大変わかりやすく、私が出会ったどんな本よりも現実的で実践的です。

毎回、新鮮な気持ちで読んでいます。なにせ・・思春期・反抗期は、我が家の場合、親の介護・私の更年期・難しい仕事等と共に突然やってきて、それがまた!何もかも初めての経験で、心で泣き喚きながら・・・修羅場になると、ホントに泣き叫んでいます。
泣き顔がまた中1の娘を不安定にさせているようです。パソコンをいじりながら悩みに悩んで、楠木塾にたどり着きました。感謝です。

まだ・・・現状を変えられないでいます。
われにもすがる思いで、毎回読み、直接、有料でも個別に相談したいのですが、今、正会員も募集していないようで、切羽詰った気持ちでいます。

娘はテレビ依存症です。幼な系の素直タイプですが、ストレスを口で発散できず、もんもんとテレビに向かい、1学期は提出物や宿題もできず、初めての期末テスト前に体調不良で学校を休み、散々な成績でした。
集団の学習塾に通っています。部活もあり、かなり負担に見えるのですが、本人はどうしたいのか、わからないようです。苦しいです。

私が変わるだけで対処できるのでしょうか・・努力していますが、泣いてしまうのです。
有料でもアンケートにあった内容は、あったら是非受けたいです。お願いします。

 


 

「どんな本よりも現実的で実践的」とのお言葉、誠にありがとうございます。

おそらく、これまで出会った本がたまたま良くなかったのもあるかとは思いますが(笑)、そう思っていただけるのは作者として光栄です。

 

おっしゃるように、反抗期は他の様々な障害やトラブルの時期と重なるものですよね。

さらに、小さいころの「ママ友」のような関係も薄らぎ、不満や愚痴を言える先も少なくなりますから、余計に苦しい状態になりがちです。

大変な中、本当によく頑張っておられますね。

 

まず、テレビ依存症については、今回のメッセージ紹介の内容が参考になると思います。

別のメールで経緯を書かれていましたが、上の方と同じような取り上げ方をしていますよね?(笑)

上の例のお子さんとはタイプが違うため、お子さんにそのままは当てはまらないでしょうが、「有害物から遠ざける」と言う意味で、本質的な部分は同じです。

すでにテレビにどっぷりのご様子ですが、さすがにテレビを見ながらの勉強はまずいですから、まずは「音楽を聞きながら」程度に持っていくか、しっかりと時間を決めて、「それが守れれば*時間は見ても良い」とするなど、メリハリをつけられると良いですね。

(なお、テレビ依存は、ネット依存よりも脱却しやすいため、その点は安心して前向きに考えてください)

 

そして、おっしゃるように「幼な系の素直タイプ」であれば、ストレスやプレッシャーをかけるような関わり方では無くて、励まし勇気づけながらの関わり方を中心にしてあげてください。

見本を見せて、厳しく要求するような関わり方よりも、背中を押してあげ、時には一緒に伴走してあげるような関わり方のほうが、結果的に自分の力で歩くようになります。

提出物ができなければ、「自分でやりなさい!」「ちゃんと出しなさい」では無く、最初は「一緒に頑張ってみようか」「お母さんも手伝ってあげる」と言うような関わり方も試してみてください。

(お子さんのタイプであれば、うまく可能性があります。ただし、他のタイプでは逆効果の場合もあります)

 

また、塾については、おそらく合っていないでしょうから、変えた方が良さそうな印象です。(ただし、詳しい状況が分からないため、かなりあてずっぽうですよ)

塾をやめる場合は、同じくらいの時間を家で勉強することに決めるなどの手も打ちましょう。

負荷はただ減らすだけでは駄目ですから、必ず「前よりも質が良くなる」ようにしてください。

 

最後に、別のメールで過干渉の様子が書かれていましたが、お子さんが「構わないで」となるのは、親からの「愛情」を拒絶しているわけでは無く、あくまでも親の「干渉」を拒絶しているだけです。

そこを誤解して、愛情表現も適切なサポートも、全てやめてしまうようなことをしては絶対にいけません。

お子さんは言葉に出さないだけで、上に書いたような「励まし、勇気づけるような関わり」を心の中で求めているはずです。

 

何を言ってもうまくいかない時、私達は「もう何も言わない方が良い」「関わらないほうが相手のためだ」などと極端なほうに考えがちです。

しかし、もし自分が若い頃、物事がうまくいかなくて親や恋人に話をしていたら、駄目出しをされたあげく、距離を置かれ、放置されるような関わり方をされたら、「そうじゃないのに・・・」ともっと悲しくなってしまったでしょう。

そういった子供たちは「優しく見守るような関わり方」「励まし、背中を押してくれるような関わり方」を求めているだけで、親からの愛情そのものを拒絶してはいないのですね。

「うるさい、黙ってて!」と言われたとしても、それは駄目出しや干渉を黙ってほしいと言う意味で、そうした前向きな言葉がけは別です。

ぜひ、「言葉がけそのもの」よりも、「言葉がけの内容やニュアンス」に気をつけてみてくださいね。

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。