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中2になる娘が反抗期で勉強しません
中2になる娘が反抗期で勉強しません。
放っておくとすぐに寝るか手遊びをはじめるので、娘の子供部屋を見張るようにしています。
けれど、私も仕事に家事に忙しいので、いつも見張っているわけにもいかず、ちょっと気を抜くと娘はすぐにサボっています。
それに見張っていると反抗期で険悪なムードになることもあって、できれば見張りたくはありません。
こんな娘の対応はどうしたらいいでしょう?
(プライバシー保護のため、内容は一部改変しています)
親御さんからすれば、子供が自分から勉強するようになってくれれば言う事無しですよね。
もちろん、そんな子供は多くは無いわけで、自分からどころか、言われてもやらない子供のほうが多く、それこそ見張るようにしてやらせている親御さんも多いでしょう。
それでは、勉強しない子供が、自分でやるようにするにはどうすれば良いのでしょうか。
○ 反抗期で勉強しない子供への対応の基本的な話はこちらで
反抗期で勉強しない子供を、見張ればやるようになる?
最初にがっかりすることを言いましょう。
自分で勉強する生徒にはなりません。
をどれだけ見張っても、「見張る」というやり方では「見張る必要の無い生徒」は育たない。
これが真実です。
反抗期になる前なら・・・
子供がトイレを覚えるまでは、できるようになるまで何度も何度もトイレに連れていきますよね。
そのうち覚えて「自分でやる」と言い出すから不思議です。
(なかなか言わない子もいますけれど)
こういった「やってほしいことを、こちらがやってあげる」方式の指導は、この時期の子供にはぴったりです。
なぜなら、この時期の子供には「自分でやってみたい」「(親の手を借りながら)自立したい」という思いがあるからですね。
まさに親の信頼と愛情を感じながら、外の世界に挑戦する時期です。
反抗期に差し掛かってしまうと・・・
しかし、反抗期(とそれ以降)の子供には通用しません。
- 勉強しないから「勉強しなさい」と言って、するまで見張る。
- 部屋を片付けないから勝手に片付ける。
- 食後の皿洗いをしないから、文句や嫌味を言いながら親が自分で洗う。
これらの指導(小言?)は残念ながら、ほとんど効果がありませんよね。
期待するのは、上に出てきたのと同じ「自分でやってみたい」「(親の手を借りながら)自立したい」といった反応なのですが、実際に得られるのは正反対の反応ばかりです。
- 勉強しないと見張られるから、見張られないとやる気にならない。
- 部屋を勝手に片付けてくれるから、自分で片付ける気にならない。
- 何もしなくても勝手に洗ってくれるから、自分で洗う気にならない。
こうして、まずい行動を「強化」さえしています(笑)
この時期の子供は「興味のあることだけやりたい(興味のないことはやりたくない)」という思いを持っています。
また、「自立したい」とは思っていますが、あくまでも「親の言いなりにはならずに」という条件がつきます。
まさしく反抗期と呼ぶにふさわしいですよね。
なお、こうなってしまうのは、決して育て方が悪かったという問題では無いですから安心してください。
「自立したい」のは、中学生としては正常な感覚ですし、「親の言いなりにならずに」も、親の言うことがいちいちぐさっとくるからこそ、その通りにやりたくないのです。
参考:見張らないと勉強しない子供への対応はこちらも
見張りなしで勉強するようにするには、どうすれば良いのか?
さて、理屈はこれくらいにしておきましょう。
「見張らないと勉強しない生徒」を見張ると余計に見張らなければいけなくなるのは分かりましたね。
それでは、見張らないで勉強するようにしたければ、どうすれば良いのでしょうか?
他人にやらされる勉強から、自分でやる状態へ
これは簡単です。
「他人にやらされる勉強」から、「自分でやる勉強」に変えることです。
受動的な勉強から、能動的な勉強に変えると言っても良いですね。
ただし、口で言うのは簡単ですが、実際にやるのはかなり難しいです(笑)
中学生はもう大人の世界に片足を踏み入れています。
親、特に母親はついつい「子供扱い」してしまいますが、この時期に必要なのは「1人の大人として扱う」ことです。
上に書いたように「自立したがっている」のですから、その「自立心を促す」のですね。
ですから、「見張る」「課題を強制する」「やらないと罰を与える」などは全て逆効果です。
一応、勉強としての効果はあるのですが、「自分でやるように切り替える」という視点では完全に逆効果です。
自分からやるように強制すればするほど、自分からはやらなくなるのですね。
とはいえ、いきなり自分から進んでやるようになるわけが無いですよね?
そこをうまくやるのがプロの指導です(笑)
そのための手順を簡潔に言うと、こうなるでしょうか。
- いくつかの正のモチベーションをかけてやる気を引き出しつつ、
- 一部、負のモチベーションを使って行動を持続させ、
- 生徒の変化に合わせて徐々にバランスを変えながら、
- モチベーションの内容自体も外的なものから内的なものへと変化・進化させていき、
- 最後は完全に自立的に勉強できるように持っていく
目の前の第一歩のところで言うと、今の指導が「やらされる勉強」か「自分でやる勉強」かを意識して、「やらされる勉強」を減らし、「自分でやる勉強」を増やしていくことです。
そして、家庭でやる場合は「やらされる勉強」を減らすだけだと勉強をしなくなりますから、それと引き換えに「自分でやる勉強」を導入するのがコツです。
・・・と、これだけ書いたところで、具体的なところまではイメージできないですよね(笑)
今回はせっかくですから、もう少し詳しい話と具体例を紹介しましょう。
○ 反抗期の娘と奮闘するご家庭はこちらにも。
○ 中学生男子(息子さん)の場合はこちらもどうぞ。
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楠木塾長
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