お待たせいたしました。
メールセミナー第2弾「やる気の出る勉強法 ~親子で読むメール講座~」です。
タイトル通り、今回は親子で一緒に読める講座です。
セミナーを通して親子の絆を深めつつ、やる気をアップさせてくださいね。
勉強のやる気を出すために大切なこと
前半で毎回のテーマに沿った解説があり、続いて生徒に向けた具体的な対処法のアドバイス、最後に保護者(または教師)向けの技術的な話や注意点を補足しました。
親子で一緒に読むことを想定して書いたため、届いたメールを横で並んで一緒に読むと、会話も弾んで普段と違ったコミュニケーションがとれると思います。
もちろん、生徒だけ、保護者だけで読んでも参考になる内容です。
内容は、よくある過去の偉人の話や、早起きなどの細かいテクニックではなく、やる気に関する根本的な原則や、やる気をアップする「小手先でない」方法論を中心に書いています。
中学生向けに書いてありますが、小学生、高校生、社会人や大人でも通じるだろう内容ですね。
また「勉強法」の部分は「家庭で、自分で勉強する方法」をテーマにしています。
塾に通っている生徒にも、塾に頼らず独学したい生徒にも通じる内容です。
できるだけ「読んで終わり」ではなく「すぐに行動に移せる」ものを心がけました。
どんな内容なのかは、以下の第1回を読むとイメージがわくのではないでしょうか。
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□ はじめに
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生 徒「どうしてもやる気が出ない・・・」
保護者「うちの子はどうしてやる気が無いの?」
こういった思いの方も多いはずです。
実際「やる気」をどうするかは、塾で教える際にも大切なことです。
やる気の無い状態でいくら上手に教えても効果は薄いですし、
やる気が出れば多少教え方が下手でもグングンと伸びていきます。
教える内容よりも「やる気をどうするか」のほうがはるかに重要ですし、
やる気を出させることこそが教師の力量と言っても良いくらいでしょう。
それでは、どうすればやる気をコントロールできるのでしょうか?
生まれつき「やる気ゼロ」の人はいない
ところで、生まれつき「やる気が全く無い」人はほとんどいません。
生まれたての赤ちゃんが「勉強は嫌だ!」などと言うはずがありませんね(笑)
それどころか、いろいろな新しい事を自発的にどんどん覚えていきます。
例えば、たったの数年で日本語の日常会話をマスターしてしまいます。
中学、高校で英語を6年間も学ぶのに、大抵の日本人は英会話ができません。
日本語はペラペラですから、それを考えればすごいことですよね。
自分で歩き、自分で着替えをし、自分でトイレにも行くようになります。
自転車だって乗れますし、絵や文字もかけるようになります。
大人も苦戦する、操作の難しい電化製品も普通に使えるようになります。
当たり前のことばかりかもしれませんが、実はとてもすごいことです。
誰もが、親に教わったり、見よう見まねで覚えたりしながら、
次々と身の回りのいろいろなことをマスターしてきたのです。
やる気が全く無い人では、こうはいかなかったでしょう。
「どうせいつかは死ぬのだから、日本語なんか覚えても無駄さ」
・・・などと考える、やる気の無い子供がいたら怖いですよね(笑)
「特別なやる気」は無くても大丈夫
ところで、あなたがこれらのことをマスターするのに、
何か「特別なやる気」は必要だったでしょうか?
「よーし、やる気を出して日本語を覚えるぞ!」
「必死で頑張って歩けるようになるぞ!」
赤ちゃんがそんなことを思うはずありませんよね(笑)
あなたが日常のことをできるようになるまでに「やる気」を意識しましたか?
「特別なやる気」など無くても人は成長できますし、現にあなたも成長してきたはずです。
そこに必要なのは「特別なやる気」ではなく、「普通のやる気」で十分なのですね。
「そうは言っても、今はその普通のやる気さえ出ないんだ!」
その気持ちはとても良く分かります。
私でも、やる気が無くなる時はありますからね(笑)
けれども、ちょっと待ってください。
「今はやる気が出ない」「やる気が無くなった」「やる気が失せた」などと言いますが、
これらはつまり「前はやる気があった」わけですよね?
そうです。
今やる気が出ないのは「どこかで無くしてしまった」からなのです。
生まれつきやる気が無い人はいないのですから、当然ですよね。
人は誰でも、やる気を無くすことがあります。
そのこと自体はしかたないですし、避けることは不可能に近いです。
しかし、もともとあったやる気なら「取り戻す」ことができます。
もちろん、「特別なやる気」はそうそう簡単には手に入りません。
「今は学年最下位だけど、学年10位以内を取る!」
「今よりワンランク上の高校を目指す!」
これくらい強いやる気となると、そう簡単には湧いてはきません。
もともと持っていないレベルまでやる気を高めるのは大変なことです。
しかし、「普通に勉強をする」程度であれば、そこまで大きなやる気はいりません。
小さい頃を含めれば、誰だってそれなりにやれていた時期はあるのですから。
あなたが「普通に持っていたはずのやる気」を取り戻し、
または「心の奥底に秘めている隠れたやる気」を引き出せば良いのです。
そしてそれは、勉強に限って言えば、そんなに難しいことでは無いのです。
やる気が無くなる原因を排除しよう!
ところで、あなたはいったいどうしてやる気を無くしてしまったのでしょう?
まずは、「やる気を無くした原因」をはっきりさせておかなければなりません。
1日にご飯とは別でおやつを3回も食べる人が、病院で「ダイエットをしなさい」と言われました。
その人が、真剣な顔で「どうやってダイエットすれば良いか?」と聞いてきたとします。
もしあなたなら、何とアドバイスしますか?
ほとんどの人は迷わず「とりあえずおやつを減らそうよ」と言うでしょう。
また、別の人が真冬にシャツ一枚で寝て、風邪をひいてしまいました。
その人は「早く治したい」と風邪薬を飲みながら、翌日もシャツ一枚で寝ています。
そんな様子を見れば、「まず服を着ろ!」と思いますよね?(笑)
このように、悪くなった原因をそのままにしていては、状況は改善しません。
しかし、勉強になるとなぜか同じようなことをしている人が大勢います。
やる気が無くなる原因をそのまま放置して、
「やる気が出ないなあ」と頭を抱えてはいませんか?
もしそうならば、食べ過ぎでダイエットできない人のことを笑えませんよ(笑)
やる気を出すためにも、まずは「やる気を無くした原因」を取り除きましょう。
実は、勉強でやる気を無くす原因にはいくつかのパターンがあります。
そこで、次回からは「やる気が無くなる原因」と「原因ごとの対処法」を1つずつ見ていきます。
自分に当てはまるものや近いものを見つけられたら、
それぞれの対処法をヒントにして、やる気を無くす原因を排除してくださいね。
※ 実を言えば、あえて原因は気にせずに進めたほうが良い場合も多々あります。ここではあくまでも「そのままにしておいてはいけない原因」について見ていきます。
子供のやる気を出させたい保護者の方へ
まだ新人扱いをされていた頃の話です。
ある日、授業後に教室を見回っていると、大量の生徒が居残りをしている教室がありました。
聞くと「この確認テストが終わるまで帰れない」と、全くやる気の無い顔で答えます。
「このまま塾が閉まる時間まで粘って帰ろう」という意識がありありでした。
あまりの居残りの生徒の多さと、やる気の無い様子に驚き、
すでに終わって、友達が終わるのを待っている他の生徒にも話を聞きました。
すると、授業が分かりにくかったせいで、理解できない生徒が続出したらしいのです。
理解力のある一部の生徒たちは、何とかぎりぎりで合格したらしいのですが、
「ほとんど勘。全然分からなかった」と公言して憚りません。
担当の先生はどこに行ったのかと思って探すと、
別の教室で居残り指導を行っており、そちらでも質問の行列ができています。
上位クラスで行列なのですから、下位クラスがこうなるのは当たり前だと納得しました。
やる気の無い生徒に「真剣にやって、時間までに終わらせなさい!」と叱ることは簡単です。
実際に、そういう指導をする先生たちもたくさんいました。
しかし、授業が全く分からず、質問する先生もいなければ、やる気が出るはずもありません。
そこで、私はその先生に見つからないように、こっそりと授業のやり直しをしてあげました。
短い時間でポイントだけ教えると、生徒たちは目を輝かせて取り組み始めます。
「なんだ、こんな簡単だったんだ!」「すごい、できるし!」と言いながら、
今までのやる気の無さが嘘のように、ものすごい勢いで問題を終わらせていきます。
次々と居残りから開放され、あっと言う間に教室には誰もいなくなってしまいました。
私がしたことは、たった数分の普通の授業だけです。
しかも、おそらく非常勤でもできただろう解説を、丁寧にしてあげたにすぎません。
それだけで、生徒たちは「もともと持っていた」やる気を取り戻したのですね。
やる気はまず引き出すもの
よく、「やる気に火をつける」と言いますね。
たき火で火を起こす場面を思い浮かべてください。
マッチかライターで新聞紙に火をつけて、そこから小さな木を燃やして・・・
などという具合に、順番にゼロから火をつける作業をします。
「やる気の火」も、これと同じです。
正しい順で生徒のやる気に火をつけ、それを大きくしていくのです。
先ほどの例で必要だったのは、「真剣にやれ!」と発破をかけることでは無く、
その日習う内容を分かるようにしてあげる、最低限の指導だったのですね。
発破をかけるのならば、その後です。(その時は、かけなくても十分でしたけれども)
最近は「やる気スイッチ」という言い方もしますが、生徒の中のスイッチは決して1つだけではありません。
スイッチはいくつもあり、それらを「順序良く」押すのが大切なのです。
そして中学生ともなると、多くの場合、やる気の火は生徒の心の中に「くすぶって」います。
どんな生徒も初めから全くやる気が無いわけではありません。
誰しも「出来ないよりは出来るようになりたい」ですし、「勉強が出来ない今の状態を何とかしたい」と思っています。
ところが勉強が苦手な生徒ほど、その思いを過去に何度も打ち砕かれています。
新しい単元だから頑張ってみよう!(けれども、やっぱり理解できない)
答えが分かったから発表しよう!(けれども、間違えて恥ずかしい目に遭った)
たまには宿題をちゃんとやってみよう!(けれども、結局×だらけで嫌になる)
こうして「やる気」を出したばかりに、余計に傷ついてきたのです。
だからこそ、やらなく(やれなく)なってしまった生徒がほとんどです。
生徒にしても、やる気を無くしたくて無くしたわけではありません。
しかし、どれだけ頑張っても何ともならないとすれば、諦めるしかありませんよね?
お子さんもまた被害者であることを忘れないであげてください。
今は、何かの原因で、もともと燃えていた火が消えかかっているのです。
その残った火を見つけ、再び大きくしてあげるのが、我々大人たちの役目ですね。
しかし困ったことに、多くの大人たちは、生徒がやる気を無くした原因をそのままにして、
別の関係無いところで、いろいろな手を打ちたがります。
いえ、手を打つことさえしないでただストレートに要求する人も多いです。
「やる気を出して、もっと勉強しなさい!」
「簡単に諦めずに、できるようになるまでやりなさい!」
確かに、諦めずにたくさんの努力をすれば、勉強はできるようにはなります。
しかし、その「諦めずにたくさん努力する方法」が分からないからこそ、
多くの生徒は悩み、やる気を無くし、諦めてしまうのです。
湿った木に火をつけてもなかなか火はつきません。
あなたがもし、ホースで水をかけながら火をつけようとする人を見かけたら、
「この人は狂っているんじゃないだろうか」と思いますよね?
心の湿った生徒に、勉強法や教材ばかりを与えても火はつきません。
あなたがもし、やる気を無くす原因を放置したまま「やる気を出せ」と言っているとすれば、
まさに「水をかけながら火をつける」のと同じ事を知らず知らずの内にしてしまっているのです。
まずはホースの水を止めて、木を乾かし、それから火をつけてください。
次に、つけた火がすぐ消えないように見守ってあげてください。
ただ、反対のことを言うようで申し訳無いのですが、原因究明に力を入れすぎないでください。
カウンセリングを受けていると「あなたの幼い頃に親から受けた影響が・・・」などと言われたり、
スピリチュアルの世界では「あなたの前世の因縁が・・・」などと言われることもありますが、
本当に原因がそうだとしても、そうした過去の事実は変えようがないですよね。
原因を知るのは、あくまでも前に進むためであって、
くよくよと過去を振り返るためではありません。
まずは、目の前の子供が「なぜやる気を無くしてしまったのか」を、
しっかりと聞き出し、分析し、心の中まで理解してあげてください。
ただ、それは親御さんの側ですれば良いことで、
実際に行動するのは原因追求では無く、「やる気を引き出す」ことです。
「ああ、これが邪魔だったのだな」と気づくところがあれば、
障害物を軽くどけるようにさらりと終わらせて、本題の問題解決に進むことが大切です。
そのため、ここからの内容も「原因を知って反省しましょう」などと言うつもりは無く、
あくまでも「これからどうしていけば良いか」に重点を置いています。
人はつい過去に目が行きますが、重心は常に未来に置いてくださいね。
それでは、そのためのヒントをこれから一緒に見て参りましょう。
勉強のやる気を引き出すためにも・・・
最後に、お願いです。
このメールセミナーを読むことで、勉強法の問題点や改善すべき点がたくさん見つかるかもしれません。
気づいた点を1つずつ見直していくことで、より良い勉強法に近づくこともできるでしょう。
しかし、だからと言って、お子さんの問題点を暴き立て、責めるような言い方はしないであげてください。
決して、お子さんのあら探しや駄目出しのための道具にしてほしく無いのですね。
また、運良く改善法が見つかったとしても、それを「実行」できるかどうかは別次元の問題です。
お子さんに限らず、人は「良いと分かっていても、なかなか行動に移せない」ものですよね。
そうした場合には、実行できないお子さんを「責める」のではなく、うまくいかない原因を見つけて「共に問題を乗り越える」ような関わり方をしてあげてほしいと思います。
くれぐれも、お子さんと「敵対関係」を作るのではなく、「協力関係」を作るために利用してくださいね。
また、強制ではありませんが、利用いただく中で「役に立ったな」と思われた方は、最後に用意されたフォームから感想をお寄せいただけると、とても嬉しいです。
それではメールセミナーの中でお待ちしています。
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旧版は無料セミナーとしてお届けしていましたが、配信コストが賄いきれないため停止しました。
今はパワーアップ後の改訂新板を「楠木塾 正会員」向けにお届けしています。
※ 現在のところ、単独でのご提供は行っておりません。
いただいたご感想はこちら
※旧版についていただいたものです。(現在は改良後の新版を配信しています)
感想①「正直、ここまでのものは期待していなかったです」
感想②「全てをテキストとして保存して大切に残させていただきました」
感想③「生き生きしている息子を見ているのは本当に幸せです」
感想④「予想していた内容より随分と深い、大変、愛のあるメールでした」
感想⑤「大変にボリュームがあるセミナーをありがとうございました」
感想⑥「なるほどと思わせる喩や例が素晴らしいです」
感想⑦「娘は今までやって来た勉強方法と比べて考える事があったようです」
感想⑧「いかに自分が子どものやる気を奪っていたかに気づくことができました」
感想⑨「親として戒められたところが多かったです」
感想⑩「息子は突然1月4日からスイッチが入りました」
感想⑪「不安が軽減され、とても感謝しています」
感想⑫「過去ログから貪り読むようにしておりました」
感想⑬「今後の生き方にも通じ、とても共感できました」
感想⑭「印刷して、へこたれそうなときは何度も読み返そうと思います」
感想⑮「子どもの勉強の姿勢が変わってきたように思います」
感想⑯「眼から鱗がハラハラと落ちました」
感想⑰「とてもワクワクする内容で嬉しかったです」
感想⑱「このまま読み流してしまうのはあまりにもったいないので、専用のノ-トを作り、保存版としました」
感想⑲「子供にむけてどうアプローチしていいのかがとてもわかりやすかったです」
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