こちらは過去にご質問としていただいたテーマです。

塾の裏側に関わる話ですが・・・そこまで秘密の話でも無いですから、普通に書いてしまいますね(笑)

 

塾の上位クラスと下位クラスで先生の質は違うか?

塾講師が全て「力のある先生」「カリスマ教師」ばかりなら、生徒がどのクラスに入っても問題は無いですよね。

しかし、先生も人間である以上、どうしても良し悪しは生じるわけで、どれだけ有名な大手塾であろうと、当たりの先生もいれば、はずれの先生もいます。

実際がどれくらいかと言えば、精鋭ぞろいの特別な塾を除くと、1つの教室に「1人」でも当たりの先生がいれば良いほうで、残ったうちの半分が中くらいの先生、さらに半分がはずれの先生というのが普通です。

ですから、上位クラスと下位クラスでは、当然のことながら、受け持つ先生の質は違ってくることになります。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

予習型と復習型の塾の選び方

 

塾の先生の当たりとはずれの目安は?

ちなみに、一番当たりの先生は、授業が分かりやすくて面白いのは当たり前で、実際に点数や成績も上げてくれて、保護者からすれば余計な手出しをせずとも全てを任せられる先生ですね。

そして、一応は当たりの部類に入るのが、授業も分かりやすくて、そこそこ成績も上げてくれるけれども、明確に足りない部分や弱点があって、保護者がフォローする必要がある先生です。

もちろん、前者のほうが後者よりもずっと良いですが、現実の塾を見ていると、後者でも教室に1人いてくれれば良いほうで、十分に当たりと呼べるレベルでしょう。

 

一方、中くらいのうちの上半分にあたるのが、いわゆる「授業だけは分かりやすい先生」や「人気だけはある先生」などです。

別の言い方をすると、「分かりやすいけれども面白くない先生」「面白くて人気はあるけど成績は上がらない先生」「成績は上がるけど別のところに問題があって安心して任せられない先生」などですね。

それでは、下半分にあたるのは何かと言うと、「とりあえずちゃんと分かる程度には授業のできる先生」や「可もなく不可もない先生」です。

特に害は無いけれども、あえて教わりにいくほどの価値も無いですし、安い授業料ならともかく、高い授業料を払って学ばせるような相手では無いとも言えます。

 

さらに、はずれのうちの上半分にあたるのは、「生徒から不評で不人気の先生」や「授業が分かりにくい先生」です。

こういった先生は、担当されると成績が上がることはなく、良くても維持、悪くすると下がってしまいますから、塾の最低限の役割から考えると、やはりはずれと言わざるを得ないでしょう。

そして、はずれのうちの下半分にあたるのは、いわゆる「問題教師」や「授業が成立しない先生」などですが、これは当たりの先生と同じで、いても1教室に1人といったところですね。

 

塾の下位クラスにはずれの先生を配置するのか?

普通に考えたら、上位クラスに当たり先生を配置して、下位クラスにははずれの先生を配置しそうですよね。

しかし一方で、学力の低い生徒ほど力のある先生をあてて、教えやすい上位の生徒ほど、他の先生をあてるという考え方もできそうです。

 

実際にどうしているかと言うと、企業化の進んだ儲け主義の大手塾などでは、上位クラスに優秀な講師を集中させ、下位クラスは不人気な先生や、まだ未熟な先生を配置しています。

下位クラスは、裏で「お客様」と呼ばれ、とりあえず形だけはしっかりと整えて可もなく不可もない指導を行うことで、授業料を吸い取るために生かさず殺さず通わせ続けます。

そして、そこで得た利益や余裕を上位層の指導につぎ込み、進学実績を高めることで、来年以降のさらなる生徒募集と教室展開へとつなげていくわけですね。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

良い塾の選び方・見抜き方 塾選びの判断基準

 

塾の方針によって変わる

ただ、これは全ての塾がそうというわけではなく、あくまでも塾の狙いによって変わります。

上の話は、あくまでも合格実績や売上を重視する儲け主義の塾だからそうというだけで、考え方が変われば対応も当然変わってきます。

そのため、実際には上位クラスではなく、あえて中位クラスに配置する塾もあります。

 

中位クラスにあたりの先生がいることも

一般的に、人気の先生を上位クラスにつけるのは、そこが合格実績や塾の評判を決める生徒層だからです。

一方、「成績の良い生徒を受からせる」ではなく、「今は成績がもうひとつの生徒の成績を上げて受からせる」ことを目指す塾では、最初から成績の良い層ではなく、その1つ下の層にトップ講師を配置します。

つまり、人気の先生を中位クラスにつけるのは、そこが最も成績が伸びる層(=合格実績を引き上げる可能性のある層)だからですね。

 

そういう意味では、上位につけるよりも中位につける塾のほうが、塾としてはまともかもしれません。

ただし、ただでさえ優秀な上位層を「さらに伸ばす」指導ができる先生も少ないため、そういう教師をあえて上位に当てるのも、それはそれで正しい配置だと言えます。

それに、上位クラスに万一のことがあっては、進学実績が低下して来年以降の存続も怪しくなっていきますから、そこにトップ講師を配置しないというのは、なかなか勇気のいるところです。

そういう意味で、中位にあたりの先生を置く塾もありはしますが、現実にはかなりのレアケースというのが本当のところですね。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

先生の学力・学歴と指導力は関係あるのか?

 

下位クラスはどうか・・・?

下位クラスには、新人や人気の無い先生をつけることが多いです。

一部の私立高校などもそうですが、上位を割引や無料にし、さらに手をかけ目をかけ金をかけ、一方で下位をたくさん入れてあまり手をかけず、お金だけをがっぽりいただく・・・というのが、これまで教育業界で多かったよくあるビジネスモデルの基本形です。

今でも入試前になると、下位の生徒を別教室に集めて自習させておき、上位の生徒だけに授業をしているような、一部の悪どい塾の裏側もあるほどです(苦笑)

 

ただし、下位クラスに授業の分かりにくい先生をつけると、生徒から「分からない」の大クレームが起こることもあります。

そのため、安易にはずれの先生をつけるのも難しいわけで、実際には上位クラスに当たりの先生、下位クラスにその次の先生、中位クラスに他の先生を配置するようなケースもあります。

簡単に下を切り捨てる儲け主義の塾は駄目ですが、全ての生徒をちゃんと面倒見たいと思う塾を選んでいれば、意外とそこそこ良い先生に見てもらえる可能性もあるわけですね。

 

ただ、生徒の集まっていない塾ですと、退塾されては困るため、下位クラスに、とにかく人気取りだけが上手な、生徒に迎合して甘やかすタイプの先生を配置するというパターンもあります。

そういった先生は、勉強のできない生徒を甘やかすような指導をし、ますますそういった生徒が集まり、塾の雰囲気が悪くなることも起こります。

これは、授業はひどくても、生徒の評価は高くなってしまうため、一見すると問題が無いように見えてしまうのが厄介なところです。

しかし、ちゃんと勉強したい生徒や、頑張って成績を上げたい生徒が、こういうクラスに入ると悲劇ですから、注意してくださいね。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

学生バイト講師は良いか悪いか?

 

クラス選びの注意点

なお、上位クラスは進み方が早かったり、かなりきついカリキュラムが組まれていたりと、先生の指導力以外の部分に問題がある場合も多いです。

いくら教え上手な先生でも、生徒の学力以上の内容を詰め込もうとすれば無理が生じますから、それよりは、そこそこの先生が生徒に合った進度で進めてくれるクラスのほうが、生徒にとっては幸せでしょう。

(授業が面白いか、勉強以外の成長はどうかといった、別の問題は横に置いておきます)

 

以上のとおり、一般的(=最も多い企業化した大手進学塾)には「上のクラスほど良い先生」というのが当てはまります。

そのため、低学力の生徒ほど、小さな個人経営の塾や個別指導塾などを利用したほうが、いわゆる「餌食」にされないですむ可能性は高くなりますね。

ただし、個別指導塾も今は企業化しているところが多いですから、そういうところだと下位層の生徒ほど餌食にされてしまいやすいです。

反対に、大きな塾でも下位までしっかり見てくれるところもありますから、具体的には各塾ごとで判断してくださいね。

 

○ 参考:生徒の学力によっても合う塾は違います。

学力別に見た中学生の塾選び

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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