見張っていれば勉強しますが、見張っていないと漫然と時間が過ぎていくタイプです
中2の娘は、見張っていれば勉強しますが、見張っていないと机に座っていても、プリントを広げただけで、漫然と時間が過ぎていくタイプです。
難しくて出来ない様子でもないのです。
集中出来ないのか、やる気がないのか?
本人は呑気で、悩んでいるのはお母さんだけです。(-_-#)
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
>中2の娘は、見張っていれば勉強しますが、見張っていないと机に座っていても、プリントを広げただけで、漫然と時間が過ぎていくタイプです。
塾でも、先生が見ている間はやるけれども、目を離すとぼーっとしている生徒はいますね。
>難しくて出来ない様子でもないのです。
実は、難しくてできない場合と、そうでは無い場合で対応が分かれます。
ですから、この情報はとても重要です。ありがとうございます。
>集中出来ないのか、やる気がないのか?
やる気はあまり無いでしょうね(笑)
勉強に対して、親が望むほどやる気を持って臨む生徒はほとんどいません。
親の期待が大きいのか、子供のやる気が足りないのか・・・
そのあたりは横に置いておくとします。
それでは本題に入りましょう。
こういう生徒の場合、考えられる大きな原因はたった2つです。
見張っていないと勉強しない2つの理由
- 根本的にやる気がない
- やる気はあるけど、手につかない
一見、似たようなものと思われるかもしれませんが、これが意外にも大きな大きな違いです。
ところで「プリントを広げただけで、漫然と時間が過ぎていく」のを見かけた際に、指導する側として重要になるのが、その時の「生徒の本音」です。
「果たして、心の中では何を考えているのか?」ですね。
これが正確に読み取れれば指導はうまくいきますし、逆に、読み間違えると指導が空振りします。
いわば教師の力量の分かれ目ですね。
生徒・・・この場合だと、お子さんの本音は掴んでいますか?
本音と言っても「心を開いているかどうか」といった日常の親子関係の話ではなくて、純粋に勉強真っ最中の子供の心の中の心情や思考です。
そこを無視して決まった時間や分量だけやらせるやり方だと、生徒が漠然と時間が過ごす状態になるのは必然に近いです。
(ただ上から「やれ」では、反抗期以降はだんだん言う事を聞かなくなってきますしね)
まずは見張っていない時の行動を確認してください。
- 他事をしているのか、ひたすらぼーっとしているのか。
- 何か別の考え事をしているのか、ただ無心なのか。
- 考えているとしたら、それは勉強のことか、全く関係ないこと(趣味、友達関係、携帯など)か、それとも「いかに今のつらい状況から逃れようか」なのか。
親御さんから見て、どうでしょう?
次に見張っている時の行動も確認してください。
- 親の目ばかり気にしてやっているか、本当に勉強に集中してやっているか。
- とりあえずやっつけで言われた場所、量だけやっているか、自分でやるべき内容を決めて主体的にやっているか。
- やった内容はきちんと頭に入っているのか、あまり入っていないのか。
そしてここからは、具体的な指導の話も関係してきます。
例えば、時間で縛る指導と、量(ページ数など)で縛る指導とでは、アプローチが変わります。
もちろん違う観点で縛る指導や、あえて縛らない指導でもまた変わります。
内容もそうです。
とりあえず宿題をやらせているのか、それとも課題を与えてやらせているのか。
どういった内容(復習、予習、難易度)のものを、どういった経緯(自発的に、親から、何らかの合意のもとに、など)でやらせているのか。
「見張る」と言っても、どういった見張り方をしているのか?
ずっとそばについているのか、口をはさむのか、たまに見に来るだけなのか。
面談ならば、このあたりまで聞きますね。
要するに、「生徒の現在の学力や性格、現在の学習環境や勉強法が分からないと、適切な指導法は出てこない」のです。
ただ、ここまでいくと「普通の親がそこまで考えてできるか!」となるのが普通です。
見張ってもらうのが前提の勉強法になっていませんか?
さて、肝心の勉強法ですが・・・今しているのは、宿題やテスト範囲のワークなどを、勉強机に張りつかせ、範囲を全てやらせる流れでしょうか?
学習においては演習量を重視されているようですね。
時間はとにかく終わるまで、というところでしょうか。
その一方で、「できればテスト前だけではなく、普段からコツコツと取り組んでほしい」と思われているご様子です。
しかし、このやり方ですと、いつまでたっても自分からコツコツやるようにはならないですね。
むしろ、お母様が望んでいない彼女の習性と勉強法を強化し、助長する指導になっています。
それではどうするべきか。
これを書きだすと長くなるのですが、幸いなことに学校の先生とは良い関係が築けているようですね。
そしてさらに、最近塾に入られたとのこと。ですから、まずはそちらの先生方に相談されるのが一番良いと思います(笑)
実際に娘さんを見たことがないため推測になりますが、おそらく今の娘さんに必要な指導は「演習する前に理解していないところをきちんと教えてもらい、よりスムーズに演習に取り組めるようにする指導」「計画性を持たせる指導ではなく、まずは計画の立て方そのものの指導」でしょう。
ご家庭では演習量に重点をおいていると思います。
確かに演習量は極めて重要ですが、きっちり理解していない状態で演習量を増やすと、演習量をこなすのに時間や労力がかかりすぎて、やる気や気力が尽きてしまいがちです。
(それに、間違った内容で定着してしまう危険性もあります)
説明はされすぎると害も大きいですが、不足していても生徒の伸びを妨げます。
もともと説明無しでできるようになるならば、教師や学校は必要無いですからね(笑)
得点力が300点前後であれば、特に基礎の部分で理解漏れが予想されます。
いきなり演習に入る前にきちんと指導を受けた上で演習に入れば、理解が深まるだけでなくスピードも速くなって一石二鳥になるでしょう。
それと、生徒が計画的に勉強できないのは、計画的にやるのが苦手、または、嫌いなのもありますが、そもそもやり方が分からないというのが大きいです。
こちらは、計画的でない勉強で何とかなってしまうのを実体験すればするほど、計画性からは遠ざかっていきます。
そのため、まずは計画的にすることのメリットを伝えた上で、それを実体験させる必要があります。
(幸いなことに、勉強は計画的であるほど成果が出やすいため、その点はきちんと指導さえされれば大丈夫です)
最後に、お母様だけで簡単にできるコツを書いておきます。
○ 参考:見張るのではなく、前向きに取り組む状態を目指したいですね。
見張らないと勉強しない子供に関するご相談事例
ここからは、見張らないと勉強しない子供や、言われないとやれない子供に関して、読者の方から実際にいただいたご相談を紹介してみます。
家でも見張っていないと、2人でこそこそ遊びはじめ
すうちゃんまま様からいただいたメッセージです。
双子の息子5年生がいます。
反抗期に入ったのか、全く勉強しません。明らかに成績が下がってきていても、本人達は平然としています。
テストの度に「自信あるから~」といい、びっくりするぐらいの酷い点数を取っても「○○のほうが酷かった」と言い出す始末です。
塾にも通っていますが、全然宿題もしようとしないし、マンガを隠し持っていくし・・・。
家でも見張っていないと、2人でこそこそ遊びはじめ、すぐマンガやらカードやら待ち出してきます。(親が隠しても、寝ている間にあちこち漁って見つけ出すのです。)
本当に毎日、ダメだとわかっていても、勉強させるために怒鳴り続ける日々で、親もへとへとになっています。
このサイトを見つけた時、なにか答えになる物があれば、参考にさせていただきたくて登録しました。
よろしくお願いします。
私としては、見張るということをやめていますが、それこそ言われないと何もしない・・・
ななこ様から、お寄せいただいた教育相談のご紹介です。
中2の息子の相談です。中だるみの時期がひと段落し、毎朝5時に起きて勉強するようになりました。
しかし、1時間程ゆっくりと朝食を食べてTVを見て少しだけ勉強し、またこっそりとTVを見に下の階に降りるという感じです。
朝早く起きて勉強するだけすごいと褒めているのですが、時間の使い方に疑問を感じます。
部活もあり、学校の授業の復習、塾の宿題、テスト勉強などいつやればいいのかと悲鳴をあげている中、すき間時間や土日を利用して勉強しなければならないのは本人も分かっているはずです。
でもいざ勉強を目の前にすると楽な方へ流されてしまう癖が抜けないようです。
性格的なものが大きいと思うのですが、親がいないとすぐにTVを見て一人では勉強しません。
親が一日中、留守にしようものならほとんど何もしないのです。いわゆる指示待ち人間であり、少しでもできたことを認めて欲しい。褒めてほしいという幼さがあります。
成績の良し悪しよりもこのような状態が非常に心配であります。
私としては、見張るということをやめ本人の行動を見守る。たまに声掛けをするといった対応をしていますが、それこそ言われないと何もしない(勉強も生活習慣も)のであれば、このまま大人になる前に全寮制の高校でも受験したらどうかと提案したしだいです。
一番困っているのは、それを本人も自覚していることです。
家に親がいないと勉強する気にならないから親がいなかったら高校受験なんてできないというのです。
正直、精神的な幼さに気持ち悪さを感じました。
良く考えれば言えばそれなりにやる。セルフコントロールの弱さを自覚しているということですが、成績の伸び悩みはまさにこの幼さに問題があると思っています。
困難な状況でもやり遂げるなど一朝一夕にはつかない力だと思いますが、少しでもセルフコントロールをしながら続けていかないと実力には結びつかないと思います。
このような子供の場合、親は気長に継続していく大切さを教え諭すしかないのでしょうか。
いただいた時点で中2ですから、今は中3になっておいでのお子さんですね。
毎日、朝の5時に起きて勉強するとは大したものです。
・・・と言いたいところですが、起きているのが勉強をするためなのか、それともテレビを見るためなのかといった状況のようですね(笑)
朝の勉強以外にも、時間の使い方のまずさだったり、主体性の無さだったりが気になっておいでのようで、特に後者はなかなかと問題が根深そうです。
とりあえず、読んでいて真っ先に気になったのが・・・
- 自分から言い出したのにやらない!
- 子供の健全な自立心を取り戻すために
- 必要な力をつけていくという発想
- 親が「教え諭す」以外にすべきこと
※御返事はメールマガジン内でさせていただきました。
コメントありがとうございます。
どれもこれも当てはまることが多く、相談させていただいて本当に良かったと思います。
(中略)
私も親として人間としてまだまだ成長していきたいと思いますので、
塾長のブログを参考に勉強させていただきます。
印刷していつでも見ることができるようにファイリングさせていただいております。
コメントありがとうございました。
先日の教育相談に対し、わざわざお礼のメッセージをお寄せいただきまして誠にありがとうございます。
少しでも参考になるところがあったならば、私としても幸いです。
(中略)
最後に「私も親として人間としてまだまだ成長していきたいと思います」とは本当に素晴らしいですね。
印刷してファイリングまでされてしまうと何やら気恥ずかしいですが(笑)、お子さんだけでなく親御さんの成長のためにも参考にしていただけるのであれば、こんなに嬉しいことはございません。
こちらこそ、コメントいただき誠にありがとうございました。
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楠木塾長
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