お店などで何か商品を購入する場合、買って次の日にでもそれを使ってみれば、良いかどうかが判明しますよね。

何かサービスを利用する場合でも、数日から1ヶ月も利用すれば、良いか悪いかの判断くらいはつきます。

ところが、「塾」のような教育サービスには、これがなかなか当てはまりません。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

転塾のウソ 塾を変えるときの判断のポイントや注意点

 

入った塾が本当に良いか分かるのには時間がかかる

塾へ入れた場合、その塾が本当に良いかどうかは、すぐには分かりません。

入って1ヶ月どころか、最低でも2-3ヶ月、普通は3-6ヶ月はしないと分からないものです。

なぜかと言うと、たとえそんなに良い塾でなくても、入ってすぐはうまくいっているように見えやすいからです。

 

まず、塾に入ったばかりの生徒は、新しい環境を新鮮に感じて楽しく通います。

最初はやる気もあるため、それなりに頑張りますから、表面的にも「良い状態」になりやすいです。

ところが、2-3ヶ月もすると生徒も慣れてきて、入塾時に見せていた意欲が次第に薄れていきます。

それでも、入る前より良い状態なら構いませんが、前の状態と同じ(かそれ以下)になってしまうようでは、わざわざお金を払って通わせている意味がありません。

このように、最終的に前と同じ(または前より悪い)状態になる場合は少なくないのですが、少なくとも入ってすぐの段階だけを切り取ると「塾に入ってから良くなった」と感じてしまう可能性が高まるのですね。

 

また、塾側も新しい生徒ということで、目をかけようとしてくれますから、対応も普段より良くなります。

そして、こちらを気にかけてくれないよりも、気にかけてくれるほうが良いに決まっているわけで、そのぶん「良い塾だな」と感じる可能性は高まることになります。

しかし、半年もすれば、塾には他の新しい生徒が入ってきますから、少し前に入った生徒は「大勢の中の1人」に変わります。

つまり、新入りのお客様だった状態から、他の塾生と同じ扱いを受ける状態になるわけですね。

実は、塾の本当の良さが分かるのは、この「普通の塾生に対する扱いがどうか」という点です。

そういう意味でも、塾に入ってすぐに正しい評価をするのはなかなか難しいわけですね。

 

ちなみに、良い塾は、長く通っている生徒ほどやる気があって、成績も高いです。

一方で悪い塾は、長くいる生徒ほどマンネリ化してやる気が低く、しかも成績が伸び悩み、または低下しています。

ただ、あまりに長く通っている生徒の場合は「塾に通っているから、その成績を維持できている」という見方もできますから、2-3年もいるような生徒では参考になりません。

そのため一番良いのは、入塾して3-6ヶ月くらいの生徒の成績を調査することですね。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

こんな塾には預けるな

 

たとえ良し悪しが分かっても辞めづらい

また、入ってから判断するにしても、「1度入ると、なかなかやめさせてもらえない」という難点があります。

退塾届はもちろん、退塾前の面談を義務付けるところもありますし、「そんなのが必要か?」と思うような面倒な手続きを課すところもあります。

親しい先生から退塾をやめるように説得させることもあれば、やめにくくなるような工作をすることもありますし、塾内の親しい友達から引き止めてもらうようなこともあります。

もちろん、それが生徒のためとってプラスになることであれば良いでしょうが、明らかに別の塾に変わったほうが良い場合でもそういうことをするのですから問題です。

 

そもそも、塾の給与査定の項目には、生徒の退塾数も含まれているくらいですからね。

客観的に見て「この生徒は違うシステムの塾で学んだほうが伸びる」と思っても、半ば強引に塾を続けさせるところは結構あります。

そういった時に、私のように完全な善意から他塾を勧めるようなことをするのは、例外どころか、この世界では異常です。

何しろ、こちらが他塾を紹介しても、他塾はこちらの塾を紹介することはあり得ず、一方通行で生徒が減り続けてしまいます。

こういったバカ正直なやり方は、子供のためにはなってもビジネスとしては成立せず、すぐに塾そのものが潰れてしまうのですね。

(反対に、成績不振や扱いにくい「お荷物の生徒」を他塾や他コースに勧める塾は山のようにありますが・・・)

 

そもそも、塾に入って2-3ヶ月たった頃に「この塾はまずかった」と分かっても、入塾金や教材費などはもちろん、その間の大切な時間ももう返ってこないですよね。

そういう意味でも、やはり塾は「入ってからでなく、入る前に決める」ことがとても大切になってきます。

もちろん、塾にあまり期待しないで、塾を教材・勉強法の1つとして使う方であれば構いませんが、塾に多くを期待する人であればあるほど、事前にしっかりと判断したいですね。

 

何を基準にして判断するかは、別の記事も参考にしていただければ幸いです。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

成績の上がらない塾を変えるかどうか迷う時の判断基準

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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