こういったキーワードで訪れる方がいます。

おそらく、と言うより、確実に教師だと思いますが、やはりやる気の出させ方というのはどの先生、学校、塾にとっても大きな課題のようですね。

モチベーション、動機づけ、意識付け、やる気を出させる話・・・呼び方はいろいろありますが、苦手な人も多いでしょう。

 

生徒がやる気満々の上位校や、塾の上位クラスは、やる気の出させ方を知らなくても別に構いません。

教師の側も、効率の良い教え方や、正しくて奥の深い知識にエネルギーを注げば良いでしょう。

しかし、普通の中学生を相手に授業するには、こういった動機づけの力がことさら重要になってきます。

 

誤解を恐れずに言えば、動機づけがうまくできない教師は、指導力も多寡が知れていると思います。

もちろん、全ての生徒に対して動機づけできなくても良いですし、わりと話を聞いてくれる半分くらいの生徒だけでも良いでしょう。

場合によっては、たった1人の生徒にやる気が生まれるだけでも構いません。

しかし、やる気を起こさずして、本当に有効な指導ができるとは言えないのですね。

 

指導者にとって大事なのは、今それができるかどうかではなく、動機づけまでを含めて「教師の役割」だと思っているかどうかです。

なぜなら、多くの教師は「やる気を出すかどうかは生徒(親)の問題」と考えているからですね。

子供たちにとって価値ある教師を目指すなら、最低限そこの意識は間違えないようにしたいものです。

 

あえて強い言い方をすれば、直接目の前で話をして、生徒にやる気を出させるのは、プロならできて当たり前ですし、プロで無くとも教える立場であれば、できるように努力すべき最低限のレベルだとも言えます。

しかし、本当に問題なのは、やる気を出させた後です。その段階を超えている教師なら誰もが実感していることだと思いますが、「やる気を出させる話」でやる気を出させても、ほとんどの生徒はそのやる気が続かないのですね。

ですから、もしかしたら「やる気を出させる話」で検索してくる先生の中には、「話を聞いた直後や数週間だけやる気の出る話ではなく、その後生まれ変わったように、人生を通してずっとやる気が続くような話」を知りたいと思って調べているのかもしれません。

そういうことであれば調べたい気持ちも分かりますが、そんな夢のような技術の持ち主にはなかなか出会えないでしょうし、もし出会えたとしても、その技術を別の人が使って同じ効果は出せないでしょう。

 

そもそも、「やる気の出る話」とネットで検索しても、それはほとんど意味が無いです。なぜなら、ネット上にそんな情報はほとんど存在しないからです。

 

力のある教師にとって、そういった情報やネタはいわば「商売道具」です。誰が好き好んでネット上に垂れ流すことをするでしょう。

そもそも力のある教師が、ネット上で不特定多数の生徒に対して語りかける必要性がありませんよね。

さらに、わざわざ不特定多数の教師向けに語りかける必要性はもっとありません。そんな時間があったら、周囲の生徒や後進の指導、そして自分の勉強の時間に当てるものです。

そういった有益な情報ほど、無料で気軽に手に入るものでは無いのですね。

 

それに、やる気を出させる話は、文章にしたらうまく伝わりません。

そもそも「読んでやる気になる話と、聞いてやる気になる話は違うもの」ですよね。

文章で伝えようと思えば思うほど、実際の授業や面談で話す内容とは全く違った内容になってしまうものです。

それをそのまま読んで話したところで、生徒の心に響くはずもありませんし、さらにそれが教師向けに書かれた文章だとすれば、「そのまま」では全く意味を成さないものとなるでしょう。

 

やる気になる話ができる指導者は、こんな基本的、常識的、そして本質的なところは誰に言われなくても分かっています。

ところが、そういう話ができない指導者ほどピンぼけしていますから、ずれた捉え方をしてますますずれた方向に走っていってしまいます。

ぜひ気をつけてください。

 

また、困ったことに力不足の教師ほど、平気で生徒に大量の宿題を押しつけたり、良い成績を求めたりしています。

それならば、自分も「やる気の出る話ができない」という低次元のところにいないで、もっともっと努力してもらいたいものですが、使えない人ほど自分には甘いのが世の常です(苦笑)

生徒たちもそういうインチキくさいところを薄々見抜いているから、言う事を聞いてくれなかったりするもので、一概に生徒ばかりを責められないと思ってしまう場面も多いものです。

 

教師である以前に1人の人間です。

生徒である以前に1人の人間です。

 

1人の人間として信頼や尊敬をされるように、いつまでも人間を磨いていきたいものですね。

そういう人間が発する言葉であれば、自然と重みも違ってきますし、内容も子供が「聞きたい」「聞かねば」と思えるものになっていくでしょう。

それこそが、まさに「師」ですから。

 

・・・などと偉そうなことを書きながら、私もまだまだ全然ですから、日々努力していきたいと思います。

真剣に教育に接する先生方。

場所や環境は異なれど、一緒に頑張っていきましょう。

 

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楠木塾長

楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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