勉強ができない原因は、生徒にある?

「生徒が勉強できない、または、していても成績が良くない原因は何でしょう?」

そう聞かれたら、どんなことを思いつきますか。

 

  • 「集中力が無い」
  • 「才能が無い」
  • 「性格に問題がある」
  • 「勉強が嫌い」
  • 「そもそもやる気がない」

こんなふうに親や教師は、生徒に原因があると考えることが多いと思います。

 

○ 参考:勉強ができるようになるためのヒントはこちら。

正しい勉強法の選び方 ~成績アップのための3つの勉強法~

 

勉強ができない原因は、親や先生にある?

ところが、こんなことを考える生徒もいます。

  • 「家に、集中できる環境が無い。周りがうるさい」
  • 「元をたどれば、才能の無い家庭に生まれたせいだ」
  • 「自分でも性格が悪いのが嫌だ。親の育て方が悪かったからだ」
  • 「教え方がまずくて分からない」
  • 「やる気が無くても、できるやつはできている」

いくらでも親や教師に責任をなすりつけることができるものです。

 

一方で、教師や塾の中には、親のせいにする人もいます。

  • 「親の関わりすぎの過保護です」
  • 「親の関わりが足りないので、家でもっと指導してください」
  • 「家庭学習ができていません。そこは親の役目ですからしっかりやらせてください」
  • 「親が勉強のことに口を挟まないでください」

全く逆のことも含まれていますね(笑)

やはり、責任はいくらでもなすりつけることができるものです。

 

家族でもなすりつけ合いが起こります。

  • 夫「お前の育て方が悪かったんだ」
  • 妻「あなたが仕事ばかりで関わりが少ないから」

こんなふうに責任を押し付けあっています。

 

勉強できないことに結局悩むのは・・・

そして多くの家庭では、最終的に「私の育て方が悪かったのね・・・」と母親が1人で悩むことになりがちです。

日頃の家事に加え、パートで仕事もし、さらには子供の面倒も見る中でのことです。

その苦しみはとても大きいでしょう。

 

しかし、決して母親だけが悪いわけではありません。

もちろん生徒本人だけが悪いわけでもありません。

特定の誰かが悪いというものではなく、いろいろなものが複雑に影響しあって、今があるのですね。

 

ただ、こうして原因を考える時、もっと違う視点を持ってみてほしいと思います。

 

○ 参考:間違ったノウハウを信じてしまうことが不幸の原因の1つです。

ケアレスミス対策(減らし方、なくし方)

 

勉強ができない、本当の原因

少なくとも私は、上のようなことはあまり考えません。(考えるなら最後ですね)

勉強ができない生徒の場合、最初に私が考えるのはこうです。

  • 「勉強法が間違っているのではないか」
  • 「学校や塾の授業についていけていないのではないか」
  • 「学校や塾の先生の教え方が、生徒に合っていないのではないか」
  • 「家庭学習のやり方がまずいのではないか」
  • 「教材や学習環境に問題は無いのだろうか」
  • 「勉強以外に何か問題を抱えていないだろうか」
  • 「何が原因でやる気を失い、どうすれば再び引き出せるのだろうか」

これは教師としてはごく普通の考え方だと思うのですが、意外と普通では無いようです。

 

他のことに勉強ができない原因を求める教師たち

それこそひどい教師ですと、

  • 「あそこの家庭は事情が複雑だから無理だよ」
  • 「あの子は性格的に問題があるから仕方ないよ」
  • 「家で全く勉強させていないから駄目だよ」
  • 「やる気がないから、塾に来ても無駄だよ」

こういうことを平気で言うものです。

 

他の先生のこのような発言を聞く度に、心の中で反論していました。

新人の頃は「そうなんですか」「はい、分かりました」と半信半疑で、表向きは素直に言っていましたが、慣れてくると「そんなこと言っているから指導力がつかない。生徒がかわいそうだ」と思っていました。

低姿勢で反論を試みましたが、取り付く島も無く、上司や先輩と言い争ってもしかたないため諦めました(苦笑)

さらに経つと、返事しないで聞き流すようにして、別の話題に切り替えるようになりました。

そして、そのうち私の指導成果を見て「どうやって教えてるの?」と聞いてくるようになりました。

もちろん、そんな先生には教えませんでしたが(笑)、それは意地悪ではなく、そもそもの思想が違うため、教えても意味が無いからです。

研修指導などにも携わりましたが、教師は指導法や指導技術よりも、根本の思想のほうが大切だというのを痛いほど感じました。

 

勉強ができない原因を考える時の正しい姿勢

あなたが医者にかかるとしましょう。

ある先生は「体調管理がなってないから、あんたなんか病気になって当然だよ。もっと健康に気を使って、日頃から運動もしないと駄目だね。とりあえず薬を出しとくけど、まずはその性格を何とかしなさい。運動だってやる気があればできるでしょう」と言いました。

またある先生は「最近は食べ物が良いから、こういう病気が増えています。仕事も忙しくて、なかなか運動もできないでしょう。それに遺伝的な問題もあって、あなただけのせいでは無いから、あまり気にしないでね。ただ、薬だけだと効き目が薄いから、これを飲みつつ、体調管理もしていきましょう」と言いました。

治療内容としては同じなのですが、受ける印象は違うはずです。

当然、治療に向けたやる気も違ってきますし、回復のスピードも違ってくるでしょう。

 

勉強ができない原因などは、どこからでも、どのようにでも持ってこれるものです。

それを見つけることはすごいことでも何でもなく、それを指摘し、追求することも、大して問題解決にはつながりません。

大事なのは、すぐに改善できない原因にばかりフォーカスして相手を責めるのではなく、すぐに改善できる原因にフォーカスして、具体的な改善方法を一緒に考えることですよね。

ぜひ、そういった視点で、できない原因を考えてみてくださいね。

 

○ 参考:勉強ができない、根本的な理由はこちら。

勉強ができないたった3つの理由と、その対処法

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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