何年生から塾に入れるべきか?

かなり大きなテーマですね。

 

もちろん答えは、「生徒によって違う」&「入る塾によって違う」です。

 

生徒によって違う

早いほどうまくいく生徒がいる一方で、早いと逆効果の生徒がいます。

 

飽きっぽいAさんは、中1から塾に入って最初は真面目に頑張っていました。

でも途中からは授業も課題も手抜きがちになり、どんどん失速して中3になる頃には見るも無残な成績になって退塾してしまいました。

 

お調子者のB君は中1でオール5に近い成績をとりました。

ところが、「自分はできる」と調子に乗ってしまい、中学生の間は2度とその成績を上回ることができませんでした。

 

入る塾によって違う

早く入るほうが良い生徒でも、入る塾を間違えると逆効果になることもあります。

 

考える力があり、ものすごくセンスの良い生徒だったCさんは、宿題を大量に出す暗記型の塾に入ってしまい、勉強を大嫌いになってしまいました。

遅くてもコツコツ努力するのが得意だったD君は、集団指導で競い合う塾に入ってしまい、授業についていけず落第生の烙印を押されてしまいました。

 

よく話題になる公文式でもそうです。

 

小さいうちから公文式に入れておくと、かなりの計算力がつく子がいます。

それで算数が得意になって、計算しかしていないのに数学センスまで伸びていく生徒もいます。

 

その一方で、計算スピードばかりに気がいって高学年になるとついていけない生徒もいます。

ひどい場合は「昔はできたんだ!」と、プライドばかり高くて余計に教えにくいという、悲しい状態の生徒もいます。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

塾はいつから入れるべきか?

 

もっと早く塾に入れておけば良かった・・・?

ただ、面白いことに中3になってから塾に入れた場合については、かなり多くの保護者が「もっと早く入れておけば良かった・・・」と感じることになります。

理由は簡単です。

 

受験ぎりぎりになって入れば生徒に危機感があるため、どこの塾でも成績は上がって当然です。

もちろん10点上がるか50点上がるかの違いはあるため塾選びは大切ですが、1点も上げられないようなひどい塾は、理論上ほとんどありません。

(ただ、現実にはそういう塾もいくらかありますから、塾選びの際には注意しましょう)

 

正直なところ、生徒をいかにやる気にさせるかが最大の勝負ですから、もともとやる気のある生徒ばかりなら、塾の指導が悪くてもそこそこ上がってしまいます(笑)

中3の危機感を持ったやる気のある生徒の成績が上がっても、その塾の教え方が良いとは言い切れないのですね。

(もちろん、やる気のない生徒が入って上がったなら、それは塾の力でしょう)

 

一方、早く入れて上がらなかった場合、早く入ったことが悪いのではなく、なぜか生徒の授業の受け方や学習姿勢が悪かったという考えに落ち着きます。

ひどい場合だと「塾に通っていなかったら、もっとひどくなっていた」などと塾の先生に説得されたり、ややもすると1人で勝手に納得してしまいます(笑)

文章にするとおかしな話と思うでしょうが、実際にこうやって考える親御さんはとても多いです。

 

いずれにしても、中3で塾に入った生徒は意外なほどに成績が上がるため「もっと早く入っていたら、もっとうまくいったのに・・・」と考えがちです。

 

早く入っていたらうまくいったのか?

もちろん、実際に早くから入っても危機感が無いため、結果は大きく変わることになります。

お尻に火がついた状態で塾に入るのと、全くそうでない段階で塾に入るのとで、同じ結果になるはずが無いですよね。

塾に入ったことでやる気になったのなら、その塾が素晴らしかったという話になりますが、やる気になった後で塾に入ったのだとしたら、その塾が良かったことには全くなりません。

 

しかし、塾で教えていると分かるのですが、実際に2人目を早く入れる保護者が圧倒的に多いです。

すでに書いたとおり、「その子に中1からの入塾が合うかどうか」はその子次第ですし、さらに「その塾に入れるのが良いのかどうか」もその子に合わせて考えるべきです。

 

親からすると早く塾に入れたほうが安心できるため、お金さえあるなら早く入れること自体はありでしょう。(ただし、子供が嫌がっている場合は絶対に駄目ですよ)

一方、「前の塾に中3から入れてうまくいったから、下の子は同じ塾に中1から預けよう・・・」などと安易に考えるのは無しです。

特に兄弟姉妹で性格やタイプが違う場合などは、くれぐれも気をつけましょう。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

 

 

いただいたメッセージ

2人目を早く入れる保護者が圧倒的に多い。
まさしく、私です(汗)

中3で入ると危機感があるので、どんな塾でも上がりやすいって
凄く納得です。
その危機感が1年生からあれば、どれだけ楽だったかと何度も思いました。
あの時は親の私も切羽詰っていました。
中3なので塾選びに失敗できないって・・・

塾は英・数はどこの塾でも学校より先取りで教えてくださいますよね。
それで確認テストが親としては最大の魅力です。
その確認テストで合格点以下なら合格するまで追試をして
更にもう一度同じ単元を学校で教えてもらうので・・・

上の子は中3で入塾しましたが私はもっと早く入ってればと思い
本人は中3からで良かったと言っています。
自分で先に問題を考えたいのに塾では親切に先に
やり方を教えてくれるのが嫌らしいです。
でも受験勉強のやり方とか分からなかったので
中3では入って良かったと言っています。

下の子は自分で考えてひらめくとかより
やり方を教えて欲しいほうです。
だから小学校では算数が苦手でした。
どちらかというと記憶系の方が得意です。
数学でつまづくときっと取り返しがつかなくなるタイプと思います。

どこの塾が子供に合うか、本当に悩みます。
でも、今のとこ楽しく塾に通っています。
授業を受ける前に塾でおしゃべりするのが楽しいそうです。
そんな勉強と関係ないことのように思うけど
それも大切のように思います。
楽しい環境でないと行ってても辛いだけなので。
面白いのが上の子も下の子も友達と(心の中で)競争してます。
上の子は志門塾なので人数が多くて
岐阜模試の上位100人が張り出されて次の模試ではあの子に勝ちたいと・・・
下の子は上限12人のクラス内で確認テストで一番点数が良かった・・・とか
切磋琢磨して伸びるってこれですね。

でも、1つ心配があります。
下の子の塾は受験のデータがあまり無いのです。
受験の時の相談があまり頼れそうにないです。

ついついコメント長くなってしまいすみません。
最近、更新が多くて嬉しいです。
ご無理なさらず更新してください。

 


 

>その危機感が1年生からあれば、どれだけ楽だったかと何度も思いました。

そうですよね(笑)
しかし、1年生からずっと続くはずも無いため、むしろ普通の姿だと思いますよ。

(ずっと続くには、環境も大事ですね)

 

>更にもう一度同じ単元を学校で教えてもらうので・・・

同じところを学校で教えてもらうと言っても、塾より簡単な内容で、塾よりゆっくり進む授業で効果があるかは微妙です。

(大人で言うと、すでに知っている料理の作り方の本を、何度も読む気にはならないですよね?)

 

それに何より、生徒が真剣に聞けるかどうかは別問題です。

反対に、前より学校の授業を真剣に聞かなくなって成績が下がった生徒を山ほど見ていますからね(苦笑)

 

>自分で先に問題を考えたいのに塾では親切に先にやり方を教えてくれるのが嫌らしいです。

実はこれが正常な反応です。

「自分でやるより先にやり方や答えを教えてほしい」と口にする生徒のほうが今はずっと多いですが、それでは社会に出てから苦労します。

社会で成功するには、やり方や答えは自分で見つけるしかありませんからね。

 

何よりも、自分で考えられるお子さんというのは素晴らしいことです。

あまり長くいると塾の適切でないやり方にも慣れてしまっていたでしょうから、入塾した時期もちょうど良かったと思います。

 

>数学でつまづくときっと取り返しがつかなくなるタイプと思います。

むしろ、早い段階で一度つまずいたほうが良いと思いますね。

中学数学はともかく、高校数学はほとんど誰もが一度はつまずきます。

そこで立ち直ることも含めて、高校の勉強ですからね。

最初の挫折はダメージが大きいため、分からないところを何とか克服するという体験を、内容が簡単な小学校・中学校のうちに経験しておくと強いですよ。

 

>そんな勉強と関係ないことのように思うけどそれも大切のように思います。

そのとおりとても大切なことだと思います。

実は楽しさにもいろいろあるわけですが、少なくとも「嫌々行く」のは精神的にも、指導効果的にも良くないですからね。

 

>切磋琢磨して伸びるってこれですね。

そうですね、成績の張り出しという手法には賛否両論ありますが、誰かと競争するということについて言えば、社会に出てから誰もが経験することだけに、今のうちから経験しておくのはとても大切なことだと思います。

「切磋琢磨」・・・良い言葉ですよね。

中には足の引っ張り合いをする困った生徒たちもいますけれども(笑)

 

>下の子の塾は受験のデータがあまり無いのです。
>受験の時の相談があまり頼れそうにないです。

大した問題ではないと思います。

確かに、小規模塾では進路指導がやや頼りないところも多いですが、塾長に大手塾で指導経験があるなどすれば、特に問題なく指導してもらえます。

それが駄目な場合でも、中3だけ塾を変えるという選択肢もありますからね。

 

また、模試や講習だけ別の塾を利用して、その際にデータを入手してしまうというのも1つの手です。

進路指導に慣れてしまっている私のような人間からすると、別にデータなど無くとも、普段の生徒の様子と直前の志望者数さえ分かれば、受かるかどうかくらいはおおよそ分かってしまいますしね(笑)

中1から入れるなら、むしろ「データなど気にせずとも、楽々受かるぐらいのレベルにする」ほうを期待しますね。

ただ単に受からせるだけなら中3からで十分ですから。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

偏差値の正しい受け止め方と塾選び

転塾のウソ 塾を変えるときの判断のポイントや注意点

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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