪い生徒や、生活態度の良くない生徒に起こりそうですが、今回のように、成績が良く、学校生活も順調で、部活動に励み、リーダーシップもある・・・そんな生徒でも、急にはまりこんでしまうようなことも、あちこちで見られるのが実態です。
そして、「蟻の穴から堤も崩れる」では無いですが、理想的だと思わせるような状況であっても、短期間でそれを崩壊させてしまうようなこともあるのが、スマートフォンの怖いところでしょう。
そういえば、先日もNHKの番組(ウワサの保護者会)で「ウチの子 LINE依存!?」が2回に渡って放映されていましたね。
気になって、珍しく見ていたのですが、思わず「あ~あ~」と声を上げてしまうような対応の保護者も多く(笑)、今後が心配になってしまうようなご家庭がいくつもありました。
また、最後に提案されたいくつかの対策も「それは普通の家庭ではちっとも対策になっていないでしょう・・・」とつっこみたくなる内容で、問題の難しさを浮き彫りにしていたように思います。
ちなみに、「どこからネット依存やスマートフォン依存となるのか」の分かれ目についてはまだ曖昧ですが、毎日3時間以上しているようなら、注意信号だと考えて良いと思います。(それに関する成績低下の調査報告は、先日もお届けしたかと思います)
今回は「スマホも、机の上に置きっぱなしで、勉強しているのかスマホしているのかわからない状況です」とありますから、おそらくはリアルタイムのやりとりをしているはずで、LINEか類似のアプリを使っているのだろうと想像できます。
そして、「学習効果」の観点から言えば、LINEをしながら勉強をするのは論外で、これは「音楽を聞きながら」などとは次元の異なる、ほとんどメリットの無い最悪の勉強のやり方だと言えます。
誤解を恐れず分かりやすいイメージで言うと、LINEをしながらする1時間の勉強は、集中してする10分間の勉強くらいの価値だと思って良いですね。(もちろん、個人差はかなりあります)
だからと言って、LINEをしながら6倍の時間を勉強しても、学習効果は6倍にはならないですけれども(笑)
そして、スマートフォン対策だけならば、まだ話はしやすいのですが、今回の内容もそうであるように、この問題は必ず「勉強」「受験」「生活態度」などの他の問題と絡み合って起こるのが厄介なところです。
何しろ、受験や生活態度などはそれ単体でも大変な問題なわけで、そこにスマートフォンへの熱中や、その先のネット依存などが絡むと、同時に全てを解決するという離れ業が求められることになります。
もちろん、そんなことは相当のプロが直接教えていてもなかなか難しいわけで、生徒との距離が近い保護者の方が家庭でするのは、本当に難しい・・・となるわけですね。
ただ、そんなことを嘆いていても始まりませんから、いただいた情報の範囲内で分かる3つのポイントについて書いてみましょう。
※御返事はメールマガジン内でさせていただきました。
楠木塾長
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