今回は「学力中位向け」の中学生を対象とした、定期テスト対策の勉強法です。

上位向けの記事では「普段80点以上の生徒が100点を目指す」段階としました。

こちらの中位向けの記事では「普段60-80点程度の生徒が80点以上を目指す」段階とします。

かなり大雑把な分類なのは自覚していますが、分かりやすさのためですから大目に見てくださいね。

(実際の指導では、そもそも点数ではなく個々の生徒の理解度と学力で判断しています)

 

なお、下位にいくほど、指導のステップは当然細かくなりますし、補足事項も増えていきます。

今でも十分長いですが(笑)、長すぎると読むのも大変ですから、「中学生の定期テスト勉強法(学力上位向け)」と重なる内容は省略しています。

できれば、そちらも一緒に読みながら参考にしてくださいね。

 

参考:学力別の定期テスト対策勉強法、上位向けはこちら

中学生の定期テスト勉強法(学力上位向け)

 

定期テスト勉強法1:分からないところの要点解説と理解

上位の生徒ですと、いきなりワークをやってもある程度できてしまいます。

しかし、残念なことに、中位以下の生徒ではワークをやっても穴だらけになることが多いです。

そもそも、テストで「60点」をとる生徒は、裏を返すと「残りの40%はできない」のですから、ワークも40%近くが×になってもおかしくないですよね?

一方で、普段80点以上とる生徒ならば、空欄は多くても20%程度となります。

(ワークは基礎問題が多いため、実際はもっと少なく、10%くらいですね)

 

ここで生徒の気持ちになってみてほしいのですが・・・

空欄が10%とすると、10問やって不正解が1つです。

これなら×の数も少ないですし、答え合わせの後に覚える数もそんなに多くありません。

 

一方、空欄が40%とすると、およそ半分近くが不正解です。

ノートの半分に赤い×がついた状態を思い浮かべてください。

 

やる気になりますか?

・・・私ならやる気になりません(笑)

 

夕食の料理の味付けを1品だけ間違えて、それを作り直しするのと、5品も6品もミスして、それら全てを作り直しするのと、どちらがやる気になるでしょう。

後者だと、出前か外食に変更しそうです(笑)

ミスもある程度なら「よし、がんばって直すぞ!」「間違えて悔しい!」となりますが、一定量を超えてしまうと「もうやーめた」になってしまうのが自然ですよね。

間違いは少ないほうがやる気になりやすいのですね。

(これが上位の生徒のモチベーションが持続しやすい、隠れた理由の1つです)

 

ちなみに、これが下位になると、ワークをやっても軽く半分以上が×になります。

○よりも×のほうが圧倒的に多くなり、ノートは訂正の赤だらけです。

もはやノートを見直すことさえ嫌になるでしょう。

この状態で「見直しをしなさい!」と言われても、生徒のやる気は萎えるばかりです。

 

そもそも、見直しとは「ある程度できていて、足りない部分を補う」ことです。

しかし、こういう状態の生徒では「覚えていないことや分からないことがたくさんで、これから覚えることのほうが多い」状態ですから、見直しというよりも学び直しです。

ですから、効率の良い勉強という意味では、「大量の×がつく状態でスタートする」のではなく、「ある程度×がつかない状態にしてからスタートする」のが正解なのですね。

そうすれば、答え合わせの後の作業も「学び直し」ではなく「見直し」にできるのです。

 

ここで「そんなふうに甘やかしては良くない」「自分で調べて学ばなければ真の力はつかない」などと言う先生もいるわけですが、こういった主張は、ここではいったん横に置いておきます。

なぜなら、すでにくどくどと前置きしたとおり、この勉強法は教育的かどうかを無視した「とにかく成績を上げるための方法」であり、実際にこの指導順序が大抵の場合で一番効果があるからです。

 

ちなみに、そういうことを言う先生に限って、テストの点数すら上げられない人が多い現実もあります。

「甘やかしてはいけない」「教育的で無いか」などともっともらしいことを持ち出しては、自分の指導力を棚に上げてしまうのですから、タチが悪いです。

「あなたの指導で生徒がちゃんとできるようになっていれば、こんな指導などしなくて良いのですけどね」とでも言ったら、どういう反応をするでしょうか・・・(笑)

 

くどいようですが、個人的にはテストの点だけを目指す指導は絶対に反対です。

しかし、テストも駄目なら、別の意味での学力もつけていないというひどい現状があるわけで、そんな中、「せめてテストの点くらいは・・・」と考える生徒や保護者が、そういう指導をする塾に頼るとしても責められないと思います。

ここでの情報提供も、そういった生徒の気持ちや親心を踏まえてこそであり、別にこれが良い教育だと思うわけでも無ければ、私が普段こういった指導をしているわけでも無いことは踏まえておいてください。

合わせて、点数を上げるくらいは当たり前にできた上で「点数を勉強ではいけない」と主張する先生と、点数もろくに上げられない状態で同じことを言う先生とは根本的に違いますから、そこは分けて判断することも大切です。

実際には、目の前のテストの点数と、本当に必要な力を両方つけていくような指導も存在するのですから、賢明な読者の皆様にはできるだけ身近でそういった指導をしてくれる塾や先生に頼っていただき、このシリーズは「それらがどうしても手に入れられない」方のための情報提供だとお考えくださいね。

 

定期テスト勉強法2:学校のワークを全てやる(ただし、発展は飛ばす)

定期テスト対策において、学校指定のワークが重要なのは中位も同じです。

むしろ中位こそ、あれこれと違う問題集に手を出さずに、ワークに絞って勉強したほうが成果が上がります。

 

参考:定期テスト対策で使う教材の優先度の詳細はこちら

学校のワークをやるべきか、塾の問題集をやるべきか?

 

定期テスト対策ワークの期限

学力中位の場合でも、ワークは必ず定期テストの2週間前までには終わらせてください。

(もちろん1ヶ月前に終わらせてしまっても良いです)

理想は習ったその日(またはその週の週末)に該当範囲をすぐやることです。

こうすれば、学校のワーク提出にも必ず間に合います。

中位になるとワーク提出をさぼったり、遅れがちだったりする生徒が増えますが、必ず期限を守って提出しましょう。

 

ちなみに、学校の先生の中には、ページごとに期限を細切れで指定するなど、ワークをどういうペースでやって、どういうタイミングで提出するかまでを細かく指示してくる人もいます。

それが適切なら良いのですが、「正直、このやり方でやらせても学習効果は薄い上に、別の必要な力を駄目にしてしまう」ようなやらせ方になっている、ひどい先生も中にはいます。

見分け方は簡単で、その細かい指示が「個々の生徒の力に合わせてバラバラで」出されていれば良い先生ですし、「全ての生徒に一律で」出されていれば力の無い先生です。

なぜなら、適度なワークの進め方が、クラス中の生徒で同じになることなど絶対に無いわけで、本当に生徒のためを思って、必要な力を育てようと思ったら、個別対応が不可欠となってくるからですね。

 

もちろん実際には、理不尽な指示の出し方をしてくる先生のほうが圧倒的に多いです。

しかし、成績を上げるには先生に従順であることが求められるため、感情を押し殺して頑張るしかありません。

・・・個人的には、そこで疑問を感じられる生徒のほうが教えていて楽しいですけれども(笑)

 

定期テスト対策ワークのやり方

終わったらすぐに答え合わせをし、解説を読みます。

(1)で準備しているため、正答率は高いはずです。

 

しかし、それでも分からないところは多々あるはずですから、そこは「先生に聞いて」理解してください。

上位には「自分で理解して」と書きましたが、中位以下の場合はそれをやると時間がかかりすぎて勉強が追いつきません。

今の中学生は勉強以外にもやることが多く、特に中位以下ほど部活やその他のことに力を入れている生徒が多いため、余計に時間が不足しがちです。

ここでは効率を最優先していますから、すぐに先生か誰かに聞いて理解し、暗記していきましょう。

 

また、発展問題や難しそうな応用問題は解かずに後に残しましょう

応用や発展は基礎ができていないとできるわけが無いため、先に基礎をしっかり定着させ、その後改めてとりかかったほうが、理解も早く、かかる時間も短くて済んで効率的です。

先にワーク提出が必要な場合は一応やりますが、理解や見直しは後回しで良いです。

 

定期テスト対策ワークの注意点

先生がワークの解答を配らない際の対応ですが、中位の場合は解答抜きで自力でやるのはかなり厳しいです。

しかし、提出期限が決まっていれば、無理やりにでもやって出すしかありませんよね。

その場合は、不正解でも当てずっぽうでも構いませんから、とりあえず解くだけで済ませておけば良いです。

授業が理解できているならまだしも、理解できていない状態で調べて埋めていたら、それこそ何時間あっても足りません

空欄が多いと悪い評価をされるでしょうから、それらしいことを書いて埋めておきましょう。

 

ただし、それで終わりにはしないで、解答が配られてから、改めてちゃんとやるようにしてください。

2度手間になりますが、そもそも解答の無い状態で解かせること自体が中位以下には不適切であり得ない指導ですからしかたありません。

(そういう無駄を強いるという点でも、ひどい教師の下手な指導は本当に罪深いです)

 

定期テスト勉強法3:分からないところを聞く

自分で理解できないところは、分かる人に聞きましょう。

学力中位の場合、分からないところをそのままにする生徒が多いため、ここはしっかり聞かせに行ってください。

教えない方針の塾だと駄目ですが、大抵の塾なら優しく丁寧に教えてくれることでしょう。

 

ちなみに、教えない方針の塾は「教えないけど、ちゃんとできるようになる」という本物の塾と、「教えるのが面倒だから教えない」「最後まで、できないままで放置」という悪質な塾に分かれるため、注意してください。

前者の塾に通っているなら、そもそもここでブログを読むことも無いでしょうが・・・(笑)

 

定期テスト勉強法4:ワークの内容をテスト形式で確認

ここは上位向けと同じです。

上位と違うのは、間違った問題だけを抜き出してやらせるのは認めずに、必ず全ての問題をやることです。

最初に(1)で説明してから進めてはいますが、説明されたすぐ後は解けるのに、時間が経つと解けないという生徒が必ず出てきます。

また、中位には分かった気になっているだけで実は分かっていない生徒も多いため、抜けの無いように学ばせることがテスト対策では重要です。

たまに書かずに見直す生徒がいますが、面倒でも必ず書いて答えるようにしましょう。

 

家庭で親がやらせる場合ですが、上位よりも生徒の間違いが多くなるため、駄目出しを言う機会が増えがちです。

しかし、ここでもぐっと我慢するようにしてください。

(これがなかなか難しいため、塾などに任せたほうが良いご家庭が増えることになります)

 

とりあえず、ここまでは必ずやっておきたいですね。

続きは「時間があれば」でしょうか。

 

参考:ワーク(問題集)のやり方をもっと丁寧に知りたい方はこちらも参照

問題集を使った勉強法:サーキットトレーニング(?)

 

定期テスト勉強法5:テストでミスしたところだけ抜き出して暗記

ここまでで基礎の完成です。

目標が80点のため、80%できればいいや・・・と考えがちですが、間違えても良いのは応用や発展問題です。

基礎で間違えているようだと80点以上は厳しくなってきますから、ここまでは完璧にできるようにしておきましょう。

 

参考:ミスはミスでも、ケアレスミス対策はこちら

ケアレスミス対策(減らし方、なくし方)

 

定期テスト勉強法6:ワークの発展問題に挑戦

ここまでやってから、ようやく難しい応用問題や発展問題にとりかかります。

なお、「どこからが発展問題なの?」という疑問については、生徒の学力や理解度などによっても変わってくるため、実際に指導してもらっている先生に判断してもらってください。

ワークの発展問題のページ・・・という見たままの分け方でも良いですが、生徒によってはそれだと難しすぎ(簡単すぎ)て、良い結果が得られない場合もあります。

 

定期テスト勉強法7:学校のテスト対策プリントや塾の問題集

ここまで手が回ると素晴らしいですね。

・・・とは言うものの、中3で今の学力よりもかなり高い志望校を狙っている生徒や、今までの成績が悪く中3で取り返すしかない生徒の場合は悠長なことも言ってられませんから、必死になってやってください(笑)

なお、注意点は上位向けと同じです。

 

定期テスト勉強法8:ノート・教科書を隅々まで見直す

なかなかここまでは手が回らないかもしれませんね。

テスト前日に徹夜してやっている生徒がいますが、それで直前の内容を頭に入れても、睡眠不足でこれまでにやった内容を忘れてしまいますから、前日はちゃんと寝ましょう(笑)

隅々まで・・・と言っても、上位の生徒がするように細かいところまで見ることはできないはずです。

(細かいところに気づくのにも、一定の学力が必要です)

しかし、確認するのとしないのとではだいぶ違いますから、短い時間でも見ておくと良いでしょう。

テスト前の時間など、空き時間を有効に使えると良いですね。

 

定期テスト勉強法9:過去問を解く

上位向けのところでも書いたとおり、インチキの王道です(笑)

しかし、効果は高いため、手に入るならやっておくのもありでしょう。

 

なお、1年分だけ解いて「同じのが出るかも!」と思い込む生徒がいますが、基本的に去年の問題ほど出にくいです。

過去問をそのまま使う先生でも、さすがに2-3年でローテーションさせるくらいの気は回します。

1年分ならやらないほうがマシと言えなくも無いですが、それでも範囲が同じなら似たような内容が出るものですから、練習の意味でもやっておいて損は無いでしょう。

 

くどいですが、ここまでの内容はあくまでも定期テストの成績を上げることだけを考えた勉強法です。

これが理想的な勉強法や指導法だとは考えていませんから、誤解の無いようにお願いいたします。

現実にこうした指導をしている塾がたくさんあることを見ても、効果は保証済みです。

ただ、悪い癖がつくなどの副作用もあるため、私は定期テストの過去問など絶対にやらせませんから(笑)、皆様もご利用の際にはくれぐれも注意してください。

また、中位向けに最大に効率化してありますが、生徒の学力次第で不可能なところや無駄なところがありますから、自分のレベルに合った勉強法をしてくださいね。

 

参考:定期テスト対策の勉強法はこちらも

定期テスト(中間・期末)で成績アップする、効率的な中学生の勉強法

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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