今回は「学力上位向け」の中学生を対象とした、定期テスト対策の勉強法です。

どこから上位と呼ぶかは曖昧ですが、ここでは大まかに「普段80点以上の生徒が、100点を目指す」段階を指しておきます。

勉強法の中身は、学力中位以下でもおおよそ同じなのですが、細かい順序ややり方が違ってくるため、自分やお子さんの学力に合わせて実践してください。

 

参考:学力中位向けの定期テスト対策は、こちらを合わせてお読みください

中学生の定期テスト勉強法(学力中位向け)

 

定期テスト勉強法1:学校のワークを全てやる

定期テスト対策の最優先事項は「学校のワークを完璧にする」です。

たとえ「ワークからは出題しない」と明言しているクラスであっても、いったんワークを終わらせておくのは鉄則です。

なぜなら、そういうクラスは難しめの問題を好むため、ワークくらいできなくては話にならないからです。

 

期限

ワークは必ず定期テストの2週間前までには終わらせてください。(1ヶ月前に終わらせてしまっても良いくらいです)

理想は、習ったその日(またはその週の週末)に該当範囲をすぐやることです。

こうすれば、学校のワーク提出にも必ず間に合いますよね。

 

ちなみに、「いつもワークを提出していません・・・」という生徒は、テスト勉強よりも先にワーク提出からしてください。

そのほうがよっぽど成績は上がります。

 

やり方

終わったらすぐに答え合わせをし、まずは解説を読んで自分で理解してください。

勉強法の本やサイトを見ると、「とにかくすぐに答えを見て覚えましょう」と言うところもありますし、塾に通っていると、こちらが考える前から教えてくれてしまうようなところも少なくありません。

しかし、すぐに先生に聞いたり、すぐに答えを見たりするやり方だけしかしていないと、高校や社会に進んでから苦戦することになります。

基礎の無い生徒はそれでも良いのですが、学力上位の生徒は中学のうちから自分で理解する練習をしておきましょう。

(効果的な答え合わせのやり方などは、また別記事で)

 

ただし、時間は有限ですから、特に時間的な余裕が少ない場合には、あまり考え込みすぎるのもやめておきましょう。

分かるまでどれだけでも時間を使ってしまう人もいますが、その段階ではいくら考えても答えの出ない問題もありますし、テンポ良く進めるのも大切なことです。

「どこまで考えて、どこから答えを見る(または、先生に聞きに行く)のか」の見切りの判断は難しいですが、この感覚を掴むのも中学のうちに身につけておきたい大切な力の1つです。

こればかりは、実際に自分でやる中でしか身にはつきませんから、まずは自分で試行錯誤しながら、時にこういうことをちゃんと教えてくれる先生に聞きに行きながら、身につけていってくださいね。

 

なお、その際に自分で理解できないところは、いったん印でもつけて飛ばしておいてください。

例えば間違えた問題に×をつけ、理解できなかった問題は別の記号をつけたり、マーカーを塗っておいたりして、後で見て分かりやすくしておくと良いでしょう。

こうしておくと、後で誰かに聞きに行く際にも、すぐに検索できて無駄が無いですからね。(自分にとって検索しやすい状態を作っていくのも、大事な力の1つです)

 

注意点

学校によっては、ワークの解答を配らないところがあります。

これは、生徒がいきなり答えを見たり、そのまま写すようなズルをしないようにという配慮からですね。

同様に、解答を小出しに配ったり、テスト前にプリントで渡したりする先生もたくさんいると思います。

しかし残念ながら、これは指導としては最悪の方法です。

 

こういったやり方は、いろいろ理由をつけてはいても、要は教師が生徒を管理したいだけです。

特に、学力上位の生徒にとっては、マイナスばかりの余計なお世話としか言えない指導となります。

とは言え、こういったやり方の文句を言っても、逆に目をつけられて成績を下げられるだけです。

こういう先生に当たったら運が悪いと思って諦めつつ、上手にやりくりしていきましょう。

 

参考:学校ワークか塾の問題集か、定期テストで使う教材の優先度はこちらも参照

学校のワークをやるべきか、塾の問題集をやるべきか?

 

定期テスト勉強法2:分からないところを聞く

続いて、自分で理解できないところを分かる人に聞きます。

上位の生徒は言われなくてもやると思います(笑)

 

定期テスト勉強法3:ワークの内容をテスト形式で確認

ワークを1度やっただけではまだ不十分です。

と言っても、同じワークをひたすら何度もやるのは、上位には退屈で不向きです。

 

そこで便利なのがテスト形式です。

塾などのテスト形式の教材を使う人も多いでしょうが、ここではあえて「学校ワークのコピー」を使います。

1ページずつコピーしただけで、中身は全く一緒なのですが、これをあくまでも「テスト」として取り組んでください。

(ただし、実際のテストと違って勘で答えるのは無しで、あくまでも分かるものだけ答えます)

 

やるのは、飛ばし飛ばしではなく、できるだけ全部が良いです。

小さな抜けもなくすためですね。

ただし、上位ですから、明らかにできる場合や、基礎問題は飛ばしても良いです。

 

こういったテスト形式でやれば、今の時点で、できるところとできないところがはっきりします。

見つかった穴を定期テスト当日までに埋めておけば、その分だけ点数が上がるというわけですね。

特に、数学や英語などは、間違えたところをできるまで何度もやり直しておきましょう。

(塾がこういうことをしてくれると一番良いのですが、親が見るのもありです)

 

なお、親がテストを行う場合は絶対に駄目出しや余計なことは言わないようにしましょう(笑)

ついついアドバイスなどしたくなりますが、生徒からすれば余計なお世話です。

ここで必要なのは「客観的にテストを実施してくれる採点者」「励まし、褒めてくれる応援者」であって、「教えてくれる人」「やる気を下げる人」ではありません。

そもそも1度は解いて分かっているはずの内容ですから、そこで親(先生も)がしゃしゃり出て教える必要はほとんど無いのですね。

 

・・・とは言うものの、何も言わないと味気ないですから、○つけの際に1回目にやったノートと見比べて「ここ、前はできてたよ? 結構忘れてるね(笑)」「ここは前に間違えてたから、できるようになったね」などの比較をしてあげると良いでしょう。

後はせいぜい、「今度、先生に聞いておこうね」くらいで十分です。

(ただし、テスト中は一切話しかけないでください)

どうしても駄目出しを口にしたくなる人は、試しに応用問題のページを一緒に横でやってみてください。

なかなかできずに、偉そうなことは言えなくなると思います(笑)

 

ここまでを2週間前までに終わらせたいです。

 

参考:定期テストに向けた学習ペースと、学習計画表についてはこちら

定期テストの学習計画表の正しい作り方

 

定期テスト勉強法4:テストでミスしたところだけ抜き出して暗記

ここで大事なのは「完璧」に暗記することです。

1つも漏れがないようにしてください。

 

具体的には、専用の間違い直しノートに書き出したり、間違えたものが分かるように、ワークに目立つ印をつけておいたりしましょう。

親が関わるなら、ミスしたものだけでテストを作ってあげても良いですね。

間違えた問題がどれか分からずに、それを探す作業で時間を取られるようなことの無いようにしてください。

 

○ 参考:ミスはミスでも、ケアレスミスを減らしたい人はこちらも

ケアレスミス対策(減らし方、なくし方)

 

定期テスト勉強法5:学校のテスト対策プリントや塾の問題集

ワーク以外にもう1つ別のテキストをやりこむのがここでのポイントです。

・同じ問題でも聞き方が変わると解けなくなることがあり、それを未然に防ぐ
・ワークで触れていないタイプの問題に触れておく

こういった理由ですね。

 

学校でテスト対策プリントが出されているなら、この段階でやりましょう。

この段階ならほぼ満点に近い点数が取れなければいけませんが、それでもいくつかはミスをしたり、分からない問題がでてきたりするでしょう。

また、塾の問題集は定期テストと傾向が違うため、別記事で書いたように「学校の問題をイメージして作った問題」を優先して取り組むことです。

 

ここではいろいろな問題集に手を出さず、1冊を(1)~(4)の流れで完璧にしておきたいです。

それができたら次の1冊に取り組みましょう。

もっとやりたい人でも、ワークと合わせて3冊もやれればバッチリです。

(ただし、このやり方で3冊やりきるのはかなり厳しいはずです)

 

定期テスト勉強法6:ノート・教科書を隅々まで見直す

1週間前になったらこれです。

定期テストには授業でほんの少し触れただけの内容や、教科書の隅っこに書かれたような内容が出ることもあります。

また、ここまでの学習で理解が進んだことで、以前は見逃していた大事なものに気づくことや、授業中に先生が出していたかすかなヒントを見抜けるようになることもあります。

教科書を隅々まで見直すのは定期テスト対策の基本中の基本ですが、ノートや授業中に配られたプリントなど、実際の授業を思い返しながらじっくりと見直しましょう。

 

参考:ノートや教科書を使った勉強法はこちらも

成績の上がるノートの使い方・まとめ方

教科書だけで成績が上がる勉強法

 

定期テスト勉強法7:過去問を解く

最後は定期テストの過去問演習です。

どんなテストでも、過去問演習が基本かつ最高の勉強法です。

できれば数年分を解いておきましょう。

 

実際のところ、これをやっておくだけで10点、20点すぐに上がってしまうことも多いです。

当たり前ですよね、学校で教えている内容は毎年ほとんど同じなのですから、どうしたって似たような問題が出るに決まっています。

1年前ならともかく、数年分も掘り起こせば見たことのあるような問題ばかり出ています。

(実際に、何年分も過去問を見てみれば分かります)

 

・・・と堂々と書きましたが、はっきり言って定期テストの過去問を使うのはズルイ方法です

そもそも「過去問を使って勉強する」という方法自体が、「本当の学力」や「生きる力」をつけるという意味では不適切ですが、テスト対策という意味では絶対に外せない勉強法ですから、入試の場合は良いでしょう。

しかし、こと「定期テスト」となると、過去問を使うのは明らかに問題のある勉強法と言えます。

なぜなら、「そもそも定期テストは、過去問を配布することを前提に作られていない」「塾などでもらえる生徒しか手に入らない」「学校の定期テストを勝手に使うのは著作権侵害である」など、能力ではなく倫理的な部分の問題になってくるからですね。

 

そして、普段からズルイ方法で学力をドーピングさせてきた生徒が、いざ本番を他の生徒たちと同じ条件で受けたらどうなるでしょう?

  • 定期テストは成績が良いのに、実力テストや模試では成績が悪くなる
  • 学校や塾の成績は良かったのに、受験では落ちてしまった
  • 高校受験では高い順位で入ったはずなのに、なぜか高校入学後の順位は低迷する
  • 中学校では優秀だったのに、高校では授業にもついていけない

こういった悲惨な事例に当てはまるのは、まさにドーピング的な勉強法を中心にしていた生徒たちです。

ドーピングで良い点をとっても、所詮はドーピングですから、いつかはメッキがはがれます。

実際に、中学は成績が良かったのに、高校で全くついていけなくなる生徒はたくさんいますし、高校だけでなく、大学入学後や社会に出てから落ち込む生徒もいます。

 

こうしたやり方を使えば、「今」は楽できますが、「後」になってツケがくるわけで、結局は苦労の先送りに過ぎません。

それに、後になって苦労するのは生徒本人であり、その時には親も先生も支援の手を差し伸べることはかないません。

それなのに、塾どころか学校でも、先生だけでなく親も、こういった短期的なドーピング学習をさせるのが当たり前になってきています。

立場に関係なく、いったん教える側となったからには、後で本人に苦労させるような方法でなく、必要な力を育てるための適度な苦労を、今のうちにさせてあげてください。

苦労は、親の目も手も届く今のうちにこそさせるべきですし、そのほうが結果的に本人も幸せになれるのですから。

 

参考:ドーピング的な勉強法を使うことによるリスクはこちらも参照

すぐに成績が上がる勉強法とそのリスク

 

この先に育てたい、自立的に学ぶ力

ここまで書いてきたのは、あくまでも定期テストの成績を上げることだけを考えた勉強法です。

そして現実に、こうした指導をしている塾はたくさんありますし、成果を上げている塾はおおよそこういったやり方をしているものです。

ですから、今の勉強法があまりに非効率的な場合には、上記を参考にしつつ、自分に合った効果的な勉強法を見つけてみてください。

 

ただし、せっかく現時点で学力上位なのに、このレベルの勉強法で止まっていてはもったいないです。

それに、こんな場当たりしのぎの勉強法では、社会に出てからどころか、目の前の高校受験や大学受験にも通用しません。

これはあくまでも入り口ですから、せひとも短期的な勉強法だけでなく、長期的・継続的に力をつけていく勉強法も身につけていってくださいね。

 

最後に、こちらは学力上位向けに最大に効率化してあるため、中位や下位には不可能なところや無駄なところがたくさんあります。

あくまでも、自分のレベルに合った勉強法のページを読んでください。

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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