反抗期の子供を見ていて、歯痒い思いをしている親御さんは多いと思います。
- 「明日はやると言っていたのに・・・」
- 「早く始めて早く終わらせてほしい!」
- 「コツコツ少しずつすれば良いのに・・・」
- 「自分の都合の良いようにばかり言う!」
毎日接していれば、いろいろな思いが頭に浮かびますよね。
もちろん、相手が反抗期ともなれば、こちらが思うように動いてくれることは少ないものです。
ところが、同じような場面でも、上手な言い方・関わり方をするだけで、スムーズにうまくいくこともあります。
今回は、こういった思いの親御さん向けに、反抗期の子供への上手な関わり方と接し方についてお届けしましょう。
まずは反抗期について、いただいたメッセージのご紹介です。
やるって言ってたよね!なんて私が言おうものなら、逆ギレです
中2の娘の1学期の通知表は、国語だけ4で、あとは全て3という、見事にオール3状態でした・・。
1年のときは国語は5で、4もいくつかあったのですが。期末はけっこうがんばったのですが、中間がかなり悪かった。厳しい結果を受け、娘自身もがっかりしたようで、がんばろうとは思っているようです。
始める前のやる気はあるんです。きょう帰ってきたら、勉強は早くしよう、休みの前、明日はいっぱい勉強しようという・・。
でも、いざ、そのときになると、テレビが消せない、だらだらから抜け出せない。
やるって言ってたよね!なんて私が言おうものなら、逆ギレです。
先日、昔の記事にコメントさせて頂きました。
あれから1週間、「勉強しなさい」は言っていません。私にとってはすごいことです(汗)
ほんとに、ありがとうございました。
きょうから夏休み、はたしてどれくらい羽を伸ばしたままになるのか・・
いちおう目先の目標として、夏休み中に、「この勉強が終わったら、これをしてあげる」という提案を私が出して(汗)、それは受けたので、実行されることに期待したいのですが。
夏休みに1週間我慢とは頑張りましたね。
親も子も、習慣を変えるのはとても難しいことです。
夏休みは特に言える機会が多い分だけ危険ですから、気をつけつつも頑張ってくださいね。
さて、今回の通知表がほぼオール3で、1年生の時と比べて落としてしまったようですね。
都道府県や志望校にもよりますが、通知表(正確には内申点のほう)の合計が28ですと、行ける高校はかなり絞られます。
ちなみに、一度成績が落ちた今の状態から、元の状態へと戻すのはかなり頑張っても厳しいと思ってください。
なぜなら、中1から中2にかけてどんどん悪くなっているとすると、学校の先生から見たイメージが徐々に悪くなっていることになるからです。
氷の上で滑っている物体がなかなか止まらないように、徐々に悪くなっているイメージは普通にしていればそのまま悪くなります。
そのため、「今と同じように頑張ってキープできる」ではなく、「今より頑張ってどうにかキープできる」が基本です。
ただ、中2で悪化してしまった印象を中3になってから取り戻すよりは、中2のうちに少しでも取り戻しておいたほうが、中3で巻き返しがききやすいです。
こういった話をもっと具体的な例を混ぜながら、誰か近くの先生がしてくれると良いですね。
それでは、本題のやる気についてですね。
生徒の言葉を行動につなげるためのヒントを、関わり方の具体例付きでお送りします。
反抗期のお子さんへの対応のヒントにしてくださいね。
やると言ったのにやれない反抗期の生徒への関わり方のコツ
(こちらはかなり時間が経ったため、専用ページ内に移動しました)
毎日、コツコツと少しずつ、早く始めて早く終わらせてほしい
記事にして頂き、ありがとうございました!
まずは、いっぱいやろうとしない、ですね。・・・納得です。
親の理想としては、毎日、コツコツと少しずつ、早く始めて早く終わらせてほしい、なのですが。
部活があるなしにかかわらず、平日、宿題などを始めるのは、下手すれば9時過ぎ、一向に始める気配がないときは、私がキレていました。
私は仕事をしていて帰宅は6時過ぎなので、夕食後、いつ始めるかと、毎日イライラするわけです。
塾には行かせておらず、大手通信教育の○○ゼミをやっています。それを毎日やってほしい!
2単元やっても30分くらいで終わる量なんですから。宿題は遅くなっても必ずやる(当たり前ですね)ので心配はないのですが、ゼミは溜まる一方で・・。
自主的にやらなきゃいけない通信教育は向いてないかとは思うのですが、塾は1教科だけでも結構な月謝がかかるし。中3になったら入れるつもりではいますが。
(ご褒美の交換条件とは、溜まっているゼミを夏休み中にやり終えること、です・・)
実は、勉強机はあるのですが、ずっと茶の間で(汗)やっています。
>※ちなみに「それ嫌味?」と言われたら、普段悪いことを言い過ぎです(笑)
で、笑ってしまいました。言われそうです~
夏休み、私は昼間は確認することができないですが、きのうの日曜、様子を見ていたら、やはり予定通りにはいかず、きのうの予定はかなり繰越になったようです(汗)
うちは東京都で、内申は中3の2学期のみと聞いていますが、そのときに向けて今からでも本当にこの夏休みからがんばるしかないですね。
楠木塾長に想定して頂いたような会話の仕方を常に忘れないように、私も変われるようにがんばります。また、ご報告させて頂きます。よろしくお願い致します!
○ 参考:反抗期で勉強しない子供への対応についてはこちらもどうぞ。
親の理想としては、毎日、コツコツと少しずつ、早く始めて早く終わらせてほしい、なのですが。
この願いは実のところ、かなりハイレベルですよね。
これができれば学力はもちろん、仕事の能力も上がります。
しかし、大人でもできない人が多いのが現実なわけで・・・(笑)
もちろん、個人的にはそこまで指導するのが教師の仕事だと思っています。
そういうことも含めてが「生きる力」ですからね。
ただ、実際にそういうことも含めて指導してきた立場から言うと、順番としては、その力よりも先に成績が上がりますね(笑)
むしろ性格的な部分や習慣というほうが近いため、生まれた時からしつけの一貫として習慣化していくほうが、後からつけようとするよりも難易度は低いです。
私は仕事をしていて帰宅は6時過ぎなので、夕食後、いつ始めるかと、毎日イライラするわけです。
30分でも時間がとれるなら、夕食前のほうが良いですよ。
片付くまでご飯が食べれないという状況だと、軽く30分以内で終わります。
特に食べさかりの子は頑張ります。
もちろんお腹が空いて集中できないと言う生徒もいますが(笑)、少なくとも食べ終わってお腹がいっぱいの時よりは集中しやすいですしね。
時間がとれない場合は、接し方にもう少し細かい作戦がいります。
そちらは生徒の性格の把握が必要なため、ここではパスしておきます(笑)
塾には行かせておらず、大手通信教育の○○ゼミをやっています。
進研ゼミですか。
さすがに伏字でもバレバレかと(笑)
宿題は遅くなっても必ずやる(当たり前ですね)ので心配はないのですが、ゼミは溜まる一方で・・。
宿題は必ずやるのですか?
それはすごいですね。
世の中、意外とそれが当たり前ではなかったりします(笑)
(上を見ればキリが無いですが、下を見てもキリが無いです)
これも上でいうしつけの一貫として習慣化するべきところですから、当たり前のようにできるのあれば素晴らしいと思いますよ。
うちは東京都で、内申は中3の2学期のみと聞いていますが、
東京都の方でしたか。
そうですね、東京はなぜか中3の2学期だけしか反映されませんね。
それがより一層、中3の塾通いや、変に偏った塾の指導を助長しているわけですけれども・・・(苦笑)
とは言え、今の印象が中3に影響するのは事実ですから、まずは次で下げ止めて、これから徐々に上げていきたいですね。
私も変われるようにがんばります。また、ご報告させて頂きます。よろしくお願い致します!
反抗期の生徒との関わり方・接し方は本当に難しいですが、関わるこちら側(親・教師)の関わり方・接し方が変われば、子供の反応は必ず変わってきます。
それが分かっていても、なかなかすぐに上手な関わり方はできないわけですが(笑)、それでも、そこを目指して日々の関わり方を意識するのと、ただ現状を嘆くだけで終わるのとでは、生徒にとってもあまりに大きな違いです。
日々の中では大変なことも多いと思いますが、日々の小さな関わり方・接し方を意識しながら、どうぞ引き続き頑張ってくださいね。
○ 参考:反抗期の基本的な対処法はこちらをどうぞ。
反抗期の子供は、なぜ素直に言われたとおりにしない?
こちらにおじゃました途端、どこかで聞いたようなタイトルが飛び込んできたので、びっくりしました(笑)ありがとうございます。
>この願いは実のところ、かなりハイレベルですよね。
そうなんですか!そうなんですね・・
そう思ってませんでした・・
早く始めて早く終わらせれば、夜はゆっくりテレビを見てよいのだし、お母さんにガミガミ言われないですむのに、なんで早く始めないのかね~、と常々言ってました。
・・・しつけ、生活習慣、そうですね、私が反省するところです。
そうですね、茶の間で勉強することは、まぁ、ほんとにやっているか、やってないかがわかるので、とりあえず自分で机でやるというまで、いいかなとは思っています。
夏休みの宿題は、例のごとく捗っていないようですが、私は、勉強しろとガミガミ言わなくなり、勉強について、やさしく(?)話し合ってもいるので、なんとか期待したいところです。
度々申し訳ありません。またひとつ教えて頂きたいのですが、毎日コツコツ、が望めない場合、じゃあ出来るときにまとめてやればいい、みたいなことは、あえて言わないほうがいいでしょうか!?
○ 参考:反抗期の基本的な対処法はこちらをどうぞ。
どこかで聞いたようなタイトル・・・まさにそのとおりでしたね(笑)
読者との距離が近いのは、このブログの良さかもしれません。
早く始めて早く終わらせれば、夜はゆっくりテレビを見てよいのだし、お母さんにガミガミ言われないですむのに、なんで早く始めないのかね~、と常々言ってました。
私もそう思うタイプですから、言う気持ちは分かります。
実際、そういうサイクルに持っていったほうが効率も学習効果も高いですからね。
反抗期に合わせた関わり方・接し方
ただ、分かっていても体が動かない人が多いのも現実ですです。
特に嫌なことについてはそうなる子供が多いです。
これは大人も同じで、新卒教師の研修時や仕事のできない教師(失礼!)を見ていた時も常々感じていました。
俗に言う「できる生徒(親・教師・社員)はできない生徒(親・教師・社員)の気持ちが分からない」ですね(笑)
ですから、そこをぐっと我慢(?)して、相手側の気持ちに寄り添うことから始めると、指導、しつけ、研修といったものはスムーズに進みやすくなります。
できる人間ができない人間に指導する際の「最初の関門」と言えるかもしれません。
毎日コツコツ、が望めない場合、じゃあ出来るときにまとめてやればいい、みたいなことは、あえて言わないほうがいいでしょうか!?
今回は「こうすればいいと思うのに・・・」と感じるときの、子供への関わり方(提案のしかた)として、少し一般化した形で話をしますね。
中学生の子供に対して何らかの提案をする時は、すでに書いたように「できない側の気持ちに寄り添う」ことがとても大事な前提になります。
ですから、この場合ですと「余裕を持って先にやるのも、時間のある時にまとめてやるのもどちらも難しく、時間まで追い込まれないとできない!(または追い込まれてもできない!)」という気持ちや、「段取り良くやるべきなのは分かってるけど、思うように自分をコントロールできないし、他の誘惑や怠け心にどうしても勝てない!」という気持ちがあることは分かってあげてください。
言い換えると、こういうことを通して大人になるまでの間に「自分で自分を上手にコントロールできるようにしていく」ことが、この時期の教育・成長においてとても大事なことだとも言えるわけですね。
(これも勉強以外の勉強の1つです。生徒が自然に身につけることになっていて、意識して指導している先生が少ないのは残念ですね)
理屈はこのくらいにしておきましょうか(笑)
今回ですと「じゃあ出来るときにまとめてやればいい」という「改善のための情報」を伝えること自体は悪いことではありません。
すでに相手が何度も言われて分かりきっている場合は蛇足ですよ。
しかし、そういうことに気付けていない場合などは、外から教えてあげることではっきりすることもあります。
今すぐ直せなくても、それが将来の成長につながることもありますからね。
あとは「伝え方」の問題ですね。
「AができないんだったらBをやればいい」という言い方は、できない立場の人間には有効ではありません。
言う立場の人間からすれば「Aができないのは許すから、せめてBはやろうよ」ということで、内心では相手にかなり譲歩していることが多いです。
だから相手も譲歩して頑張れよ・・・というわけですね。
しかし、言われる側からすると「(譲歩してるつもりかもしれないけど)結局は無理なことを押し付けられてるから一緒じゃん」となります。
要は「余計なお世話」なのですね(笑)
しかも相手は反抗期を迎える中学生です。
自我が芽生えてきた時期だからこそ、この「余計なお世話」に敏感になるわけです。
反抗期の子供に、「こうすればいいと思うのに・・・」と感じる時の提案のしかた
まさに・・!
まさに、うちの娘はその通りなのだと思います。
今まで長い間(汗)、毎日毎日ガミガミと、頭ごなしの言葉で捻じ伏せて言うことをきかせようとしてきただけでした。
自分の都合のいいように言うんじゃないよ!と、いつも娘に言ってきましたが、私も娘の気持ちを考えず、自分の気持ちだけを正当化していたような気がします。
勉強しなさい!は言わない。
毎日コツコツ、早く始めて早く終わらせる、は、ハイレベル、難しい。生まれた時からのしつけの一貫として習慣化するべきだった・・と、親として反省して、娘のせいではない、イライラしない、と思うようにする。きっと、もう少しで始めようと思っているはず、やらなくちゃいけないとは思っているはず。(・・多分)
(中略)
中学生の親として、かなり遅ればせながら、いろいろ気づかせて頂くことができました。
楠木先生、本当にありがとうございます!
引き続き、がんばります!
「言っても聞かないから、もっと言わなくちゃ!」と考えて、必要以上に言ってしまう親や先生はとても多いですよね。
しかし、言っても聞かない相手に、どれだけ追加で言ったところで、言うようになるはずがありません。
大事なのは「もっと言う(量を増やす)」ではなく、「伝わりやすい言い方をする(質を変える)」です。
ぜひ上記を参考にしつつ、お子さんに合わせた関わりを意識してみてくださいね。
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○ 参考:やると言ってもやらないケースでの対応について。
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