数学の勉強法と言っても、今の学力がどのくらいかで、正しいやり方は大きく変わってきます。

そこでここでは、数学が苦手な生徒向けの勉強法を取り上げましょう。

上位・中位向けの勉強法は他の記事でも取り上げていますから、そちらを参考にしてくださいね。

なお、この記事は最後がとても重要ですから、絶対に途中で読むのをやめてしまわないでくださいね。

 

学校の授業をちゃんと受ける

数学な苦手な生徒ほど、学校の授業を真面目に受けていないものです。

しかし、毎日のようにある授業時間を無駄にするのは、とてももったいないですよね。

同じ時間を帰ってから勉強しようと思ったらとても大変なわけで、それよりは授業をしっかりと受けたほうがお得です。

 

授業の予習をする

上の「学校の授業をちゃんと受ける」にもつながりますが、家で予習・復習をすることがとても有効です。

特に、学校の授業についていけないという生徒は、事前にしっかりと予習をしておくことで、授業を有意義な時間にすることができるようになります。

明日習うところの教科書を読み、例題を解いておくことで、授業の理解度は飛躍的に上がるでしょう。

 

授業の復習をする

予習と並んで、復習もとても大切です。

授業で分からなかったところを克服しておけば、それだけテストの点数は上がります。

それに、せっかく授業で理解しても、テストまでに忘れてしまっては意味がありませんよね。

授業の未理解を補うためにも、授業内容を定着させるためにも、しっかりと復習をしましょう。

 

教科書を使って、しっかりと練習する

定期テストの6-7割くらいは教科書レベルの問題が出ています。

まずは例題から、次に練習問題をしっかりと解くことで、テストにも通用する力が身につきます。

分からないところは、教科書ガイドを参考書として使うことで、スムーズに取り組むことができるようになります。

教科書は簡単すぎると言う人もいますが、まずは教科書を使ってしっかりと練習しましょう。

 

小学算数からやり直す

中学校の数学は、小学校の算数の上にくるものです。

算数に穴があると、数学で苦労することになるのは当たり前ですよね。

例えば、速さや割合などが分かっていないと、中学校の文章題でも苦労をすることになります。

いきなり高度なことをしないで、まずは基本的な算数を総復習して、しっかりと力をつけましょう。

 

計算力を身につける

せっかく正しく式が立っても、その後の計算を間違えては意味がありません。

それなのに、数学が苦手な人ほど、計算力が弱くて、簡単なミスも多いです。

計算ドリルなどを使って、しっかりと計算力を高めてから、応用に進みましょう。

 

途中式をしっかりと書く

数学が苦手な生徒ほど、途中式が雑になっていきます。

計算ミスを減らすためにも、後で見直しをしやすくするためにも、途中式を残すことが大切です。

面倒でも手を抜かずに、しっかりと途中式を書いていきましょう。

 

計算はゆっくり丁寧に

数学が苦手な生徒ほど、急いで計算しようとして、たくさんのミスをします。

字が汚くて自分で書いた数字を読み間違えたり、プラスやマイナスをつけ忘れたりしたことのある人も多いでしょう。

1つ1つ丁寧に確認して、途中式もしっかりと残しながら、ゆっくりと書くようにしましょう。

 

ノートを見やすく使いこなす

数学が苦手な生徒は、ノートも書き散らかすようになっていることが多いです。

ノートを左と右に分けて、左を1回目に解くところ、右を復習するところにすると、後で復習や見直しがしやすくなります。

他にも、問題文や模範解答をちゃんと書き写すなど、ノートを見やすく使いやすく使うことで、効率をアップさせましょう。

 

図や表やグラフに表す

図や表やグラフをかくことで、問題を理解しやすくなります。

しかし、数学が苦手な生徒ほど、面倒がってかかなかったり、問題とは全く違うものをかいたりしがちです。

最初は、間違っていても下手でも良いですから、とにかく図や表にかくようにしてみることです。

そして、図や表やグラフをいきなり正しくかくのは誰でも難しいですから、そのための練習もしておきましょう。

 

公式をしっかりと覚える

数学には、公式を知らないと解けない問題、知っているとすぐに解ける問題があります。

逆に、公式を覚えていないと手も足も出ませんから、まずは公式を正しく覚えることが重要です。

数学が苦手な生徒は、間違った公式で解こうとして、どれだけ頑張っても答えが出るはずがない状態でいることも多いですから、まずは公式をしっかりと覚えましょう。

 

学校のワークを繰り返しやる

テスト対策期間に入ったら、学校のワークを繰り返しやりましょう。

ワークはちょうど教科書レベルの問題になっていますから、苦手な生徒が平均点を目指すくらいにはちょうど良い教材です。

宿題として出るところも多いですが、その1回で終わらずに、3回は繰り返すようにしましょう。

 

解法をしっかりと覚える

数学が苦手な生徒ほど、数学は自分で考えて解くものだと思っていますが、今まで解いたことのない問題を、テスト中に0から解くのはとても大変です。

逆に、テストまでに解法(解き方)を知識として覚えてしまうことで、時間内にスムーズに答えることができるようになり、テストの点数も上がります。

「数学は暗記だ」という有名な言葉もあるように、まずは基本的な解法をしっかりと覚えていきましょう。

 

定期テストや実力テストの間違いを、できるようになるまでしっかりと解き直す

数学の成績アップのためには、テストで間違えた問題をしっかりと解き直すことが重要です。

テストで分からなかった問題は、テスト直しの機会に理解をすることで、穴をなくすことができます。

また、1度間違えた問題は、2度と間違えることが無いように、しっかりと頭に入れておきましょう。

 

数学が苦手な中学生の勉強法・・・ここからが本題

ここまでいろいろと書いてきましたが、いかがだったでしょうか?

世の多くのサイトや本など、わりとどこにでも書いてあるような内容ですから、納得のいった方も多いと思います。

ぜひ参考にして、苦手な数学の克服のヒントにしてくださいね。

 

・・・と終わりそうなところですが、実はこれでは終わりません(笑)

ここからが一番重要なところですから、もうしばらくお付き合いください。

 

本当に正しい勉強法は、生徒に合った勉強法

これらの勉強法は、どこでも目にすることの多い、有名なものばかりですよね。

実際に、ここまで書いてきた内容は、最も「無難」な内容だと言えます。

ただし、ここでの「無難」とは、内容的に無難なのではなく、各所から不満や文句が出にくく、誰が読んでもそれなりに納得がいくという意味での無難です。

 

そのため、実を言うと、少なくとも私が生徒の学力を上げる際にする指導は、上に挙げたようには、ほとんどなりません。

もっとはっきり言うと、個人的な感覚で言えば、以上は「間違いだ!とまでは言わないまでも、別に成績が上がりやすいとも限らない、よくある普通の勉強法」です。

そもそも、「予習をする」「復習をする」と両方言われても、苦手な生徒がそんなにやれるかという話ですよね(笑)

他にもいろいろとありますが、上の話はあくまでも一般論のご紹介であり、私が特に推奨しているわけではないですから、その点は誤解しないでください。

 

「それでは実際にどう教えているのか?」と思われるでしょうが、私の場合は常に「個々の生徒に合った方法」を最重要視しているため、相手も見ずに「こうすれば良い」とは言えません。

ただ、上のおおよそ全ての項目について、真逆のことをするほうが成績が上がりやすい場合もあるということだけは、指摘しておきましょう。

 

学校の授業をちゃんと受けるべきとは限らない

学校の授業が大切だという人は多いですが、果たして本当にそうでしょうか?

もちろん、通知表や内申点に関わるものですから、そういう意味で大切なのは言うまでもありません。

けれども、数学が苦手な生徒たちは、その学校の授業によって今の状態が作られたという厳然たる事実もあります。

上で「同じ時間を家で勉強するのは大変だから、授業をしっかりと受けたほうが得」だと書きましたが、ひどい授業なら受けるだけ無駄ですし、むしろちゃんと受けるほどに理解は遠のき、ますます数学嫌いになることでしょう。

苦手の原因を作ったものを、一生懸命頑張れと励ますことが、本人にとっては非常に酷な場合もあることを、忘れないであげてください。

 

授業の予習をするのは危険な場合も多い

数学が苦手な生徒に、果たして効果的な予習ができるでしょうか?

数式を見たくもないと思っている子供に、自分で教科書を読めと言って、まともに読むと考えられることが不思議です。

塾などでしっかりと教わるならまだしも、生徒に自分で勉強させるように言うのは、かなり無理があると思うべきでしょう。

 

授業の復習をするのが無理なこともある

授業の復習をして効果があるのは、その授業をちゃんと理解できている場合です。

全く授業を理解できていない状態で、家で自分で復習させるとして、生徒は一体何を勉強するのでしょう?

授業で先生の説明を聞いても分からなかった内容を、家で自力で理解することを求めるというのも、子供の能力を無視した暴挙です。

そういった前提を考えもしないで、ただ「復習しましょう」と言うことがどれほど無責任なことか、関わる我々大人の側は踏まえておきたいものです。

 

教科書を使うこと自体が不正解の場合もある

教科書は、基本的かつ絶対的な教材のような気がしてしまいますが、全くそんなことはありません。

そもそも教科書は、いろいろな教科書会社に作られたものが何冊もあり、地域や学校によって別々のものを採用していて、内容もそれぞれで異なります。

特別優れた教材というわけでも無ければ、これしかないと厳選された教材でも無いわけで、国の検定を受けたという点以外は、他のそこそこまともな教材とそんなに変わりません。

(ただし、数多ある低質な教材よりはずっと良いです)

 

そして、ある教材が合う生徒もいれば合わない生徒もいるように、教科書が合う生徒もいれば、教科書が合わない生徒もいます。

教科書が合う生徒は良いですが、合わない生徒にまで強要するような不毛なことはやめたいものですね。

 

念のため、教科書の解説を読んでも分からない生徒は、授業を受ける前に予習として教科書の問題を解いておくと良いという話もありますが、もちろん論外というか無理すぎます。

授業を習った後に、教科書を読んでも分からないレベルの生徒に、授業前に予習をさせるというのは論理破綻していますよね。

さすがにこれで納得する人はいないと思いますが、このレベルの暴論もネット上には普通にありますから、すぐにおかしいと思うようにしてくださいね。

 

教科書だけで成績が上がる勉強法

 

小学算数からやり直すのはつらすぎることも

小学校の算数からやり直すべきだという人がとても多いですが、これも疑問を感じるべきです。

数学が苦手な生徒は、算数も苦手なことがほとんどですよね。

わざわざ苦手なものを克服するのに、その前段階として、さらに別の苦手なものをやるように言われる側の気持ちにもなってみてください。

実際に、算数の復習で疲れ果ててしまい、数学の勉強までちっともたどり着けずに、途中で力尽きてしまう生徒が毎年たくさん出ます。

苦手のもとを辿ろうとする視点はとても大切ですが、いつでもそれが正解とは限らないという視点も大事にしたいですね。

中学数学の苦手を克服するための、算数の復習のコツ

 

計算力を身につけるのは大変

もちろん数学において、計算力はとても大切です。

しかし、数学が苦手な生徒の中には、計算が面倒くさくて大嫌いという生徒が一定数います。

苦手なものを克服するために、大嫌いなものから重点的に取り組まされたら、どんな感じがするでしょう?

特に、計算ドリルのような、数学が好きな生徒でも単調で面白くないと感じるようなものを、わざわざ数学が苦手な生徒に率先して与えるのは、正気の沙汰と言えるでしょうか。

計算力以外を優先すべき場合もあることや、計算力の育て方にもいろいろな方法があることを、忘れないようにしたいですね。

中学の数学で計算力アップのために必要なこと

 

途中式をしっかりと書くことは本当に重要か?

途中式が重要な存在であることは確かにそのとおりです。

しかし、途中式をしっかりと書かせることは、本当にそこまで重要なのでしょうか?

例えば、数学を苦手とする生徒たちの中に、途中式をしっかりと書かない生徒はかなり多いですが、数学がとても良くできる生徒たちの中にも、途中式をしっかりと書かない生徒はかなりの数います。

途中式を書かせることにこだわる親や先生は多いですが、それらの何が違うのかの本質を、ちゃんと理解しているでしょうか。

「途中式が重要であること」と、「途中式をしっかり書くことが重要であること」とは、実はイコールとはなりません。

個々の生徒に適した按配も考えずに、わけも分からずひたすら途中式を丁寧に書かせるようなお粗末な指導は、くれぐれも避けましょう。

途中式は書かないと駄目?

 

計算はゆっくり丁寧に・・・する必要性は特にない

計算に求められるのは「正確さ」と「速さ」の2つです。

どこにも「ゆっくりさ」や「丁寧さ」は求められていないのに、いつの間にか大切なものがすり替わってしまっています。

それに、「正確さ」と「速さ」のどちらをどれだけ求めるかは、個々の生徒の学力や成長段階によって変わってくるものです。

こちらの好みや思い込みで強制するのではなく、今の生徒に必要なレベルの「正確さ」と「速さ」を、適したバランスで求めることをしたいですね。

 

ノートを見やすく使いこなすのはあくまでも手段の1つ

数学が得意な生徒でも、ノートが汚い生徒はたくさんいます。

それどころか、特別に優秀な生徒になってくると、教科書や問題集に直接書き込むなど、そもそもノートをまともに使わないケースも少なくありません。

ノート指導に力を入れる人を見ていると、ノートの使い方のスキルを教えたいのか、数学の解き方のスキルを教えたいのか、分からなくなってくることがあります。

あくまでもノートは目的ではなく手段であり、個々の生徒に合わせて要不要が変わってくるものだということを、忘れないようにしたいですね。

成績の上がるノートの使い方・まとめ方

 

図や表やグラフに表す・・・はできればやっている

これらを使いこなすことはとても大切ですが、問題は、苦手な生徒にとってハードルが高すぎることです。

「とにかく図にしてみなさい」と教える先生も多いですが、「とにかく英語で話してみなさい」と言われても、なかなかそれができない日本人が多いように、「とにかく」でやれたら誰も苦労はしません。

そもそも、相手は数学が苦手な生徒なのですから、図や表やグラフに表すことを求めるなら、そのためのスキルを教えてからすべきです。

相手が数学を苦手とする生徒だからこそ、大事な前提がすっぽ抜けていないか、思い返すようにしたいですね。

 

まとめ

この調子で全て書こうかと思ったのですが、さすがにもういいでしょう(笑)

生徒が10人いれば10通りの正解があるわけで、一般的な方法が当てはまる生徒ばかりではありません。

そして、特に留意しておきたいのは、「苦手意識の強い生徒や、勉強嫌いな生徒ほど、普通の方法は通用しにくい」ことです。

そのため、有名な方法がいつも正解とは限らないですし、よく目にする(耳にする)情報が正しいとも限りません。

上のほうでもいくつか書きましたが、ぜひ苦手な生徒の気持ちになって、正しい勉強法選びを進めてくださいね。

 

○ 参考:ケアレスミス対策の勉強法についてはこちらも。

ケアレスミス対策(減らし方、なくし方)

 

The following two tabs change content below.

楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

おすすめコンテンツ

楠木塾 メール会員
楠木塾 メール会員