「参考書を使うか、それとも問題集を使うか?」
「参考書はどんなものを買ったら良いのか?」
「参考書ってそもそも必要なの?」

そんな疑問を持つ生徒もいると思います。

ここでは、参考書の正しい使い方・選び方を見ていきましょう。

 

○ 参考:参考書とは異なる、問題集を使った勉強法はこちら

問題集を使った勉強法:サーキットトレーニング(?)

 

参考書の使い方1:学ぶ内容が分かっているか?

参考書の正しい使い方は、使う参考書のタイプによって変わります。

参考書と呼ばれるものはどれも同じ・・・と思っているといけませんから、まずはそのタイプに触れておきましょう。

  1. ひたすら説明ばかりの参考書
  2. 説明中心で、確認問題がちょっとついている参考書
  3. 説明中心で、問題もたくさんついている参考書(または問題集が別冊)
  4. 説明が少しで、問題がたくさんついている参考書

順に並べて書きましたが、(4)は参考書ではなく問題集と呼ぶのが正しいですね(笑)

 

ちなみに、ネット上で調べてみると、問題集と参考書を一緒くたにしているところも多いですが、これらは別物と捉えておくほうが良いです。

参考書はもともと「分からない人が読んで理解する」「分からないところを調べて分かるようにする」ためのものです。

一方、問題集は「ある程度分かる人が問題を解いて力をつける」「理解の浅い人が問題演習を通して理解を深め、習熟する」ためのものです。

要点や解説を「参考」にするためのものか、「問題」を解いて力をつけるためのものかが大きな違いですね。

 

そして、基本的には学力の低い生徒ほど1や2からはじめ、学力が高い生徒ほど3や4を使う・・・というのが、一般的に言われていることです。

苦手な生徒が、いきなり問題を解いてもできないため、まずは説明が多いものから使い始めるわけですね。

 

しかし、これはとても大きな誤解で、実は学力の低い生徒でも3や4のものから使うほうが良い場合があります。

なぜなら、学力の低い生徒の中には、参考書に書かれている説明を読んでも分からない生徒や、そもそも読むことに耐えられない生徒が少なくないからですね。

いくら分かりやすく説明してくれている参考書でも、「そもそもそれを1人で読むのが無理」という生徒ではどうしようもないわけです。

 

そのため、参考書を使う上では、その内容を「分かっているか、分かっていないか」が重要になります。

全く分かっていない生徒がいきなり問題集を使っても、ちっとも手につかないことがありますし、分かっている生徒が参考書を使っても、応用力がつかないままになりがちです。

反対に、分からない人が参考書を調べて分かるかと言えば、勉強の苦手な生徒ほど難しいわけで、特に日本語力が低い場合には、読んで理解することそれ自体が厳しいはずです。

 

なお、参考書と言っても、塾や家庭教師で先生が教えてくれるような説明がしてあるものもあれば、すでに分かっている生徒にしか分からないような説明しかしていないものもあります。

一方で、多くの問題集は、すでに分かっている生徒を対象にしていますが、中には分からない生徒が、解いているうちに分かるようになることを目指したものもあります。

そのため、よく言われるような「分からないから参考書、分かるから問題集」ではなく、それぞれの中身を見て考える必要があるのですね。

 

○ 参考:参考書を使ってノートまとめをする人はこちらも参照

成績の上がるノートの使い方・まとめ方

 

参考書の使い方2:勉強が嫌いな生徒には不向き

参考書では「勉強が嫌いな生徒」「やる気が薄い生徒」には対応しきれないことがあります。

普通の参考書であれば、テストに出る重要事項がどこかは分かりますが、それを読むことで、嫌いな生徒が興味を持てるかと言えば、そんなことはありません。

そうした「興味付け」の部分も参考書なりに工夫していますが、やはりどうしても「勉強用の本」だけあって、子供からすると堅くて面白くない内容になりがちです。

豆知識などのコーナーも、その教科に興味がある生徒は喜んで読むでしょうが、苦手な生徒だと苦痛でしかないわけですね。

 

また、参考書に書いてある内容を全部覚えればかなりの高得点がとれるのは間違いないのですが、それを全部頭に入れるのはつらすぎる作業です。

何しろ、参考書は「必要最低限」ではなく、「不必要なものでもとにかく入れて盛りだくさん」にするのが普通です。

中にはテストにまったく必要無いものや、高校や大学でさえ習わない内容が書かれている場合もあります。

そんなところまで覚えることのできる生徒は、初めから苦労していないわけで、勉強が苦手で嫌いな生徒は、そういうことに不向きである可能性が高いです。

(そもそも、参考書を丸々頭に入れるようなことはコンピュータに任せれば良いことで、今の時代の人間のやるべきことではありません)

 

実際、新人の先生に参考書をベースに授業をしてもらうと、ほぼ100%分かりにくくてつまらない授業をします。

参考書を忠実に真似すればするほど、分かりやすい授業になるどころか、ひたすら必要な知識を垂れ流すだけの、いわゆる講義調の分かりにくい授業になりがちです。

当たり前ですよね、そこには授業の醍醐味である「生徒とのやりとり」「たとえ話」「生きた知識」「実生活に役立つ知恵」「実際の体験談」「生徒の学力に合わせた指導」などがまったくありませんから。

授業形式で先生に説明してもらっても頭に入らないのに、参考書を自力で読んで全部頭に入れるのはかなり難しい作業です。

つまり、ある程度学力の高い生徒なら参考書でも勉強できますが、そうでない生徒には参考書だけの勉強は難しいケースも多いわけですね。

 

○ 参考:参考書ではなく教科書を使いたいという人はこちらも参照

教科書を丸暗記する勉強法

 

参考書の使い方3:参考書の分かりやすさがポイント

参考書のタイプはどうか、使う生徒が勉強嫌いでないか(やる気はあるか)が重要になるのは、ここまで見てきたとおりです。

そして、それらと並んで重要となるのが、その参考書の「分かりやすさ」ですね。

(単純に読んで理解できるという「分かりやすさ」だけでなく、継続して勉強できるための「使いやすさ」も含みます)

 

実力テストなどでコンスタントに400点以上をとれる生徒ならば、おおよそどんな参考書でもいけるでしょう。

逆に、300点以下で勉強の苦手な生徒が多くなってくる層では、参考書は「開く」ことさえ抵抗が出てきますよね。

さらに下の、日本語が分からないような生徒ですと、普通の参考書は外国語で書かれた本のように感じかねません。

 

このように、学力が低くなるほど、参考書に求められる分かりやすさ・使いやすさはシビアになり、当てはまる参考書を見つけるのも大変になっていきます。

つまり、「勉強が苦手で授業が分からないから参考書を買おうか」と考えるべき層ほど、使える参考書が少なくなってくるというのが、皮肉な事実なのですね。

ですから、「勉強が苦手なら参考書だろう」「参考書と名のつくものなら大体同じだろう」と安易に考えて、適当に買い与えては勉強させるような発想は捨てましょう。

 

なお、もっと具体的な部分での「参考書の使い方」は、こうしたあたりを踏まえた上でないと決まりません。

「マーカーを使う」「ノートにまとめる」「どんどん書き込む」など、「どうやって理解すると良いか」「どうやって覚えると良いか」の部分は、その参考書の形式によって大きく変わります。

何しろ、最初のほうで見たとおり、参考書にもいろいろなタイプがありますし、それぞれで対象とする生徒層が違う(=これが変わると、解説の分かりやすさも変わる)ものですからね。

 

ちなみに、一定以上の学力の生徒であれば、参考書は「必要な時に出して調べるもの」という使い方が一番無難です。

つまり、問題集を基本にして、参考書は補助とする使い方ですね。

しかし、「分からない時に参考書を調べればちゃんと分かる」生徒はともかく、「調べても分からない」生徒にとっては補助にすらなりません。

そういう場合は、参考書の要素も含んだ、ポイントを絞って学べるタイプの薄い問題集も出ていますから、そちらも検討してみると良いでしょう。

いずれにしても、「参考書を読んだだけで成績が上がる」ことはめったにないですから、問題演習とセットで考えるようにしてくださいね。

 

○ 参考:テストのケアレスミスを減らしたい人はこちらも

ケアレスミス対策(減らし方、なくし方)

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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