私は本屋や図書館が大好きです。

本を読むのが好きなため、本に囲まれるあの空間自体も好きなのですが、皆が本を読むために(買うために)集まっている独特の雰囲気も好きです。

・・・と、私の好みはどうでも良いですね(笑)

そんな私が書店で問題集を見ていると、大抵他にも誰かが本を見ています。

多いのは学生ですが、同業(?)らしき方や、お子さんの教材を選んでいるらしい親御さんもちらほらいます。

 

春休みに多かったのが、親子連れで問題集を選ぶ方々ですね。

年度の変わり目で、新しい教材を手に、頑張ろうとする気持ちは素晴らしいことです。

 

書店で問題集を選ぶ親子たち

ある、いかにも賢そうな女の子は、「これはいまいちだなあ」などと言いながら、問題集を選別しています。

確かにいまいちな問題集を手にとっているので、「見る目があるな」と思って、クスリとしてしまいました。

 

またある男の子は、「関数は分かるから大丈夫だって!」と、お母さんに教え諭すように(偉そうに)言っています。

親が「でも、関数もやっておいたほうが・・・」などと言いかけると、「だから問題は図形なんだよ」などと、会話がかみ合っていません(笑)

 

また別のある女の子は、「たくさんありすぎて、どれがいいか分からない」と、投げやりな感じで見ています。

隣のお母さんも、「これとかどう?」と迷いながら、明らかに自信なさ気な表情で手にとっています。

 

小さな書店でも、教材はかなりの数にのぼります。

大きな書店だと、それこそ1日では見きれない量が置いてあります。

 

あれだけたくさんあっては、どれが良くてどれが悪いかは分からないでしょう。

私も、専門だから見る気になるだけで、そうで無ければ1つ1つ手にとって開くような気には絶対になれないはずです。

 

○ 参考:参考書選びについてはこちらも。

参考書の勉強法 正しい使い分け方

 

それぞれで違う問題集の選び方

そうこうしている内に、それぞれが教材を決めてレジに向かっていきます。

最初の賢そうな女の子は、意外とハイレベルな問題集には手を出さず、ほどよい難度のものを選んで行きました。

自分の力がよく分かっているのでしょうね。

 

次の男の子は、親の意見を無視し、有無を言わさず図形の問題集を持って行きました。

お母さんの言葉からすると、関数もおそらく本人ができると思っているだけで、テストでしっかり点がとれるほどできてはいないのでしょう。

そういう生徒にありがちですが、図形の問題集も、難易度の高めのものを選んで行きました。

 

学力の高い生徒ほど、自分の今の実力と、次に何をやるべきかが分かっているため、教材選びも適切なことが多いです。

そういう生徒ほど素直で、人の意見を聞くことも多いですしね。

おそらく男の子は、その問題集をやってもあまり力はつかないでしょう。

ただ、それでも「本人が納得して選んだ」わけですから、それはそれで良いのだと思います。

 

自分に合った問題集を選ぶ大切さ

問題は最後の女の子です。

話を聞いていると、どうやら英語が苦手らしく、基礎からやり直す必要がありそうです。

ところが、ちょうど私も英語の教材を見ていたため、手にしている教材が見えるのですが、わりとレベルの高い問題集ばかりを手にとっています。

  • 母「どれにするの?」
  • 子「これか、これかなあ。見やすいし」
  • 私「(心の声:うわっ、よりによってそれか)」

その子が手にとったのは、有名だけどちょっと(かなり)癖のある教材と、簡単に見えて実は難易度の高い教材です。

 

彼女の具体的な成績を知らないため何とも言えませんが、聞いた話と手にとった教材から判断するだけでも、残念ながら、どちらも彼女に合っているとは思えません。

途中で挫折するか、本棚のこやしになってしまうこと間違い無しです。

そうなると、「どうせ私は駄目なんだ」と思ってしまったり、「せっかく買ったのに、どうしてやらないの!」と親子喧嘩のもとになったり・・・と、悪い映像が浮かんできます。

  • 母「どっちにするの?」
  • 子「どっちがいいと思う?」
  • 私「(心の声:お母さんも、聞き返されても困りますよね・・・)」

だからと言って、まさか見ず知らずの私が「これが良いですよ」と言うわけにもいきません。

しかし、あまりにひどい選択を放置するのも良心が許しません。

 

そこで、わざと聞こえるように・・・

私「うん。これはかなり良い教材だな。塾でも使えそうだ。英語が苦手な生徒向けかな・・・」

などと意味不明なつぶやきを、わざと聞こえるように言いながら、台の上に置いて別のコーナーに移動しました。

 

そうすると案の定、私の置いた教材を2人で見ています。

  • 子「塾の先生かな?」
  • 母「そんな感じだったよ。どう、良さそう?」
  • 子「うん、確かに分かりやすそう」

ここは私の勝手な想像ですが(笑)、おそらくこんな話があったのでは無いでしょうか。

結局、2人はその教材を手に、レジに向かって行きました。

見事、誘導成功です。

かなり余計なお世話ですし、おせっかい極まりないですが、無理に押しつけたわけではないため、ぎりぎりセーフとしてください(笑)

 

世の中では「間違った塾選び」が山ほどあるのと同様に、「間違った教材選び」も後を絶ちません。

市販教材だけでなく、eラーニング、通信教材、ネット教材など、選択肢は数え切れないほどあります。

しかし、特に独学でするような家庭では、教材選びはかなり大きな影響を及ぼします。

大事なお金と時間、そして、お子さんのやる気を犠牲にしないよう、できるだけ生徒に合った教材を選ぶようにしてくださいね。

 

○ 参考:問題集の優先順位はこちら。

学校のワークをやるべきか、塾の問題集をやるべきか?

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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