「ウザイ」「死ね」「クソババア、クソジジイ」など、反抗期の子どもたちは、時にひどい言葉を口にします。

かわいかった子供から暴言を吐かれてしまうと、親御さんの立場からすれば、本当に心に突き刺さりますよね。

そもそも、そんな言葉をいったいどこで覚えてくるのか・・・(苦笑)

 

本当ならば、人に対してこういうことを言えない雰囲気や環境が、地域や家庭にあると良いのですが、それも今の日本では絶滅危惧種の状態です。

子供の自由が増し、親との距離も縮まり、様々なものが手に入るようになった代わりに、身近な「畏れ」のようなものが無くなってしまいました。

それに伴って、言ってはいけないこと、してはいけないことに対する歯止めのようなものも無くなってしまった感があります。

 

一方で、子供の親への反抗そのものは、子供の成長の中で、決して避けては通れない段階です。

それが「うるせえババア!」と叫ぶ形になるか、「お母さんには分からないから好きにさせて」と静かに言う形になるかは、その子の性格はもちろん、それまでの子育てや家庭環境、さらには学校環境や友達関係なども含めた幅広いバックグラウンドが影響します。

暴力的言動や人を傷つけるような形で表出するのは大問題ですが、どういった形で表出するかは家庭によって異なることでもあり、「表出することそのもの」は仕方のないことというか、むしろ「成長の証」だとも言えます。

 

問題は、そこで「相手(親)に配慮した言葉を選ぶ」か「相手(親)が傷つく言葉」を選ぶかどうかです。

本当ならば、「言われたほうがどれだけ傷つくか」を察することの出来る優しさがあると良いですよね。

しかし、反抗期だからこそ、そして親子の距離が近いからこそ、時に子供は「より親が傷つくであろう言葉」を、わざわざ選んで使いがちです。

 

特に幼少期に子供の心を傷つけてきた家庭ほど、その仕返しや復讐の意味で、またそうではなくとも、親から学んだことを実践する意味で、より傷つくほうの言葉を使ってきます。

「親からこんなに傷つく言葉をかけられたから、自分は絶対にしない大人になろう」と考える優しい子供はやはり少数派で、普通は「相手を配慮する言葉を使う親の姿勢を見てきたから、自分もそうしよう」となるものですよね。

そういう意味では、幼少期に子供の心を傷つける言葉を使ってきた心当たりのある親御さんほど、反抗期にはその反射に注意すべきでしょう。

(実際にそうしてきたにも関わらず、親の側にその心当たりが無いケースもあるのが厄介なところですけれども)

 

いずれにせよ反抗期ともなると、本人が興奮中に何を言っても耳には入りません。

暴言に暴言で返すのは論外ですが、穏やかに話すように求めるのも、理路整然と言いくるめようとするのも、どちらもなかなかうまくはいきませんよね。

本当は、子供が落ち着いて話ができる状態の時に、言われた本人以外の、誰か別の家族や大人が客観的に伝えてくれるのが一番です。

ただ、それさえも今の時代は難しくなっていますから、衝突している当の本人(親)が、うまい言い回しやアプローチで対応をするしかありません。

そうやってその場を切り抜けた後で、タイミングを見て、傷ついた自分の気持ちや、人を傷つけることのまずさを伝えることもしていってあげてくださいね。

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。

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