他のブログを見ていたら、「教室長を**ヶ月でつくる」というようなことが書いてありました。

これを見て、生徒や保護者からはどう感じるでしょうか。

 

たった数ヶ月でなれる教室長

素人から教室運営ができるまでに数ヶ月?!

正常な感覚からすれば、絶対にあり得ません(苦笑)

 

もちろん、小さな塾をとりあえず運営するだけならば可能です。

しかし、その程度で作れる人材(むしろ人罪)で、まともな教育ができるでしょうか。

はっきり言って、使えない塾の粗製濫造に過ぎません。

 

ただ、競争が無かった古い時代で、こうした塾がうまく育った結果が今の多くの大手塾だったりするため、一概に否定するわけにはいきません。

それに、ちゃんと塾を選ばずに、ひどい塾にあたってしまったにも関わらず「塾とはそういうものだ」と思って通わせている保護者も多いです。

そして、たとえ粗製乱造の塾でも、通わせる人が大勢いるならば、それもまた存在意義があるということでしょう。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

こんな塾には預けるな

 

教室長を育てるのに必要な期間

研修に携わっていた人間として、短期間に即戦力化する方法はかなり研究しました。

理想の教育は横において、とりあえず普通の塾並の指導と校舎運営ができる程度の人材であれば、個別指導や自立型の塾なら3ヶ月もあれば十分可能です。

大きな問題が発生した時には責任をとってくれる人(経営者、オーナー)がいるのですしね。

指導の質を犠牲にし、経営的なこともやらせないようにすれば、大した業務はありません。

(これが集団指導ですと、一定レベルの授業ができるようになるまでの時間も必要なため、もっと時間が必要となります)

 

実力が無くても教室長になれてしまう現実

ですから、「*か月で教室長を作る!」と言うのもあながち間違いでは無いですし、仮に私が相談されたら、あまりに初期値の低い人材でない限りは、そこそこ実現できるように構築できてしまうと思います。

そして、ひどい塾だと、本当に3ヶ月未満で校舎を任せているケースがあります。(残念ながら事実です)

もちろん、上で言うようなきちんとしたシステム化、マニュアル化に基づく3ヶ月のわけもなく、多くは「人がいない」などの理由で強制的になるものです。

そのため、大学卒業したての新人でも、気づけばいきなり教室長にいさせられるということも普通にあります(苦笑)

それに、フランチャイズの塾では、脱サラして1週間程度の研修でいきなり塾長になるところも普通です。

社会人経験があるため、学生からストレートに教師になるよりは良い場合もありますが、指導経験も指導力も無いのは致命的です。

しかし、それでも何とか回るのが塾業界の怖いところです。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

塾の下位クラスは分かりにくい先生か?

 

塾講師のよくある指導のパターン

生徒や保護者の立場からすると、塾の先生にはすごそうなイメージがあるかもしれませんが、ある程度教えるレベルの学力さえあれば、ほぼ誰でもやれてしまうものです。

そして、求められる学力も、所詮は中学生レベルですから、質さえ問わなければ、大学に進んだ程度の学力があれば誰でもできてしまうのですね。

  • ただテキストの内容をなぞるだけ。
  • ただ生徒から聞かれたことに答えるだけ。
  • ただ大量の課題や宿題を出すだけ。
  • ただ生徒に集中した環境で取り組ませるだけ。
  • ただ事務や運営に必要な雑用をこなすだけ。

 

「ただやるだけ」で良いのであれば、とても簡単な仕事です。

事務や作業どころか、勝負のはずの授業ですら、マニュアル化すればバイトでもできてしまいます。

フランチャイズの個別指導塾が大繁盛して、上場まで成し遂げたのも、そのおかげです。

 

もちろん、はっきりと目に見える指導成果にこだわり、全ての保護者に満足してもらえる進路指導や面談指導をし、生徒をやる気にさせて自立的に学べるように育て、生徒募集などの営業面まで求め、広い意味での教育を目指し・・・などと考えはじめると、途端に大変になります。

しかし、そんなことをしなくても、塾は成立します。

実際、ほとんどの塾は上の「ただ・・・だけ」でおしまいですよね。

(よくそれで高い授業料を平気で受け取れるかは不思議ですけれども)

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

学生バイト講師は良いか悪いか?

 

質の悪い塾と講師を避けるための塾選び

だからこそ、「塾選び」が重要となってくるわけですね。

きつい言い方をすれば、生徒さえ集まれば何でもありの、わりと汚い面もあるのが今の教育業界です。

生徒さえ増えれば、指導力が無くても合格実績は自然と増えます。

友達を連れてくるなどの口コミも自然と増えます。

(小中学生は仲間意識が強いため、塾がそこまで好きでない子や、自分の成績が上がってない子でも、友達を連れてくることはよくあります。ですから、口コミがあることイコール満足度が高いとは限りません)

 

多くの塾は生徒が集まらないから苦労するわけで、たとえどれだけ指導力があり、崇高な理念を持った塾であっても、生徒が集まらなければ自然と消えていきます。

逆に、どれだけ指導力の無い講師や、中身の無いテキストでも、生徒さえいればそれなりに売れますし、まるですごいものであるかのように錯覚する人も増えるのが現実です。

結果、「教育の中身」にエネルギーを使うより、「生徒獲得やブランドづくり」にエネルギーを使う塾のほうが、高い確率で生き残っていけるのですね(苦笑)

 

もちろん営業も指導も両方素晴らしい塾もありますから、そういうところは言うことありません。

これからの時代、かなりのスピードで進む少子化によって多くの塾が消えていきます。40年以内に、15歳未満人口が半分になるほどですからね。

低質な塾や教師の粗製濫造ではなく、質の高い塾が生き残っていくことを願います。

 

○ 参考:塾選びについてはこちらも。

良い塾の選び方・見抜き方 塾選びの判断基準

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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