やる気の出し方というキーワードで検索して辿り着く方がちらほらいらっしゃいます。

そこで「やる気」をテーマに、軽く書いてみましょう。

 

どんなやる気を出させたいのか

やる気の出し方と言っても、

  • 「勉強のやる気」
  • 「仕事のやる気」
  • 「部活のやる気」
  • 「日常生活のやる気」
  • 「その他様々な事柄に対してのやる気」

など、様々なものがありますよね。

そして、それぞれで解決法は変わってきます。

 

もちろんこのブログで扱うのは「勉強」に対するやる気の出し方ですが、その場合でも

  • 「学校の授業を受ける姿勢」
  • 「宿題への取り組み」
  • 「家庭での自主的な勉強」
  • 「塾での勉強」

など、対象となる勉強も様々で、どれにやる気があってどれに無いかは人それぞれです。

 

塾ではやる気があっても、学校だとやる気がなくなる生徒もいます。

ある教科にはやる気があっても、別のある教科にはやる気が無い生徒もいます。

友達や先生がいると頑張れるのに、家で1人になるとやる気がなくなる生徒もいます。

 

このように、何に対してのやる気の出し方なのかでも、話は大きく違って来るのですね。

 

そして、「勉強のやる気の出し方」と言っても、「やる気が出ないから何とか自分で出せるようになりたい」と「自分」に対して思う場合と「やる気が出ないから出させてあげたい」と「他人」に対して思う場合があります。

自分をコントロールするのと他人をコントロールするのは別物ですから、話は全然違ってきます。

 

さらに、やる気が出ないといっても人それぞれで段階に違いがあります。

「仕事から帰ったら他に何もやる気が起きない人」と「仕事に行く気が起きない人」と「そもそも就職する気が起きない人」とでは全然違いますよね(笑)

生徒の例でも、「いつもはやる気があるけれども、一時的にやる気を失っている生徒」「宿題はやるけれども、それ以上やる気の起きない生徒」「学校には行くが、授業をしっかり受ける気が起きない生徒」「そもそも学校に行く気が起きない生徒」など、様々な生徒がいます。

 

勉強することに全く意味を感じられずに学校に行く気すら起きない生徒に「後で困るから、とにかく行って授業を受けておきなさい」と言っても説得力はゼロです。

現状がどうで、今後何に対してやる気を持ちたい、持たせたいのかによって根本的に話が違ってくるのですね。

 

ですから、一口に「やる気の出し方を知りたい」と言っても、答えは1つではありません。

人によって状況がバラバラである以上、アプローチ方法もバラバラなのです。

 

やる気にさせるアプローチ

他人に対して、例えばやる気の出そうなストーリーを話して聞かせる人や、やる気を出す自己暗示の方法を紹介する人がいますよね。

それがたまたまうまくいく場合もありますが、多くの場合は相手にとってピントはずれの余計なおせっかいになります。

また、自分に対してやる気が出る方法を試そうと思っても、そもそもやる気が出ない状態のときは、自分がなぜやる気が出ない状態にあるのかを冷静に分析できるわけがありませんから、ピントはずれのことをして失敗しがちです。

 

多くの人が「自分」に対しても「他人」に対しても、同じようなミスを犯しています。

しかし、その人にとっての核心部分を上手についてあげれば、意外なくらい簡単にやる気は出てきます。

 

もともと人間は「より良く生きたい」と願う生き物です。

部屋に引きこもって何もしない、外にも出ない人であっても「こうなったらいいな」「こういうことをしたいな」のような「願望」が絶対にあります。

本当は外に出たい、本当はもっと勉強ができるようになりたい、本当はもっと社交的な自分になりたい、本当は誰かの役に立ちたい、本当は素敵な恋愛がしたい、本当は理解しあえる親友がほしい・・・どれが当てはまるかは分かりませんが、可能性はいろいろありますよね。

中には「一生このまま引きこもって、誰とも会わずに生活していきたい」と言う人もいるかもしれませんが、それもまた1つの願いです。

 

やる気を出すには、まず自分や相手の本当の欲求を理解することです。

それこそがやる気の源泉につながるものですからね。

 

そして、それを実現するための明確な道筋を見つけ、または示してあげること。

さらに、その一歩を踏み出したときに、小さな成功を手にすること。

逆に言うと、小さな成功が必ず得られるように、最初の一歩は絶対に実現可能なものに設定すること。

 

かなり抽象的な表現ですが、こうした一連の流れがやる気を出すための極意や王道につながります。

 

ただ、これには難点があります。

ここまで読んでお分かりかと思いますが、やる気を出させるどころか、その仕組みを理解するだけでも、とにかく面倒でハードルが高いのですね(笑)

 

そもそも「自分で変わろう」と思う人はその時点で「やる気のある人」です。

全くやる気の無い人は、自分でどうにかしようとさえ思わないですから、誰かが背中を押してあげるまでは変わりようがありません。

(両親や家族が亡くなって、自分1人の力だけで生きていかなければいけないような過酷な状況に追い込まれれば話は別ですが、そういうことは滅多にありません)

 

そのため他人の援助が欠かせないわけですが、その援助するほうにしても、「相手にやる気を起こさせる」などという面倒な作業をしたくありません。

大抵の人は「簡単にやる気にさせる方法」がほしいのであって、「しっかりとした手順を踏んだ正しいやり方」を求めてはいません。

人によっては「面倒」と感じるそうした手順でもできるだけの、「この人を変えてあげたい」という強い思いが無ければ無理なのです。

 

しかし、現実には「類は友を呼ぶ」と言うように、やる気の無い人の周りにはやる気の無い人が集まりがちです。

結果、お互いに悪いほうに刺激し合い、やる気がどんどん薄れていってしまいます。

 

こういう時でも「やる気を出させてあげたい」という奉仕の精神を発揮して、無償で頑張ってくれるような人は、こと生徒に関して言うならば、家族、親友、恋人、教師くらいでしょう。

しかし、そこまで親身になってくれる親友や恋人はいない人の方が多いでしょうし、教師もそうした良い先生に当たる可能性はものすごく低いです。

基本的に学校教師は公務員で余計なことはしたがりませんし、気のきく先生でも多くは自分のことでいっぱいいっぱいですからね。

(もちろん、現代の先生は忙しすぎるという問題も裏に潜んでいます)

 

ちなみに、こうしたときに手を差し伸べてくれるものが他にもあります。

それは「宗教」ですね(笑)

まともな宗教ならば良いのですが、こういう時「だけ」手を差し伸べてくるのは、新興宗教でカルトっぽいものがほとんどです。

今の時代、本当に「無償」で人の悩みを聞いて、その解決に役立とうとするような人はほとんどいません。

その人にとって何らかの利益があるわけで、宗教の場合は「信者獲得」であり、悪質な場合は「財産」が目当てです。

 

やる気にさせる可能性を高める方法

話が脱線しましたが、ここまでで言えるのは次の2つです。

  • 「やる気の出し方は人によってバラバラなため、その人その人の核心部分を見つけないといけない」
  • 「やる気を出させるにはかなりの知識、技術、エネルギー等を必要とするため、それなりの勉強と努力と覚悟が必要である」

逆に、それらがあれば、人をやる気にさせる可能性は、いくらでも高めることができるわけですね。

 

ちなみに、本来こういう場合に役立つのが塾や家庭教師です。

しかし、基本的に塾や家庭教師は「勉強を教える」のが仕事で、「やる気にさせる」のは料金に含まれていません。

決まった時間授業をし、その対価に授業料を払っているわけですが、複数対大勢でしか教えられない一斉授業だけで、やる気の無い生徒を根本からやる気にさせることは、とても難しいです。

また、1対1で教えられる個別指導や家庭教師でも、「決められたカリキュラムさえ教えればいい」「定められた時間さえ教えればいい」「分からないところの説明さえすればいい」とだけ思っている人で、やる気にさせることはできません。

少なくとも、よくいる学生バイト講師にそれを期待するのは無理がありますし、アルバイトにそれを求めるのは酷と言うものでしょう。

 

そうしたこともあって、実際に「やる気が無い人はお断りです」などと堂々と言ってのける塾も多いですよね。

さらにひどくなると、「いくら私が教えても、本人にやる気がなければ何ともなりません」などと、一見するともっともで、よくよく考えると教師としては職務放棄でしかないようなことを平気で言う塾も大勢あります(苦笑)

塾の授業が学校よりうまくいくのは指導力もありますが、入口の時点で「やる気の無い生徒を入れないようにしている」という仕組みによるところも大きいのですね。

 

もし、上のような言葉を口にする塾ならば、すぐに変えましょう。

子供にやる気のあるうちは良いですが、やる気が無くなった途端に見捨てられて何ともならなくなります。

 

逆に、今通っている塾が「子供がどんどんやる気になる塾」であれば、かなりの当たりです。

週2回程度にも関わらず、時間になったらさっさと帰ってくるような塾では、そういうことはあり得ません。

 

上にも書いたように、やる気を出させるには生徒個々との関係を深める必要があり、そのためには、授業以外で個人的に接する時間が必要不可欠です。

授業料が発生しない、そうした余分な時間を積極的に使ってくれるような先生がいる塾は大事にしてください。

 

ただし、単なる強制的な居残り勉強は除きます。

あくまでも、個々の生徒との関係を深めるという、明確な目的を持ってやっている先生だけです。

ひたすら静かに追試や居残りをさせるのは、個々の関係を深めるという点で無意味ですし、それ単体だけでは、やる気を引き出す指導でも何でもありません。

だからと言って、にぎやかにしゃべってばかりの居残りは全く意味が無いですから、そのあたりのバランスが上手にとれる塾や先生が理想です。

 

上記を読んで、「それなりの努力と覚悟が必要でも構わないから、やる気を出させるための知識や技術を学びたい」と思われる方もおられるかもしれませんね。

さすがにこのレベルの話を文章だけでお伝えするのは無理ですが、もしも希望される方がいれば、いつか何かの機会でそうしたお話ができると良いですね。

 

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楠木塾長

楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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