- 塾を辞めたいが、どうやって言えば良いか
- 退塾の方法が知りたい
- 塾をやめる時はいつまでに言う必要があるのか
- どんな理由で塾を辞めるのが正しいのか
- 塾を辞める時に、親はどう挨拶すれば良いのか
「塾を辞める」で検索してみると、上位にずらっと並ぶのは、こういった内容のものでした。
すなわち、「すでに塾を辞める気持ちは固まっている」人が、その先をどうしたら良いかを知れる内容ですね。
実を言うと、てっきり「今の状況で塾を辞めて良いのかどうか?」「塾を辞めたほうが良いのか、辞めないほうが良いのか・・・」といった悩みで検索する人が多いと思っていました。
そのため、これまでもそういった内容ばかりになっていましたから、今回は趣向を変えて、上のテーマで書いてみましょう。
なお、このテーマについても、他のテーマほどではないとは言え、ウソやごまかしなどの内容が散見されました。
とても有意義なものもあるわけですが、中には役に立たない内容もありますし、ただのポジショントークや、自塾・サービスの宣伝にしかなっていない内容もたくさんあります。
そこで、この記事では、いつものごとく「塾を辞める」について出てくる情報の真偽や正しい知識について触れていきましょう。
塾選びがテーマとなるだけに、業界の裏事情などにも公開可能な範囲で触れていきますから、よろしければ参考にしてくださいね。
参考:塾選びについてはこちらも
目次
退塾防止の引き止め工作に備える
塾を辞めようとすると、引き止められないか心配する方もいるでしょう。
実際はどうかと言うと・・・わりと高い確率で引き止められると思っておいたほうが良いです。
- 担当の先生を交代させるから、もう少し頑張ってみませんか?
- 点数に出るのはこれからなのに、今辞めてしまうのはもったいない。
- こちらのやり方を変えて見るので、もうしばらく様子を見てあげてください。
- 今までは見直しと基礎固めで、これからが本当に伸びる時期です。
- 辞めるにしても、次のテストが終わるまで判断を待ってほしい。
- このまま辞めてしまうなんて寂しいな・・・
- 受験(成績)のことを考えたら、絶対に辞めないほうがいいと思う。
不満を聞いて退塾する理由を消そうとするもの、退塾の判断が実は間違いだと指摘するもの、退塾をいったん先延ばしにしようとするものなど、様々です。
しかも、対象は保護者だけでなく、保護者が見ていないところで生徒に対しても行われます。
儲け主義の大手塾では、退塾率や退塾数といった数字が、出世や給料に大きく影響するため、たとえ外面はそう見えなくても、内面は必死です。
また、たとえ儲け主義でなくても、経営の厳しい塾になると、生徒数が減ればそれだけ厳しくなりますから、やはり懸命にならざるを得ません。
それに、経営が順調で良心的な塾であっても、逆に良心的だからこそ「やっぱりもう少し続けてほしい」と思って、引き止めに入る場合もあるものです。
こういった背景から、引き止め工作にも、良いものと悪いものがあるとも言えます。
ただ、純粋な思いから来る「引き止め」でも、完全に辞めると決めている側からすれば邪魔でしかないですよね。
また、保護者には引き止めがなかっただけで、実は子供に対して執拗に引き止め工作が行われているケースもあります。
いずれにしても、何らかの引き止め工作はあると思っておいたほうが良いでしょう。
参考:塾選びについてはこちらも
退塾の理由はどうするか
退塾をする際に厄介なのが、辞める理由をしつこく聞いてくる塾です。
もちろん、塾からすると「どうして辞めるのか」「何が不満なのか」を知りたいのは当然のことです。
また、退塾防止の引き止め工作をしたい側からすると、まずは理由を聞かないことには説得も難しいというのがあります。
ただ、基本的に「退塾」を選択する時には、何か大きな不満があったり、信頼を失いかけたりしているといった背景があるものですよね。
そんな時に、わざわざこちらが手間と時間をかけてまで、理由を伝える気持ちになれないとしても、それは自然なことです。
それに、下手に不満を伝えると、「だったら、今後はこうします」などと提案をされるなど、余計な引き伸ばし工作の手がかりにされかねません。
実際に、「こういう理由を言われたら、こう返しましょう」というようなマニュアルもあるわけで、余計な発言はやぶ蛇となりかねません。
(こうした場合、何らかの譲歩を引き出したくてするのならともかく、そのままスムーズに退塾したいと思っているのなら、余計なことは言わないほうが安全です)
そもそも、相手が言いにくそうにしているものを、あえて聞き出そうとするのは、マナーとしても教育者としても、どうかという話ですよね。
私も、携帯電話やネット回線の切り替えの際に、何度も何度も何度も・・・(大げさでなく)聞かれて、本当に嫌な思いをしたことがあります。
そこで下手な理由を口にすると、ここぞとばかりに説得工作が始まって、聞きたくもない説明を延々と聞かされる・・・ということもありました。
こういったことはどこでもあり得ることですから、事前に準備はしておいたほうが良いでしょう。
ちなみに、退塾の理由を「絶対に言わない」と決めて、一切口にしないというのも、それはそれでありです。
実のところ、理由を言いたくなければ、別に言わなくても構いません。
それこそ「別に明確な理由はありません。ただ何となくです」でも大丈夫です(笑)
あちこちのサイトを読んでいると、「納得してもらうためにも、正直に伝えるほうが良い」「余計な説得を招くので、別に伝えなくても良い」と意見が分かれていますが、これはそもそもの前提から話がずれています。
何しろ「理由を伝えなければならない」という決まりはどこにもないわけで、理由を言いたい人ならともかく、言いたくない人にとっては「理由を聞いてくる」ことそれ自体が、余計なお世話ですよね。
理由を聞かれて、「どう答えよう」や「答えるべきか否か」と考えている時点で誘導されているわけで、実際には「そもそも答える理由がありません」と返しても良いわけです。
ただ、「理由を言わなければ退塾届を渡せません」「規約により理由を聞かないと受理できません」などと、意味不明な言ってくる嫌らしい塾も普通にあります。
また、理由を聞かないと上司などから叱責されるような塾もあって、その先生も「できれば聞きたくない」と思いながら、しつこく聞いてくるような場合もあります。
そういった場合に、ひたすら沈黙を続けても、お互いに気分が悪くなるだけですから、面倒を避ける意味で、それらしい理由を用意しておくのも良いのではないでしょうか。
なお、良心的な塾だと、引き止めるためではなく、純粋に「今後のサービス改善のために聞きたい」と思っているところもあります。
ですから、今まで良好な信頼関係が作れており、そのまま円満に退塾したいということであれば、差し支えのない範囲で伝えてあげてください。
また、転居などのどうしようもない理由の場合は、伝える側も言いやすいと思いますから、気兼ねなく伝えると良いでしょう
参考:塾選びについてはこちらも
退塾の理由がどうしても必要なら?
それらしい理由を用意したい場合は、これが最も有効でしょう。
- 細かいことは言えませんが、家庭の事情で辞めさせてください。
とりあえず「家庭の事情」を理由にしておけば、大抵の塾はそこで引き下がります。
もちろん、これを言われても塾側は納得できないでしょうが、別にこちらが頑張って納得してもらう必要はないですからね。
それに、本当に言いづらいことがある時にも、やはり「家庭の事情」と濁すしかないわけで、自分がつらい思いをしたことのある人や、弱者の痛みが分かる人なら、あえて深入りはしてきません。
また、中には「引き止め工作は嫌だけど、嘘はつきたくない」と感じる方もいるでしょうが、これであれば嘘にはならずに済みます。
実際、子供の成績が上がらないことや、子供がやる気を出さないことも、家庭内で起きている問題であり、全て「家庭の事情」に含まれますからね。
ただ、これでも「どういった事情か、差し支えなければ教えてくれませんか?」などと追求してくる悪質な塾もたまにあります。
その場合は「差し支えるので、お教えできません」「安易に家庭の事情に踏み込もうとする、それ1つとっても辞める理由になると思いますよ」などと返してあげましょう(笑)
それまでの付き合いの中で、家庭の事情まで含めて相談していたようならともかく、辞めると分かった時だけ、家庭の事情を気にかけてくるというのは、あまりに都合が良すぎますよね。
(反対に、もしもこれまで家庭の事情も含めた深いところで相談をしていたのであれば、それでも辞めると決意するに至った大きな理由があるはずですから、それをそのまま伝えてあげれば良いでしょう)
なお、「家庭の事情」だと、粘られてしまいそうで嫌だなという場合は、次の候補もあります。
- 本当は続けたいのですが、経済的な事情で続けることができません。
- 新しい塾が決まって、もう手続きも済ませてしまいました。
実のところ、「家庭の事情」よりも確実なのが「経済的な事情」です。
何しろ、相手が悪質な儲け主義の塾であるほど、「経済的な事情」と言っておいたほうが、「無理に止めても授業料の未払いが発生して危険だ」と諦めてくれやすくなりますからね。
ただ、個別指導のようにコマ数で授業料が変わるケースのように、「曜日・回数を減らしましょう」「コースを変えましょう」などといった提案につながってややこしくなる場面はあります。
また、「家庭の事情」と違って、経済的に苦しくない時に言うのは嘘になってしまいますから、そういう場合にも不向きでしょう。
一方、「他の塾に通います」を理由にするのは、余計な探りを入れられることになる上に、良い印象も与えないため、基本的には辞めたほうが良いです。
少しひねって、今が集団指導なら「個別指導に変えます」、今が個別指導なら「集団指導に変えます」というのもありますが、これだと「足りない部分を補います」という話になったり、下手をすると系列の塾を紹介されたりするという面倒な流れもあり得ます。
そこをさらに踏み込んで「もう次の新しい塾が決まっていて、手続きまで終わっている」という言い方なら、相手も諦めるしかないというわけですね。
ただ、これも嘘になってしまうことがあるのは同じですし、本当だとしても「どんな塾なのか」「どうしてそこにしたのか」などの余計な探りを入れてくることはありますから、あえておすすめするほどではないでしょうか。
よくある退塾の理由
一応、参考までに、よくある退塾の理由についてもご紹介しておきましょう。
- 成績が上がらない
- 担当の先生と合わない
- 他の生徒とうまくいかない
- 塾(先生)の指導方針が合わない
- 授業のレベルが合わない(ついていけない)
- 子供が勉強しない
- 子供にやる気が無い
- 授業についていけない
- 質問できない
- 部活や習い事と両立できない
- 体力的に厳しい
- 教室が騒がしい
- 自習室が騒がしい
- 他に良い塾を見つけた
- 家で自分でやってみたい
- 塾(先生)に対する不信感が強まった
- 子供が辞めたいと言った
ここでは、経済的理由、転居、送迎などの、塾側がすぐに納得してくれる物理的に難しいもの以外を挙げてみました。
ただ、これらをそのまま正直に言うと、退塾防止の引き止め工作に引っかかって、話がややこしくことがあります。
例えば、「成績が上がらない」と言えば、「今のままだと、他の塾に行っても同じだ」「それは生徒の取り組み方が悪いからだ」と生徒(場合によっては家庭)に責任転嫁をし、辞めるという判断はそもそも間違いだという話をしてくることもあります。
明らかに塾側に問題があるような理由でも、「それならすぐに改善できます」と提案をされてしまうと、「それでも辞めます」とはなかなか言いづらくなってしまいますよね。
基本的に、塾講師には口の立つ人のほうが多いですから、事前に「辞める」と決まっている場合は、こうした理由は持ち出さないほうが無難となります。
(反対に、「辞めるかどうか迷っている」と相談に行くのであれば、正直に伝えたほうが改善につながって良いでしょう)
参考:塾選びについてはこちらも
退塾に必要な手続き
基本的には、他の多くの契約と同じく、「塾を辞める」という意思表示をすれば十分です。
そのため、本当ならば手段は何でも良いわけですが、最もお手軽(?)なのは電話で申し出ることですね。
そもそも、書面で正式に届けを出さなければ契約解除できないという法的根拠も無いですから、本来ならメールで伝えるだけでも十分です。(ただし、クーリング・オフの場合は書面が必要です)
もう少し時代が進めば、LINEのようなSNSで伝えるだけでも十分という風潮になるかもしれませんが、今はメールでさえも「いきなり送りつけて終了・・・というのは社会人としてどうなのか」と感じる人も多いでしょう。
ですから、まだしばらくは電話か対面でというのが無難ですね。(中には、全てメールで受け付けている有名塾もあります)
ただし、退塾に際しては、退塾届の提出を課す塾もあります。
塾側からすると管理の都合があるわけですが、辞める側からすると、要するに退塾にハードルを設けることで、スムーズな退塾を阻止しているだけの、完全に無駄な一手間ですね。
実際、退塾届を出すということは、その際に1度は会話をする機会が作れますから、そこで退塾防止の手立てが打てるということにもつながります。
この場合だと、電話をした上で、自分または子供経由で届けを受け取って提出するという手順を踏む必要があると思ってください。
退塾は誰が言うのか
退塾を申し出るのは、基本的に「保護者から」が正解です。
法的に、未成年者は契約行為ができないため、当然と言えば当然ですね。
(厳密に言うと、契約はできるのですが、保護者の一存で、原状回復義務なしに取り消しができてしまいます)
実際には、子供から言わせる家庭もありますが、それで完結することはまずありません。
大抵の塾では「親御さんから申し出てもらって」と促されますから、最初から保護者から申し出るほうが話は早いでしょう。
ただし、退塾届などの書面が必要な塾の場合は、子供に「親から届けをもらって来てほしいと言われた」と伝えてもらうのはありです。
何しろ、親が取りに行った場合、その場で書くにしてもそれなりの時間を取られますし、いったん家に持ち帰るとしても、最低2回は顔を合わせることになりますからね。
ただ、厄介な塾ほど、「届けは保護者にしか渡せない決まりだ」と、訳の分からないルールを持ち出すものですから、期待はしすぎないでくださいね。
なお、退塾の意向が塾側に伝わると、生徒に対する退塾防止のための働きかけがスタートします。
子供が説得されてしまいそうで心配だという場合は、最初から塾に出向いて、1回で手続きを終わらせてしまうほうが安全となります。
ただし、その場合も、印鑑が必要だとか書類に不備があるとかで手続きの完了を後伸ばしにさせたがる塾も稀にあることは、念のため付け加えておきましょう。
参考:塾選びについてはこちらも
退塾に伴う授業料の返金
すでに納めた当月の授業料については、基本的に戻ってくることはありません。
具体的なことは塾の規約に書かれていますから、そちらを確認してみると良いでしょう。
一般的に多いのは、毎月の基準日(締め日)があって、それまでに届け出れば当月まで、それ以降だと次月までの授業料が請求されます。
例えば、基準日が「毎月15日」だとすると、15日までに手続きが済めばその月で辞められるのに対し、16日以降の手続きになると翌月で辞めるという仕組みですね。
これについてはかなり多くの塾で共通ですし、金融機関の手続きにかかる事情も含めた、一般的な商習慣として成立しているものですから、あえて深入りはしないでおきます。
(特商法によると、当月分は返金不可で、翌月分については月謝分と2万円の低いほうとなるため、授業料の高い塾だと2万円を超える分は返金義務が生じます・・・が、そこまで厳密にしているところはまずないでしょう)
そのため、これ以上の期間(例:手続きの翌々月)の授業料を請求してくる場合については、明らかに取りすぎとなります。
また、入塾の時点で、半年間や一年間などの授業料をまとめて前納していた場合には、特商法に基づいて返金請求ができます。
悪質な塾ほど、規約や法律など知ったことかという対応をしてくるのが厄介なところですね。
参考:有名塾の基準日(HP上で公開しているところ)
- 早稲田アカデミー:前月20日
- ゴールフリー:前々月末日
- 明光義塾:教室ごと
退塾に伴う授業料以外の返金
維持費・教材費・講習費・・・など、塾では授業料以外にも様々な費用がかかりますよね。
これらは半月に1度や、年に1度のタイミングでまとめて支払うケースが多く、しかも返金に対応したがらない塾が多いため、退塾の際には注意が必要です。
とりあえず、教材費のように現物と交換するようなタイプの費用は、実際に使用したものについては返金されなくてもしかたありません。
一方、講習費のように、将来に受ける分を先払いするタイプの費用は、本来であれば返金されて然るべきです。(契約書面の交付から8日以内はクーリング・オフ可能。書面の交付がなければ随時可能)
また、維持費のように、支払いは一括でも、実際の適用が断続的になるものは、過去に利用した月はともかく、未来の月の分は返金対象となります。
ただ、現実には、これら全てを返金しない塾も多々ありますから、注意が必要です。
実際、退塾にかかる返金の対応や基準には、理不尽なものも非常に多く、紛争や訴訟も起きているものです。
高額な場合や納得がいかない場合は、各市区町村の消費者相談窓口や弁護士などに相談してみるのも良いでしょう。
参考:塾を辞めるかどうか迷ったらこちら
退塾に適したタイミング
上でも触れたとおり、退塾に適したタイミングは、辞める予定月の基準日までとなります。
ただし、これは「子供にとって適したタイミング」ではなく、単純に「手続きや授業料の面で適したタイミング」ですね。
実際は、あくまでも「子供にとって適したタイミング」を優先するべきですから、そちらを踏まえた上での話となります。
これ以外のタイミングですと、「最後の授業が終わった日」とするところもありました。
そのうちのいくつかは、文章がコピペになっているという恐ろしい状態でしたが、これはちょっと遅いです。(塾が塾の文章を盗用しているケースですね。私も定期的にやられますが、こういうことをする悪質な塾は絶対に辞めましょう)
上でも触れたとおり、基準日(締め日)を過ぎると翌月分まで請求されますから、授業が終わるよりも前、辞める予定の基準日までに申し出ましょう。
塾側からすれば、少しでも遅く申し出てくれたほうがありがたいため、そういう表現が増えますが、実際は早め早めに手続きを済ませるようにしたいですね。
なお、ぎりぎりにしたほうが良い理由としては、「退塾が決まったタイミングから、指導が粗雑になるなど、露骨に対応やサービスが低下するようなところがあるから」です。
これは確かにそうなのですが、それを恐れてぎりぎりまで通うのは本末転倒であり、粘ったせいではずれの塾に1ヶ月余分に通うことになる(または、無駄に授業料だけ支払う)ほうがよほど痛いですよね。
むしろそういうことをされたら、「こんなことをする塾は、やはり早めに辞めて正解だった」と安心するほうが正しいでしょう。
ですから、辞めようと思っている塾に対して、「損をしないようにぎりぎりまで受けよう」などとは考えず、もっと良い塾を早く見つけるほうを頑張った上で、「来月から確実に移れるように、早めに退塾手続きを進めよう」と考えるようにしたいですね。
お礼や挨拶
なぜかやたらと菓子折りなどのお礼について触れているところが多いですが、最近の保護者世代の方が、これをすぐに思いつきますかね?
これについて触れると検索エンジン対策になるのでしょうが、情報として本当に必要なのかは微妙な気がします。
とりあえず、菓子折りなどのお礼は一切不要です。
これから縁を切ろうというのに、手土産を持っていくのも変な話ですよね。
今まで非常にお世話になったけれども、転居でしかたなく・・・というような場合であればありでしょうが、基本的には必要ありません。
挨拶は、したい場合はしても良いですが、別にあえてしなければならないものでもありません。
電話で退塾を申し出る際に、「今までお世話になり、ありがとうございました」と伝えてもらえれば十分です。
もちろん、円満な形で辞める場合など、保護者自身が最後に話をしたいという時には、直接顔を合わせて挨拶していただくのも良いでしょう。
参考:塾選びについてはこちらも
塾を辞めた後のことを決めておく
最後に、塾を辞めた後の話ですね。
他のほとんどのサイトでは、自分でする、別の塾に通う、家庭教師にする、オンラインのサービスを利用する・・・など、いろいろと例を挙げながら紹介するパターンが多いのですが、これは基本的に読み飛ばして良いです。
特に、特定の塾や教育サービスの名前を出してくるものは、確実に宣伝か紹介料が目的であり、裏でお金やら何やらが動いていますから、割り引いて読むようにしておきましょう。
そういったことではなく、ここでお伝えしたいのは「必ず辞める前に、辞めた後のことを決めておく」です。
別の塾に移るなら、良い塾を見つけておくことですし、家で面倒を見るなら、そのための準備や情報収集をしておくことですし、別の教育サービスを使うなら、先に検討をつけておくことです。
これは昔から何度もお伝えしていることですが、いったん塾を辞めて「空白期間」ができると、状況が悪化したり、生徒の気持ちが切れたり、学習習慣が途切れたりなどで、不測の事態が起こりやすいからですね。
実際に、過去のご相談事例でも、
- 塾を辞めるまでは「次の塾で頑張る」と言っていたのに、辞めた途端に「やっぱり塾に行きたくない」とゴネだした
- 塾を辞めたことでできた空き時間をスマホやゲームを費やすようになって、そのまま依存状態になってしまった
- 次の塾が決まるまでの1-2ヶ月間の、学校の授業が分からなくなってしまい、苦手単元ができてしまった
- いざ辞めてから探し始めたら、意外と良いところが見つからず(見つかっても空き枠がなく)、ずるずると先延ばしになってしまった
・・・といったものがいくつも寄せられているものです。
特に、今が成績不振だったり、反抗期がひどかったり、学習意欲が低かったりと、あまり良いとは言えない状態にある子供ほど、この手のリスクが高くなることには注意が必要です。
具体的に次を何にするべきかは、各家庭や子供の状況によって正解が変わりますが、辞めるよりも前に次の目星をつけて、準備を済ませておくことの大切さは、全てに共通していると思ってくださいね。
(もちろん、次に選ぶ塾なり教育サービスなりが低質なものだと同じことの繰り返しになりますから、次こそは入念に正しい塾選びをされてください)
参考:塾選びについてはこちらも
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