今回は、塾や家庭教師は予習型が良いのか、復習型が良いのかの話です。

 

予習型と復習型に共通の必須条件

よく予習型の塾は「何度も復習になって良い」とチラシで宣伝します。

  • 塾で先に習う
  • 塾でテストをする(復習になる)
  • 学校で習う(復習になる)
  • 定期テスト対策をする(復習になる)

・・・といった具合ですね。

 

ところが冷静に見ると、予習型でも復習型でも原理は同じです。

 

予習型の場合、塾で初めて習い、学校が復習になりますよね。

復習型の場合、学校で初めて習い、塾が復習になりますよね。

 

どちらも2回勉強していることに変わりはありません。

そのため、チラシに書いてあることは、実はあまり関係ありません。

 

そんなことよりも、予習塾か復習塾かの塾選びの際に、とても重要なポイントが1つあります。

それは「1回目に習うほうが必ず理解できなければならない」です。

 

もし学校の教え方が下手で全く分からないとすると、塾に行って最初から学び直すことになります。

それはほぼ「1回」しか習っていないに等しいですよね。

 

これとは反対に、塾に通っているのに塾では理解できず、学校に行ってはじめて分かる生徒もいるのが現実です。

これなども「1回」しか習っていないに等しいですよね。

 

基本的には塾のほうが分かりやすいことが多いのですが、予習塾には意外に「授業についていけていない生徒」が多いです。

塾で1度やったからこそ学校で分かったのであって、塾でやっていなかったら学校でも分かっていなかった!

・・・などと正当化する塾(や生徒自身)もいます(笑)

そういう効果が無いとは言えませんが、その程度の指導であれば家庭でも簡単に実現できるわけで、やはり最初の1回目でしっかり理解できる状態が基本です。

 

ここまでを簡単にまとめると、塾の指導にちゃんとついていける生徒ならば、予習型は有効です。

学校の授業でも発言などで活躍の場ができますし、単元テストなども良い点が取りやすいですからね。

 

反対に、塾の指導についていけない生徒や、授業が分かりにくい塾の場合は、予習型だと危険です。

生徒が消化不良になっているような場合、そこが予習型の塾ならば、かなり高い確率で、他のところに変えるほうが正解です。

また、学校がしっかり教えてくれるところの場合は、あえて塾を復習型にするのも良いです。

同じことを教えるような塾では駄目ですが、学校よりもハイレベルな内容やより深みのある内容を追加して教えてもらえば、かなり効率良く学力アップが狙えます。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

個別指導塾の選び方

 

生徒の学力を考える

予習型は賢い生徒、復習型は授業に遅れがちな生徒・・・

そんなイメージをお持ちの生徒、保護者の方も多いと思います。

 

実はこれは指導力の無い塾が予習型にしているから起こる誤解です。

塾に本当に指導力があれば、勉強が苦手な生徒でも予習型で指導できます。

 

そもそも予習型とは、生徒にとって「初めて習う内容」ですから、苦手や得意はあまり関係ありません。

そんなことを言ったら、もともと学校も予習型と同じ条件で教えているのです。

それどころか「全員が初めて習う内容」だからこそ、塾は学校よりも教えやすいくらいなのです。

 

予習型についてこれないのは、生徒の力不足ではなく、教える側の指導力が不足しているからなのですね。

(それを生徒のせいにするのは、単なる責任のなすりつけです。子供に押しつけて責任逃れをするような塾を選んではいけません)

 

ただ、残念ながら予習型にしている塾でも、指導力が不足しているところも多いです。

儲け主義の塾ほど予習型を好むのですが、それは「そのほうが、多くの生徒を一度に教えられる」「指導力があまり問われず、新人やマニュアル教師でも教えられる」からです。

そして、ついてこれない生徒は切り捨てられたり、悪い環境のクラスに押し込めて、力の無い教師をあてがったりするのですね。

 

本来は、その子に予習型が合っているか、復習型が合っているかで判断すべきです。

ただしそれは、予習型でもちゃんと全ての生徒が理解できるように進めてくれるような優れた塾(と言うより、本来それが当たり前ですね)が近くにあればの話であって、一般的に言えば、そういう塾はかなり少ないのが現実です。

生徒にとって、(学校よりは分かりやすいはずの)塾の授業が分からなければ、学校でも同様に分からない可能性がかなり高いわけで、両方分からないとなると悲惨ですよね。

しかし、復習型の塾であれば、学校で授業が分からない生徒でも、それなりにはカバーしてくれます。

そういった背景があるため、低学力の生徒ほど予習型の塾を避けたほうが無難と言えるわけですね。

(何とも不条理な話ですけれども)

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

成績の上がらない塾を変えるかどうか迷う時の判断基準

 

生徒の性格も考える

学力も大事ですが、生徒の性格を踏まえて選択することも大切です。

予習型は基本的に集団授業ですから、集団授業が合う生徒が良いでしょう。

大雑把に言いますと、予習型が合うのは「まじめで要領の良い生徒」「内弁慶だが、外では周囲に流されやすい生徒」「カッコつけで友達の目を気にする負けず嫌いな生徒」などですね。

 

一方、復習型は基本的に個別指導ですから、それが合う生徒が良いです。

こちらも大雑把に言うと「マイペースでのんびりの生徒」「人前で勉強する姿を見せたがらない生徒」「いいかげんで自己管理が苦手な生徒」などです。

ただし、指導する教師の力量やタイプにも影響するため、あくまでも参考です。

 

例えば、まじめな生徒ならば予習型で絶対大丈夫かと言うとそうでもなく、予習型のペースに完璧についていこうとしすぎてストレスを感じてしまい、学校との両立ができずにつぶれてしまう生徒も存在します。

予習型には、ある程度のいい加減さや器用さが必要な面もあるのですね。

もちろん塾側が配慮していれば全く問題無いのですが、予習型なのに「完璧に覚えろ!」「合格点は満点!」などの指導を当たり前のようにしてしまう塾があるため注意してください。

(これは入ってみないと分からないのが痛いですね)

 

自己管理が苦手な生徒が予習型の集団授業に入ると、宿題もやらず見直しもせず、先生が言ったことも無視し、何もかもが中途半端になってしまいがちです。

ところが、個別指導でも、管理能力の無い先生や優しすぎる先生だと、結局同じ結果になってしまいがちです。

ぜひ「合格実績」やいいかげんな「口コミ」で選ぶのではなく、生徒の個性にあった塾を選んであげてくださいね。

 

○ 参考:生徒の学力によっても合う塾は違います。

学力別に見た中学生の塾選び

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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