今回のテーマは「伝え方」です。

  • (1) 反抗期(または親子関係)が改善する
  • (2) 自分に有益なアドバイスは受け入れるようになる
  • (3) 親や先生が適切な支援をする
  • (4) それを受け入れて状況が改善する

反抗期が改善してから、勉強について改善するまでには、こういった流れがあります。

 

曲者なのは(2)のところです。

 

反抗期には「伝え方」が極めて重要

幼少期は「盲目的にアドバイスを受け入れる状態」ですよね。

反抗期前は、盲目的ではありませんが「わりと多くのアドバイスを受け入れる状態」です。

これが反抗期になると、一気に飛び越えて「どんなアドバイスでも一切受け付けない状態」になりがちです(苦笑)

 

だからこそ、いきなり学習面について改善しようとするよりも、反抗期への対応を改善することが第一歩となるわけですね。

 

ただし、ここで1つ大きな問題があります。

それは、反抗期が改善しても、少し前の「わりと多くのアドバイスを受け入れる状態」には、すぐに戻らないことです。

これは皆様のほうがご存知のとおりで、実際は「自分が気に入ったアドバイスだけしか受け入れない状態」になりますよね。

幼少期や反抗期前のような「聞き分けの良い状態」を期待してしまうとうまくいかないのは、今さら言うまでも無いでしょう。

 

反抗期前までは、こちらの言ったことがわりとそのまま受け入れてもらえます。

ですから、アドバイスの中身が正しいかどうかのほうが重要になります。

 

しかし、反抗期に至ると、こちらの言ったことはなかなか受け入れてくれなくなります。

ですから、アドバイスの中身よりも、まずは「それが伝わるかどうか」のほうが重要になります。

 

ところが、残念なことに、多くの親御さんは「伝え方」が致命的にまずいです。

 

多くの親の伝え方がまずいのには理由がある

ただし、これは親御さんに問題があるという意味ではありません。

 

ほとんどの親御さんは、小さい頃からお子さんを育ててきた中で「幼少期から反抗期前までの子供」に伝わりやすい伝え方を自然とマスターし、無意識のうちに使いこなしています。

実際、多くの母親経験者は、子育てに積極的で無い父親や、子育てをしたことが無い他の大人と比べると、反抗期前の世代の子供の扱いが圧倒的に上手です。

そして、このこと自体はとても素晴らしいことなのですが・・・実は困ったことがあります。

それは、反抗期前までの子供に有効な伝え方は、反抗期以降の子供にとって逆効果になってしまいやすいことです。

 

例えば、幼稚園児にするようなものの言い方を、そのまま大人に向けてしたら、「バカにしているのか!」と怒らせてしまいますよね。

同様に、幼稚園児にするような言い方を、そのまま中学生にしたら、不機嫌にさせるか無視されてしまいかねないでしょう。

実際に、お子さんに対しては、そこまで幼い物言いはしていないと思いますし、その頃と比べれば伝え方が切り替わっているはずです。

 

ところが、小学生にするような言い方を、中学生に向けてしてしまう親御さんは、かなり多くいます。

もちろん、そのまま言葉どおり小学生から中学生になったその日にいきなり変えるのも変な話で、反抗期はそんなに都合よく分かりやすい日付で訪れるものではありません。

言い方にせよタイミングにせよ、反抗期前後で必要な切り替えは、かなり注意を払わないと、スムーズには行えないのですね。

 

つまり、今まで正解だったものが急に不正解になってしまうわけで、こんなにややこしいことはありません。

反抗期の前後で「意識」の切り替えが求められるわけですが、実はそれと同時に「伝え方」の技術の切り替えも求められるわけですね。

(こうした切り替えの必要性は、先生であっても具体的に意識できていない人が大勢います)

 

反抗期に合わせた伝え方をしよう

これらのことをスムーズにできる人は少なくて当然です。

中には、切り替えの必要性を聞いただけで「そうか!」と気付き、すぐに技術的な対応の部分までうまくできてしまう方もいるわけですが(笑)、普通は「意識」を切り替えるだけでも大変な苦労をするはずです。

私がメールセミナーなどを通じて「口出しや干渉をやめましょう」と強調しているのも、これが理由です。

 

そのため、ここをより正確に言えば、「これまでと同じ伝え方でする口出しや干渉はやめましょう。もしするならば、これまでとは違う、反抗期に合わせた伝え方でしましょう」となります。

しかし、普通は今まで身につけたやり方をいきなり変えられませんし、それどころか余計なことを言えば、逆に混乱させてしまいますよね。

そこで、まずは目の前の一歩として、「口出しを減らしましょう」と提案しているわけです。

 

そもそも、子育てや教育といった「育てる」という行為において、完全な「無干渉」はあり得ません。

干渉と言うと言葉がきついですが、本質的には「影響を与える」ことであり、相手がまだ未熟な子供である以上、絶対に欠かすことのできない行為です。

実際に干渉をやめたことで状況が改善したご家庭を見ても、生活の全ての場面において子供に全く何の口出しもしなくなるようなことはありません。

特に、勉強や成績については、日常生活の中で見本を見せるわけにもいかないのですから、直接的では無いというだけで、必ず何らかの干渉が行われています。

 

誤解を恐れずに言うと、干渉をやめて状況が良くなった後には、また別の形で干渉が必要です。

そこには、心地良くて気にならない干渉と、不快に感じて拒絶する干渉の違いがあるだけで、実は干渉している事実に違いはありません。

もっと言えば、「子供が干渉と感じない干渉」ができるようになると、物事はスムーズに進むようになるわけですね。

 

ただ、このあたりは一般的な話から離れますし、たとえ専門書を漁っても答えは出てきません。

そこでまずは段階を追って、「相手が受け入れやすい伝え方」のあたりをテーマにしつつ、インプットとアウトプットを進めていければと思っています。

 

反抗期の伝え方講座へのご感想

 

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楠木塾長

かれこれ20年以上の指導経験と、1万組以上の相談対応件数を持つに至る、プロも相談するプロ。小中学生から高校生、大学生、社会人まで幅広く指導を行うが、このサイトでは中学生指導に専門を絞って独自の情報発信を続けている。また、反抗期・思春期の子育てや教育に関しても専門性が高く、保護者や指導者への助言指導なども行っている。